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【詩】夏の色、0の記憶 ‐XXXX年‐

遠い遠い未来の昔 うたかた屋さんという泡売るお店が 海のなかにありました色んなものから生まれた泡 例えば うたた寝する海藻の夢 入り組んだ洞窟の迷図 海を切り裂く甲板が流す錆びた涙 そういったものから生まれた泡を ビンなどに詰めて売っているのでしたうたかた屋さんの店先は 風色 陽の色 海の色 色とりどりに塗られた傘の内側に たくさんの泡たちを集めて 綺麗に飾り付けられています まるで色んな場所を 一度に旅しているような気分になって かつてヒトが目にしたという 海の水平線を いくつもならべて眺めているようでした うたかた屋さんは 遠くから見ても うたかた屋さんだ と 分かるようになっているのでしたなかでも一際鮮やかなものが とても気になりました 朝の色も 昼の色も 夜の色も 喜び怒り哀しみ たくさんの生命の色が みんな 少しずつ 塗られてありました 虹色 と 言うのだそうですどんな色でも仲良しこよし 透明の袋に詰めて貰った 泡たち 聞いたところによると いつでもしっかり見張っておかないと いつの間にか ここから手の届かない あの遠い空のなかへと 泡たちは還っていこうとするそうです袋詰めにしてもらった泡も やっぱり あの大きな広い空が恋しいのでしょうか 天へ天へと向かおうとするのでした わたしは泡たちが恋しがる 本当の空というものを 見たことがありません それでも 泡たちが寂しくて恋しがっているのを見ると とても素敵なものに違いない と 思うのでした巻き貝の家 真っ白なミルク色は 砂と同じ色 きっと空に浮かぶ雲というものも こんな色なのでしょう 最近 ヤドカリさんが お引越しをして
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【小説】紅(くれない)に水くくる

「はぁ……やっぱり綺麗だなあ」  様々に色づくもみじと穏やかな川の流れを見て、私はため息をついた。秋の山の暖かい色は、こっちまで気分を上げさせてくれる。それは私の名前が、くれないの葉――つまり、漢字で「もみじ」と書いて「くれは」と読ませるように付けられたので、もみじそのものに親近感を得て育ったせいなのだろうか。  昔から私はもみじが好きだった。夏に育った瑞々しい青い葉が、秋になると赤やオレンジ、黄色に染まるのが不思議だった。それがやがて枝から離れて、ひらひら自然と地面に舞い降りてくることも。子どもの時は落ちてくる葉っぱを空中で捕まえるという遊びを、幼馴染とよくやっていた。  あの頃そんな風に一緒に遊び、名前に「秋」という漢字を持っている、年下の幼馴染……秋水(あきみず)という男の子は、私と違って秋に大した思い入れはないらしいのだけれど。 「ここすごいベストスポット! おじいさんに会えてラッキーだったなあ」  わたしのいる場所は地元の人だけが知る絶景の場所らしく、たまたま道で会ったおじいさんに、こっそりとここへ行く脇道を教えてもらったのだ。 「アキにも教えてあげよっと」  ここには秋水……普段はアキと呼んでいる幼馴染と一緒に来てはいたのだけれど、お互いに他の観光客と話し込んでいた結果、途中ではぐれてしまっていた。まあ、もうふたりとも子どもではないのだし、どこかできっと落ち合えるだろう。そう思って大きく構え、私は今、目の前にある、絵画のような美しい景色を楽しんでいる。  どこか近くにいるはずのアキに、川の水面に落ち葉の赤い色が反射している写真と、自分の居場所をスマートフォンで簡単に
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第11話業務開始とお誘い

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ第11話 業務開始とお誘い 午前9時を回り営業の神崎さんと別れ、セキュリティドアを抜けて営業部であろう男性たちが私を見ながら営業電話をしている横をすり抜ける。パーテーションに区切られた丸椅子が並ぶ少し変形型の一列のテーブルが置かれた場所で見崎《みざき》部長が「みんな少し業務を止めて!」と促す。すぐに部署の一列が部長と私を見る。「本日から、私たちの仲間となる伊月《いつき》さんです。では、簡単に自己紹介!」「本日からお世話になります!伊月美玲《いつきみれい》と申します。よろしくお願いいたします」「おねがしまーす!」 ほとんどが女性スタッフ。男性は2名の総勢8名の明るい声がこだました。早速、見崎《みざき》部長の指示で、一番手前の席に着くと、隣の女性に軽く挨拶をされた。「よろしくね? 私、富沢秀美《とみさわひでみ》。仕事でわからない事あったらいつでも聞いてね?」「あっありがとうございます」 私よりたぶん若いであろう女性スタッフがにこやかに笑う。するとその二つ隣のロングヘアーの女性が近づいてきた。「伊月さん? ちょっと業務の説明があるから、別室に来てくださる?」「はい
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ゴーストライターって本当に著作権を譲渡してくれるの?

こんにちは。ゴーストライター&リライター&小説や脚本の添削者のto_yと申します。ココナラさんでは300件の実績、80%を超えるリピート率があります。常にクライアント様の書きたいものを、期待を上回る形で提出しておりますので、ぜひ、どんなことでも、こちらからお気軽にご相談ください。https://coconala.com/mypage/userゴーストライターと著作権ってどうなってるの?さて、本日のお題は、「ゴーストライターと著作権」。リライトや添削をする際にも「著作権はどうなりますか?」というご質問をよく受けます。結論から申し上げますと「to_y(私)は著作権他の権利をすべて手放しております」となります。ゴーストライターをした作品を出版する際には、出版社が用意した著作権譲渡および守秘義務契約書を締結します。個人のお客様で、著作権に関する契約書をご用意できないという場合には、メールやサイト内メッセージで「著作権を放棄し、外部に対して貴殿の情報を漏らしません」と宣誓します。メッセージでも法的証拠になるため、これでクライアント様は安全な立ち場におかれるのです。ゴーストライターの著作権「その他権利」ってなに?こちらもよく来るご質問です。ゴーストライターの著作権以外の権利でよく聞かれるのは、・ゴーストライター(私)が、作品を販売する権利・ゴーストライター(私)が、作品をネット上に投稿する権利 ※小説投稿サイト、NOTE、ブログ、雑誌、そのほかなんでも・ゴーストライター(私)が、印税をもらう権利・ゴーストライター(私)が、賞に応募する権利などです。この四つも、私はすべて放棄しております。ク
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第10話安堵と緊張感

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ第10話 安堵と緊張感 寝付けずにいた。リビングのソファーの上で、何時間も目をつむっては悶々とした気持ちに陥っていた。明日は新しい会社での初出勤というのに、それで緊張して寝付けないわけではない。寝る前に和姉が言った言葉が私の感情を不安にさせていた。「あぁ、明日初出勤で、遅刻したらどうしよう……」 小さく言葉を発してみた。出るのはため息のみ。考え事をしていると喉が乾く。ゆっくりと起き出し、冷蔵庫へと歩み寄る時、通路側の暗がりから扉が開く音。私はピタッと歩みを止めた。スウェット姿の義兄の由雄《よしお》さんが頭をクシャクシャと掻きながらキッチンへと現れ、立ち止まっている私を見て一言。「あれ? 眠れないの?」「あっ……はい……ちょっと考え事店」「ッハハハハハッ! やっぱり美玲ちゃんも緊張するんや。そら初出勤やもんね?」「あっ……うん、はい」 違う事を思っていたが、私は義兄さんの事じゃないと悟られぬように頷く事しか出来ずにいる。その受け応えに由雄(よしお)さんはキッチンの灯りをつけ、冷蔵庫を開けて缶ビールを取り出し音を立ててグラスに注ぐ。それを私の方へ向けて差し出した
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【詩】等速が止められない、空を切る手。

誰にも見えない透き通る刃物、 僕の内の"何か"が握った。 不自然に無痛の感覚。 切りつけ傷つく裂け目から、 僕が"僕"から剥がされていく。 乖離、乖離、乖離…… 宙に浮いた裂け目、空白、 僕等の間。"僕"は知らないふりをした。 "僕"はもう僕ではなく…… つまり今は"君"だった。 君を僕は捕まえることができなくて、 空を切る手。 一人の感覚が剥がれていく、 二人になる、 二人のまま離されていく、 僕にしか感じない速さで。 君から僕が失われていく確実性、 君は無情に無表情。 僕は君だ! 僕は君なのに! 不自然な恐怖、狂える"僕"が不在なまま、 その男は歩き出す。 要らない"滓"は道路に置き去り。 崩れ始める概念、 ああ、"僕"は一体誰なんだ。 蒼く霞むコンクリート、 絶叫は反射せず。◆小説、シナリオ、脚本や 作詞(歌詞作成)のサービスを出品しています。 詩の制作も受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。 お気に入り、フォロー、ご依頼をお待ちしております。◆ユーザーページリンクhttps://coconala.com/users/1630449
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