地味に実家がつらい 〜モッパンさせられてる!?〜
最近になって「モッパン」という言葉を知った。なんでも、韓国語が起源で、出演者がひたすら食事している風景を発信している動画のことらしい。そのとき、思った。ああ、そういう映像を好んで見る人、見たいと思う人がいるのだな、と。妙に納得した。…思い出すのは、祖父母も一緒に暮らしていた実家。祖父母は、私にどんどん食べさせて、それを見ているのが好きだった。戦時中にひもじい思いをしたこともあってか、とにかく「子供がパクパク食べる姿が見たい」と。いわゆるふつうの「モッパン」と違うのは、食べる側が自分の意思で食べていないということだ。限界を越えて、どこまでも出される食べ物。「もう許してほしい…」と思いながら、ひたすら食べる。***独立してからも、帰省のたびにそれは地味に続いている。こういうことを嘆くと、「食べたくても食べられない人がいるんだよ」「ご馳走になっておいてなんて奴だ!」とたくさん説教されることは知っている。また、「微笑ましい」「おじいちゃん、おばあちゃんに愛されているんだね」というコメントもよくある。夫でさえ、最初はそういった「一般的な」コメントをしていた。「いくらだってやりようはあるだろ」と。月イチくらい我慢しなよ、とも。しかし、半年後……夫は「食べさせられ過ぎるのがツラい」として、私の実家に顔を出すのを躊躇しはじめた。「食べるまでしつこく説得される。断りつづけると、だんだん自分が悪者みたいになってくる…」のだそうだ。たぶん、そのツラさは、「食べさせられる」ストレスに加えて、「話が通じない」ストレスもあると思う。「もう、お腹がいっぱい」と言っても、「若いんだから〜」とどんどん追加される
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