「家庭の運営という概念 その13」

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 これまで「家庭の運営という概念」というシリーズブログで、夫婦と子供たち、つまり父母と子供たちという家庭の基盤をどう運営していくか、ということについて記してきたのか、と思います。文字通り家庭を構成する最重要な主役である夫婦である二親と子供たちであり、その夫婦がどうあろうべきか、子供たちをどう育てていくかということの、その主役たちの重要さは論を待たないと思います。
 しかし、家庭の運営は、このいわゆる核家族の構成のみに捉われ過ぎるということも実際には戒めなければならないポイントだと私は思うのです。つまり主軸である主役たちに対して、脇役、または補佐役としての祖父母の存在です。これは残念なことに事故や寿命の関係、あるいはなにかの事情で祖父母が欠けた状況のご家族もいらっしゃると思うのでそういう方々に対してこちらで述べるのは誠に申し訳なくはあるのですが、そういう方々にとっても祖父母の存在を意識することは非常に重要だと思うのです。
 祖父母の存在が重要だと思うのは、祖父母の存在がないとした場合、一つは夫婦、父母というものが家庭のおいて絶対的なものとなり、父若しくは母のエゴが過剰に発露するリスクがあるということです。人間は特に若いうちは人間社会の伝統の中に潜む知恵に鈍感であるという欠点を回避することが難しいものです。そのために肉親としての夫婦双方の親の存在というものは、上手く付き合うことで家庭経営の危機管理としての機能を持たせることが可能です。このブログをお読みの皆さんのように賢明な方々であればなおさらお分かりいただけるものと思いますが、人間が生きてきた貴重な経験の資産を上手に付き合いながら自らの糧としていくことがいかに大事なことか。そうすることで子供たちを含む自分たちが社会の中で挑戦を続けていくうえで、貴重なモラルサポートを得ることができるということに繋がります。
 もう一つは、子供たちへの極めて好ましい影響です。祖父母との定期的な交流は子供たちが育つ中で自然に自分のアイデンティティーを確立することに大きな力を発揮します。自分、両親そして祖父母と繋がる関係を把握する子供たちは自然とそのまた先祖の存在を悟ることになります。それは国の歴史への自然な邂逅を意味するというのは、飛躍があるようで真実をついていることです。
 一人の人間が社会の中で成り立っていくというのは、これは本当に非常に難しい、一筋縄ではいかないとても複雑で重層的な精神構造から成り立っているということは、ある程度自分一人で社会に立って生きてみるとわかることですが、そう考えれば家庭以外の存在の第一歩としての祖父母の存在というものがやはり重要なものであることは論を待たないのではないでしょうか。
 どうか、お父さん、お母さんはそれぞれの両親、そしてお互いの両親を大事にされ、それを見ている子供たちを安心させてあげてください。本日述べてきたことも安心家庭を築いていく非常に重要なことだと思います。
 これまで家庭生活での安心の重要さを繰り返し述べさせてもらいましたが、この安心は実は心の強さに直結するものだということを今回申し添えておきたいと思います。
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