書くスピードは作家によって全然違う!?

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コラム
小説を書く早さは、人によって全然違います。
もう、びっくりするくらい違います。

「このライトなコメディ、すごく軽いタッチで勢いよく書かれてるから、
めちゃくちゃ早く書き上げたんじゃない?」

違います。
実はそれ、書くのに半年かかってます。

「このシリアス大長編、すごく複雑で読み応えあって、
細かい部分まで丁寧に伏線張ってあるし、書くの大変そう。
1年くらいかかったのかな?」

いいえ。1ヵ月で書き上げました。

……というように、作品からは「かかった時間」は読み取れません。
もちろん、誰がどーみてもスカスカで、
軽すぎる小説というのは、短時間で書かれていることが多いですし、
めちゃくちゃ重くて入り組んでいて大長編なものは、
それなりに時間はかかっています。

しかし、書くスピードは驚くほどに人によって違う、
というのが本当のところです。

時間がかかるパターンは、気分が乗るまで書けない人とか、
一度どこかにつまづいてしまうと、そのまま延々と考え込んで
書けなくなってしまう人がいたりするからですが、
基本的に小説の書き方は人によって違うので、そのためでもあります。

それについては<小説の書き方は千差万別!>というタイトルで、
後で書きたいと思います。

ライトノベルのジャンルでいえば、それでも、
プロ作家としてしっかりやっている人は
コンスタントに出版しないといけないので、
それなりのスピードで書いています。

平均すると、1冊を書くのに1ヵ月~3ヵ月くらいの人が
多いでしょうか。
コンスタントに本を出版していかないと、
人気作家にはなれません。

ものすごく面白い、めちゃくちゃ人気になった
作品を1つだけ書いた。
しかしその後は書いていない……。
それでは、読者に忘れられてしまいます。

プロ作家としてやっていくには、
1年間に何冊書けるか、というのも重要になってきます。

以前に比べて、印税もそこまで多くはないので、
(もちろん、ものすごい人気作品は別ですが)
年に1~2冊くらいしか書けないようでは、
作家としての収入だけで暮らしていくのは難しいかもしれませんね。

中には、作家として活躍しながらも、サラリーマンをつづけ、
二足のわらじ生活をしている人もいます。
量産できない人は、こういう執筆生活も悪くはないと思います。

今は紙の本だけではなく、電子書籍もたくさん出ているので、
そういった意味では、作家としての作品の出し方も多様化
している分、やり方はさらに自由になってきていると思います。

紙の本と違って、電子書籍は早く簡単に作れますし、
その分、紙の本よりも短いお話で、値段も安くして売ることができますね。

電子書籍の短編を、頻繁に出して読者に忘れられないようにしておいて、
ここぞという時に長編を紙の本で出す
というやり方が今の時代には一番合っているのかな~、
と思ったりもします。

では、早く書ければ早く書けるほど、いいでしょうか?
編集者としては、こんなにありがたいことはない、と思いますが(笑)、
そんなに簡単な話でもありません。

早く出しすぎると、読者の「飽き」も早く来る、
という面もあり、難しいところです。
まずは自分のペースをつかんで、「マイペースに」
「とにかく長く」続けていけるよう書いていくのが一番でしょうか。



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