漂って、流されて。
明日のことは判らない。 解るのはこのままいけば終焉を迎えることだけだ。 それが明日でも数年後でも結果として同じなのだから、今更慌てたところで意味などない。 彼らは一度必死になって作り上げた幸せを、今度は自ら破壊しようとしている。しかもその事になんの疑問も持とうとせず、淡白な関係に安寧さえも求めている。 彼らを支配しているのは、爛れた皮膚にべったりと塗り手繰られた厭らしい大人のエゴと、もう替えることの出来ない積み上げれた常識だ。 だからこそ、こちらに向けられる彼らの瞳のその先は、絶望に満ちた闇だけが広がっていて、今までの彼らなどもうこの世にいない。 今は、只々無機質にこの空間を循環させる何かへと成り果てている。 新聞を見開き、その先にある表情をひた隠すその何か。 一番遠い所で携帯を操作しながら爪と爪を弾く何か。 それらの行動には一切の意味など無く、やり場のない苛立ちを紛らしているに過ぎない。 そして、どうすることも出来ず俯く自分自身も、それらとなんら変わらない。 口に運ぶ焦げたパンがなんとも美味しくて、次々に口の中に放り込んでいく。 そして最後の一口を頬張ると、のみ込む前にその場を後にした。 自室へと戻り、寝間着を脱ぎ捨て少し撚れた学生服に腕を通す。 ふと、ドアの向こう側で甲高い声が聞こえた。きっとテレビの特集で子犬でも紹介しているのだろう。 特に気にすることもなく支度を整え、最後に立ち鏡の前で自分の姿を見つめる。 映るのは冴えない少年の姿だ。猫背も、目元のクマも、口元に出来たニキビも、全て自分を創る要素の一つで、認めたくなくても認めるしかない。 少しはねた前髪を手櫛でとか
0