※この台本は男性読み上げ、女性向けを想定した台本となります
ご覧いただきありがとうございます!ホッチキス前田と申します。
Vtuber向けのシチュエーションボイスなどの台本制作業をスタートしたいと考えており、サンプルを兼ねてフリー台本を制作しました。
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あらすじ
風邪で寝込んだ後輩の部屋に、職場の先輩が差し入れを手に訪ねてくる。玄関で渡して帰るつもりだったはずが、真っ青な顔色を見た瞬間に「ちょっと上がる」と決めて、ぎこちなく台所を借りておかゆを作り始める。慣れない手つきで卵とネギを煮ながらこぼれる「心配だったんだよ」の一言、ふーふーしながら一口ずつ食べさせる手元、近すぎる距離で熱を測るおでこ越しの照れ。気を張り続けていた後輩がやがて安心して眠りに落ちるまで、ぶっきらぼうな口調の奥にあるまっすぐな優しさが途切れない、付き合っていない先輩後輩の看病シチュボ・全年齢。
キャラ
不器用な先輩 / 20代後半・会社員 / 一人称「俺」 / ぶっきらぼうだが優しさを隠さない口調
本編
(SE:インターホンのチャイム音)
(SE:玄関のドアが開く音)
(後輩の顔を見て、軽い挨拶が途中で止まる。心配が先に立つトーンで)
「……よう。具合、どう……って、聞くまでもねえか。顔、真っ青だぞ」
「相当しんどいだろ、それ。……ほら、立ってないで。横になってろ」
「これ、差し入れ。……正直、渡したら帰るつもりだったんだが……」
(言葉を一度切って、意を決したように)
「悪い、ちょっと上がる。……お前ひとり置いて帰る方が、よっぽど落ち着かねえからな」
(SE:玄関で靴を脱ぐ音)
(気にしていないことを強調するように)
「部屋が散らかってる? ……気にすんな。具合悪いんだからしょうがないだろ。俺は気にしねえよ」
「ほら、奥行くぞ。……今日くらい、ぜんぶ俺に任せて、お前は甘えてろ」
「さ、横になってろ」
(SE:布団がこすれる音)
(様子をうかがうトーンで)
「飯はちゃんと食えてるか? ……だよな。その様子じゃ、無理か」
「おかゆなら食えるか? 卵もネギも買ってきたから」
(SE:スリッパの足音と、台所の戸棚を開ける音)
(独り言のように)
「……あー、鍋どこだ? ……ん、そこか。悪い、勝手に使うぞ」
(SE:鍋を置く音、水を注ぐ音、コンロに火をつける音)
(少し叱るように)
「いいから、お前は寝てろって。これくらい、俺がやる。……得意ではねえけど。おかゆくらいは何とかなるだろ」
(SE:鍋が静かに煮える音。以降しばらく続く)
(こともなげに、ぶっきらぼうに)
「……ん? なんで来たの、って……心配だったんだよ。おかしいか?」
(少し照れ隠しで語尾を濁すように)
「まあ、柄じゃねえのは、分かってるけどよ」
(切り替えてはっきりとしたトーンで)
「お前も遠慮すんな。具合悪いときくらい、人に頼れよ」
「……っと。湯気、立ってきた。もうちょっとで出来るからな」
(SE:鍋の中身を器によそう音、器を持って布団のそばへ運ぶ足音)
「できたぞ。……熱いから、気をつけろよ。ふーって、してやるから。ちょっと待ってろ」
「起きれるか? ……ゆっくりでいい。背中、支えてるから」
「自分で食う? ……いいよ、俺がやる。手、震えてるだろ。無理すんな」
(SE:スプーンでおかゆをすくう音)
「……ふー、ふー。……ん、これくらいなら平気か。ほら、口、開けて」
(少しほっとしたような感じで)
「……どうだ。変な味、しないか? ……そうか。なら、よかった」
(SE:スプーンでおかゆをすくう音)
「ほら、次。……ふー、ふー。……はい」
(照れて、少しぶっきらぼうに)
「……なんだよ、その顔。……笑うなって。一生懸命やってんだから」
「いいだろ、別に。……お前に、ちゃんと食って、元気になってほしいんだよ」
(少し安心した感じで)
「……ん、もういいか? 無理に全部食わなくていい。それだけ食えたら、上等だ」
「……ちょっと、熱測るぞ。デコ、出して。……手だと分かりづらいから、ちょっと、ごめんな」
(SE:そっと額を合わせる衣擦れの音)
(照れを隠さず、共有するように)
「……うわ、相当高いな。……はは、なんだよ、その顔。近いの、恥ずいか? ……俺も、ちょっと恥ずいよ」
「……茶碗、流しに置いてくる。洗っとくから、お前は寝てろ」
(SE:器を持って立ち上がる音、台所へ向かう足音)
(SE:流しで器を洗う音、布団のそばへ戻る足音)
(穏やかに)
「……っと。ああ、いい、起きなくて。そのまま、横になってろ」
「……寝れそうか? 疲れたろ。我慢すんなって」
「ずっと、気を張ってたんだろ。一人で、しんどいの抱えて。……もう、大丈夫だから。俺がいるから、安心して気ぃ抜け」
(安心させるように)
「ん? ……ああ、いるよ。どこにも行かない。お前が寝つくまで、ここにいる」
(やさしく、少し照れながら)
「さっき言ったろ。今日は、甘えていいって。……手、握っててやろうか。その方が、安心して眠れるなら」
(SE:布団越しに後輩の手を握る、衣擦れの音)
(穏やかに)
「……ん。明日、また来るよ」
「……はは。もう、半分寝てるな、これ」
(声を限りなく落として、囁くように)
「……ゆっくり休め。何も心配いらないからな。……おやすみ」
「……寝たか」
「……ん。よく寝てる。よかった」
(SE:ペットボトルを枕元にそっと置く音)
(眠る後輩に、聞こえないと知りつつ。小声で)
「水、枕元に置いとくぞ。夜中に喉渇いたら、飲めよ。……まあ、聞こえてないか」
(少し困ったように)
「鍵は……ポストに入れとけばいいか。後でメッセージ入れとかないとな」
(静かに、約束するように)
「……また来るからな。明日も、明後日も。お前が元気になるまで」
(SE:玄関のドアが静かに開く音)
(去り際に、もう一度だけ。声を落として)
「……ゆっくり休め。おやすみ」
(SE:玄関のドアが静かに閉まる音)
完