不安を和らげるセルフレスキュー(意識的に呼吸をする)
今日は、前回に引き続いて「不安をやわらげるセルフレスキュー」の第2弾について、「自ら癒す力を培う」援助を行うための知識として共有したいと思います。
意識的に呼吸する
私たちは1日におよそ2万1,600回もの呼吸を無意識にしています。不安や怒り、動揺がある時、呼吸は早く、浅く、不規則になり、呼吸が浅くなるので何度も深呼吸をして、多く息を吸おうとします。
けれど、不安な時に息を吸い過ぎると、逆に不安が強くなってしまい、極端な場合には過呼吸になることもあると言われています。
不安な時には深呼吸をするのではなく、まず息を吐くことに意識を向けます。息を吸った時には身体を緊張させる交感神経が優位に立ち、息を吐くときには、身体をリラックスさせる副交感神経が優位に立つという、自律神経のメカニズムを利用します。
呼吸法には、さまざまなやり方がありますが、ここでは、国立精神・神経医療センターの
『COVID-19心の支援情報』に掲載されている「不安をやわらげる呼吸法」を紹介します。
【エクササイズ】
1.身体の力を抜いて、軽く息を吸う。
2.ゆっくりと、細く吐きながら、
「1・2・3・4・5・6」まで数える。
3.息を吐き終わったら、息を止めて「1・2・3」まで数える。
ただし、やり方にとらわれ過ぎると、かえって呼吸が苦しくなったり、逆効果になる場合もありますので、自分に合う呼吸法を普段から身につけておくことが大切です。
何事も日頃から習慣化できているということは、いざという時にも力を発揮します。
自分で不安をコントロールできるようにするためにも専門家の指導を受けたり、日頃から呼吸法を実践すること
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