自分の頭の中に、家賃も払わない祖父母世代が住んでます しかもアップデートは20年前で止まっている件

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自分の中の祖父母世代が、毎朝ミニトマトを丸ごと出してくる
GW、帰省、孫、祖父母、ミニトマト、誤嚥—— という見出しを朝から見て、ちょっと震えた。
小児科専門医が警告している。 GW帰省で、祖父母世代と親世代の「育児常識ギャップ」が事故につながりやすいらしい。
具体例はなかなかすごい。 ・「アレルギーなんて好き嫌いでしょ」と知識ないまま食べさせる ・ミニトマトやブドウを、丸ごと食卓に出す ・チャイルドシートを「ちょっとそこまでだから」と省略 ・床に錠剤が落ちている(??)
特に印象に残ったのが、医師のこの一言。
「『あげたい』という気持ちはすごく根源的な欲求」
つまり、悪意はゼロ。 むしろ、愛情100%。 祖父母は孫にあげたくて、ミニトマトを丸ごと出している。
——で、ここまで読んで、ふと思った。
あれ。 これ、自分が自分に対して、毎日やってない?
自分の中にも、祖父母世代の声がある
頭の中に、20年前くらいで常識のアップデートが止まった声がいる、という話だ。
「もっと頑張れたはず」 「休んでる場合じゃない」 「弱音吐くなんて情けない」 「みんなやってるんだから」 「気合いで乗り切れ」
これ、誰の声だろう。
たぶん、20〜30年前の世間の常識。 当時はそれが「正しい」とされていた価値観。 それが、自分の頭の中で、アップデートされないまま居座っている。
しかも、悪意ゼロ。 「自分のためを思って」言ってくる。 祖父母がミニトマトを出すのと、まったく同じ顔で。
(しかも家賃も払わずに住み着いている。古参すぎる)
善意の誤嚥
医師は、こう言っている。
「気道に詰まってしまいやすいもの、口の中をするっと入り込んでしまうようなものは注意が必要」
「するっと入り込む」が、怖い。 噛む暇もなく、入っていく。
自分の中の善意の声も、まったく同じ動きをする。
「もっと頑張れたはず」 これ、噛んでない。 入ってきた瞬間に、飲み込んでいる。
「弱音吐くなんて情けない」 これも、噛んでない。 吟味する前に、もう信じている。
——気道に、詰まっている。
医師は「小学生になるくらいまでは、丸い小さいもの、ブドウなどは切ってあげた方がいい」と言う。
自分の頭に入ってくる「良かれと思って」の声も、丸ごと飲み込まずに、いったん切ってから入れたほうがいい。
(ちなみに切らずに飲み込み続けると、何が起きるかは後述。怖いよ)
「アレルギーなんて好き嫌いでしょ」を、自分にやっている人
医師の警告で一番印象に残ったのが、これ。
「『アレルギーなんて好き嫌いでしょ』と良かれと思ってあげてしまってはいけない」
つまり、症状を「気のせい」「甘え」だと判定して、リスクを軽視する。
これ、自分に対して、毎日やってる人がいる。
疲れてる →「気のせい、まだいける」
しんどい →「みんな同じ、甘え」
心が重い →「考えすぎ、寝ろ」
休みたい →「怠けてるだけ」
全部「アレルギーなんて好き嫌いでしょ」と同じ言い回しだ。
医学的にちゃんと存在する症状を、「好き嫌い」レベルで処理している。 しかも、自分の善意で。 「自分を甘やかしちゃダメだから」という、愛情の声で。
祖父母なら家族に止められる。 でも、自分の中の声は、誰にも止められない。 なぜなら、本人が一番、信じているから。
(怖い話のオチみたいになってきた)
このまま、続けると
ミニトマトを丸ごと毎日食べさせ続ければ、いつか事故が起きる。
自分への「良かれと思って」を毎日丸ごと飲み込み続けると、こうなる。
ある日、立てなくなる。
そのとき、自分の中の祖父母世代の声は、こう言う。
「気合い足りないんじゃない?」 「みんなもっと大変なのに」 「甘えてるだけ」
——立てなくなった原因が、その声なのに。
最後まで、気づかせてくれない。 それが、善意の声のいちばん怖いところだ。
解除のテクニック
ニュースの中で、エコノミストの崔さんが、いいコツを言っていた。
義理の両親に育児の常識を伝えるとき、こう切り出すらしい。
「どちらでもいいと思うんですけど、厚労省はこんな風に言っています」
エビデンスをチラッと見せる。 相手を否定せずに、外部の権威で、軽く更新する。
これ、自分の中の祖父母声に対しても、使える。
夜中、「もっと頑張れたはず」という声が出てきたら、心の中で、こう返す。
「どちらでもいいと思うんですけど、最新の研究では『限界まで頑張ると逆に効率が落ちる』ってエビデンスが出てるらしいですよ」
「弱音吐くなんて情けない」と言われたら:
「どちらでもいいと思うんですけど、ストレス研究では『感情を言語化する人ほど回復が早い』らしいですよ」
「休んでる場合じゃない」と言われたら:
「どちらでもいいと思うんですけど、産業医的には『休まない人ほど中長期で生産性が落ちる』らしくて」
ポイントは、声を否定しないこと。 祖父母を否定しないのと、まったく同じだ。
ただ、エビデンスを、チラッと、見せる。
「どちらでもいいと思うんですけど」
この前置きが、神。 喧嘩にならない。 内なる祖父母を、傷つけない。 それでも、ちゃんと、自分を守れる。
(嫁姑問題のテンプレが、まさか自分のメンタルケアに使える日が来るとは)
ニュースには載らない、もうひとつの帰省
GW、実家に帰る人がいる。 祖父母とのギャップに悩む人もいるだろう。
でも、もうひとつ、毎日「帰省」している場所がある。
自分の頭の中。 そこには、20年前のままアップデートが止まった、自分の中の祖父母世代がいる。
毎朝、ミニトマトを丸ごと出してくる。
今日からは、いったん切って、エビデンスをチラッと添えて、返してみる。
「どちらでもいいと思うんですけど、最新の常識ではこうらしいですよ」
それだけで、誤嚥が、ちょっと、減る。
(コメントで「自分の中の祖父母世代、最近言われた名言」、よかったら教えてください。読者みんなで集めると、たぶん地獄の名言集ができあがる)
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