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日本社会に蔓延しているのは

特に日本人はリスクを冒すことを嫌う傾向が強いと言われます。コロナ禍においてもその傾向は強く、世界各国と比べて脱却が遅れています。USJをV字回復させたことで有名な森岡毅さんの言葉を引用します。 コロナ対策についての森岡さんの考え方です。安全を重視するあまりにサービスという面で本来やるべきこと、できることに蓋をしてしまってはいないかという問題提起としてお聞きください。 『日本社会に蔓延しているのは、安全と聞くとすぐに思考停止して本当に安全のためにベストを尽くしているのかを見極めようとすらしない人々です。「安全のためならば仕方ない」と反応することがさも「自分はものわかりの良い人」であるかのように最初から考えること自体を放棄しています。安全に動かすのがデフォルトであって、安全のために動かさないのであれば本末転倒ではないのか?』 『プロフェッショナルならば、危機時であっても、100でも0でもないその間に、最大限の努力と知恵を振り絞って解を見つけるべきです。』 あらゆる場面や仕事であってもこの尺度で物事を考えることが必ずしも正解とは言えません。しかしこれからリスクについて学んでいくに当たっては、今ご紹介した考え方も意識していただくと良いだろうと私は思います。
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マンダラートの作り方

作り方です。最初に3×3の9ますの表を作ります。中央に理想の姿や目標を入れます。そして周辺の8マスに理想を実現するための条件や要素を書き出します。ここに書き込まれているのは大谷選手が実際に使っていたものです。 大谷少年の目標はドラフト会議で8球団から1位指名を受けることでした。そのために必要なこととして周りに8つの条件を書き出しました。 ここではスピード160km/hの目標に注目してみます。時速160kmの球を投げるために、どのようなトレーニングが必要かを書き出しています。 このようにして8球団からのドラフト1位指名を実現するために必要な他の条件を満たすため、それぞれに対して同じように具体的な方策を書き出し、それらを実行します。 大谷選手のマンダラートの完成形はネットで検索できますので探してみてください。
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可能性の質問

(昨日の続きです) ふたつめは自分に無いもの、必要なものを見つけに行くための“可能性の質問”。この質問からは成長が生まれます。確認の質問で安心して終わる人と目標に向かう方法を見出そうとする人では感想の内容も質が全く異なってきます。 “可能性の質問”ができなければダメだということではありません。現状に満足していて変化しなくても構わない人にとっては、成長は必要ありません。ただここでお話ししているのは研修という成長を期待する場においては、“可能性の質問”ができなければ時間と投資を無駄にすることになるということです。 そもそも論として、“可能性の質問”ができるかどうかは目標があるかどうかで決まります。今夏、勤務先で行った研修の前後に受講者から2名を抽出して、研修の前後に計5~6回のコーチングを実施しました。抽出条件は、「一つ上の職位で活躍するにふさわしい経験や知識を持ちながらその使い方を理解できずに停滞していること」です。 案の定、2名とも最初は何を目標にしたら良いのか分からない状態でいました。しかしコーチングを進める中で両名とも自分の目標を明確にし、次のフェーズに向かうために欠けている部分を認識しました。そしてそれを埋めるためにどうすべきかを探求する質問ができるようになりました。 コーチング前のと比べて大きな変化が起きたと言えます。その変化に気が付いた彼らには確実に行動変容が起き、今までにやっていなかったことを実践しています。 このような変化を与えるのがコーチの仕事です。そして私が学んでいるのは、それを実行するための行動変容を引き起こす方法です。それはビューニングと名付けられたもので
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確認の質問

この夏、私の勤務先では外部講師を招いて若手リーダー層15名を対象とする社員研修を開催しました。会社としては成長してもらってさらなる活躍を期待しているわけです。ただ社員研修あるあるですが、参加姿勢はそれぞれ。前向きな人もあればそうでない人もあります。 そして積極的に質問をする人もあれば、そうでない人もいます。研修の受講態度としては、積極的に質問をする人の方が良く見えます。ただし、質問はすれば良いというものではありません。 質問には2つの種類があります。 ひとつめは自分の言動の正しさを確認するための質問。研修は成長を目指す場ですから、この“確認のための質問”には少々問題があります。現状の自分の言動や考え方が正しいことを確認できれば安心感を得られます。しかしそれにより「今のままで良い」「変わる必要はない」と自分のポジションを固定してしまうと、成長も止めてしまいます。確認や安心が必要なこともありますのでまるっきりダメだということではないのですが、研修が成長を目指す場である以上、自分の言動の正しさを確認するための質問だけで終わってしまうのは非常にもったいないことです。 個人が損をするだけではありまさん。それでは研修の場を用意した会社の期待値にも達することができません。会社としてはお金と時間をかけた以上、成長という形でのバッグを期待しているのです。“確認のための質問”しかできないと、評価を上げることには繋がりません。 (明日に続きます)
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スマート目標2

例えば倉庫にあるブロックを運び出す仕事があるとします。単に「頑張ります!」というだけでは目標とは言えません。SMARTに当てはめるとこんな単純作業でも表現がガラリと変わります。 「ブロックを20個、今日の15時までにB倉庫に移動します。そうすることでA倉庫に空きができて工場の生産効率を高めます。」 どうでしょうか?最初に何をいくついつまでにどうするのか。一文目でそれほど難しくはない達成可能なことを個数問う形で仕事量を計測しながら期限を明示した上でどこからどこへ運ぶのかというように具体的に動作を示しています。。 単にブロックを運ぶだけであれば意欲もわきませんが、二文目ではそれによって何の役に立つのかが明確にしています。目標を設定する際にはこのようなことを意識します。
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SMART目標

小さな成功体験を積み重ねやすい目標設定を別角度からも見て行きましょう。 目標設定のポイントとは、具体的であることと少し頑張れば達成できそうだなと思えるレベルで設定をすることです。 意識すべき点の頭文字から”SMART”で覚えておきましょう。 Specific(スペスィフィック) 具体的であること …良い目標にしようとするあまり、ついつい難しい言葉を使ってしまう人が居ますが、それは間違い。誰にでもわかる言葉で何をするのかが具体的で理解しやすい設定にします。 Measurable(メジュァラブル) 測定可能であること …いわゆる“数値化”をして達成の程度を定量化することです。売り上げなどの金額や作業の量や時間で示すことができればそれを示し、難しい場合には毎日継続するなどの周期性を設定したりする場合もあります。 Achievable(アチーヴァブル) 達成可能であること …「目標は高く掲げよ」という考え方もありますが、あまりレベルが高すぎると取り組む意欲が失せてしまいます。かと言って既にできることを目標にしても成長できません。多少背伸びをするくらいの達成可能な設定をします。取り掛かる部分で誰かの手伝いや助言が必要になるが、最終的には自分一人で達成できるくらいのレベルが一つの目安です。 Realistic(リアリスティック) 役に立つこと …目標の達成が実際に何かの役に立つことになっているかどうかです。ナチスが行った穴を掘って埋めてまた掘って埋めてを繰り返すような作業は、穴を掘って受けるという目標設定はできても、その仕事が何の役にも立たないため、囚人の意欲を奪うという拷問でした。目標を
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Will、Can、Mustの3つが重なる部分

Willだけでは願望であって行動に現れません。Canだけの領域は目標とは言いません。既にできることをやっても成長はしないからです。Mustだけでは仕事に喜びを見出すことが困難です。 Will、Can、Mustの3つが重なる部分を見出し、そこに目標設定ができれば最高です。トレーナーの腕の見せ所です。しかし3つのすべてを満たす条件が揃うとは限りません。そこで少なくとも2つが重なることを目標として見える化していきます。 特にwillが関与していることが意欲(やる気)に大きく関与しますのでここを軸とします。ただし、willとcanだけだと単に自分の好きなことで好きなことを目指すようなことになりがちです。あるいは、ここは放っておいても勝手に成長する領域ですので、わざわざ目標を立てる必要性は高くはありません。特に新人はまだできることが少ないので、canを重視すると目標の幅が小さくなってしまいます。組織の中においてはmustは重視すべきです。今はできないことでもwillとmustの中で小さな目標を達成していく中で実力が付いてくるものです。したがって新人教育の中で目指すべき目標は、この緑色の印をつけた“やりたいこととやらなければいけないこと”が重なってくる領域であると言えます。
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この夏に学んだこと③

私達はほとんどの行動を無意識で行っています。呼吸するのも歩くのもほとんど無意識です。また私達は1日に3万5000回の決断をすると言われていますが、それだって無意識に行っています。一つ一つ考えながら、つまり顕在意識でやろうとすれば時間もエネルギーも全く足りません。生きるために行動のほとんどを潜在意識がオートで行ってくれています。 なので顕在意識と潜在意識では“場数”が圧倒的に違います。潜在意識は顕在意識の30万倍の速さで考えます。だから潜在意識の方が遥かに強力です。ですから何か習慣を変えたければこの潜在意識にアプローチしないとなかなか変えられません。 逆に言えば潜在意識を調律すれば良いわけです。そんなことをこの夏に学んでいました。そしてまた今週からは上級クラスに挑戦です。
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研修やワークショップで使えるアイデア発想法~その2

この記事では、研修やワークショップで使えるアイデア発想法として『オズボーン発想法』をご紹介します。  オズボーン発想法おすすめの研修内容:・商品・サービスの改良するための研修やワークショップ ・課題解決のための研修やワークショップ推奨人数:・1人からの個人ワークや3~5名程度のグループワークなどに対応用意する物:・A4用紙×全員分、ペン×全員分演習内容・ワーク内容:・全員に1枚ずつA4用紙を配ります。 ・受講者に考えさせたい『商品・サービス』に対して、以下の9つの視点で考えていきます。1.他への転用は?(Put to other uses?) その商品・サービスの新しい使い方は?、他の分野やシーンで使えないか? 2.他の物への応用は?(Adapt?) これと似たものは他にはないか?、他のアイデアを使えないか?、過去にこれと似たものはなかったか?、真似できるものはないか? 3.変更したら?(Modify?) 色を、動きを、音を、匂いを、形を、変えられないか?、他の形ではどうか?、新しい変更は? 4.拡大したら?(Magnify?) 何かを足せないか?、時間を伸ばせないか?頻度を増やせないか?、強くできないか?、高くできないか?、長くできないか?、価値を追加できないか?、内容を追加できないか?、数を増やせないか?、重ねられないか?、誇張できないか? 5.縮小したら?(Minify?) 何か取り除けないか?、小さくできないか?、濃縮できないか?、低くできないか?、短くできないか?、軽くできないか?、細かくできないか?、分割できないか? 6.代替したら?(Substitute?) 他の
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「やる気」と「目標」の関係性

さて、ここで「やる気」と「目標」の関係性について整理します。 「やる気がないから目標を達成できない。」のではありません。「目標を達成するからやる気が出る。」のです。この原理原則を覚えてください。 つまり、「あの新人はやる気が無い。」ように見えるのは、「指導する側がやる気を引き出していない。」と考えなければならないのです。新人さんが最初はやる気に満ちていることは、採用されるという目標を達成したという成功体験によるものと考えます。会社に入ってからは職場に慣れるとか、仕事を覚えるとかの成功体験が必要です。 初めのうちは小さな成功体験を積み重ねやすい目標設定を心がけましょう。 特に最初のうちは質よりも量がモノを言います。本人が結果を出したがっても、馴染むまでは高望みは禁物です。
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仕事に自信を喪失してしまう理由

さて、これから考えるべきことは仕事そのものに自信を喪失してしまう理由です。仕事を覚える前からあまりに多くの仕事や過剰に高い質を要求してしまうことが原因の一つとして考えられます。 先輩社員としては「このくらいのことはみんなやっている。」と言いたくなりますが、それは仕事に慣れた人の理屈です。 また過去に経験のある新人さんでも、文化の違いや、ちょっとした方法の違いによって以前の職場でできていたことができず、自信を失ってしまうケースも考えられます。 どちらにしても「分からない」状態が自信喪失を招きます。ここに注目をして、やる気を持続させ、強化していくことが人材を育てるということです。そのために適切な目標設定が求められます。
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この夏に学んだこと②

(昨日の続きです) 最初は大手にするつもりでしたが、結果的にそれとは別のスクールを選択しました。判断のポイントになったのは選んだコーチングに加えて独自に開発したヒューニングというスキルを教えてくれるということです。あとは稼げるプロコーチを育てるというもの。せっかくスキルを身につけるならかせげるに越したことはありません。 さて、内容です。コーチングの部分では既に使っていたスキルも多かったですけど、それでも最新の知識でアップデートできたのは大きいです。 やってみて明らかに違うのはヒューニングの部分です。ヒューニングとはヒューマンのチューニングからの造語。その人が潜在的に持っている思考の癖に合わせて、心理学的な手法を用いてそれを調整するというもの。 コーチングとは気づきを与えて、その人の行動をポジティブに変えていくことを目指すものです。ここまでは知っている方もいらっしゃることと思います。ただ現実にはそれだけで行動には移せないことがあります。そこでヒューニングによって行動しやすいメンタルに調整することが大きな意味を持つことになります。 (来週に続きます) #コーチング #ヒューニング #ローガンズサロン #潜在意識
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新人さんのやる気は不安定

新人さんが入っても長続きせず退職してしまい、人材が定着しない。 こんな悪循環がある組織は少なくありません。そうするとその指導を担当していたトレーナーや周りの先輩社員の中から 「あの人はやる気が無いんじゃないか?」なんて声が聞こえてくることがあります。実際そういうこともあるとは思いますが、本当にそうなのかどうかは考えものです。次々と退職者を出てしまう場合には、退職した人よりも受け入れ側に原因がある可能性を疑いましょう。特に目標設定を誤っている場合はどんな人であってもやる気を失わせてしまう確率が跳ね上がります。 そのようなことが無い職場であっても未来永劫安泰だとは限りません。入ってくる人はみんな違う個性を持っています。一緒に働くことになった新しい仲間に慣れてもらい、早く戦力化することが私たちに課せられたテーマです。新人さんが早々にやる気を失ってしまう仕組みについては理解をしておく必要があります。 さて、新人さんは果たして最初からやる気が無かったのでしょうか?中にはそういう人もいるかもしれませんが、多くの人は、最初はやる気に満ちて入って来ます。でもやっていくうちにだんだんとやる気が萎んでしまうのです。あったはずのやる気が失われてしまうのはなぜでしょうか?目標の見える化の本題に入る前に、新人さんがやる気を失ってしまう構造について理解を深めましょう。 新しい職場の人間関係になじめずに自信を失ってしまうことは代表的なパターンです。職場の人間関係に問題を抱えていたり、あるいは忙しくてストレスがかかっている状況であったりすると、新しく入った人にとっては溶け込みにくい空気に直面することになります
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評価3 評価に影響する心理的傾向

次に紹介する2つは認知バイアスの一種です。認知バイアスとは、物事を判断する際に、直感や以前までの経験に基づく先入観、または他人からの影響などによって非合理的に判断してしまう心理現象を言います。 「確証バイアス」・・・ 自分にとって都合のいい情報ばかりを無意識的に集めてしまうこと。ある人に対する印象や偏見を一度持ってしまうと、その自分の考え方を肯定する情報しか耳に入らなくなることがあります。私達は自分たちの言動、思考に一貫性を持たせようとする本能がありますので、自分の考えに現実を引き寄せようとしてしまう傾向があります。 株式投資でA社に投資をした人がいるとします。A社の決算で大幅な赤字が生じて株価が大暴落しても、「この会社の株価はまた上昇する」と思い込むことで、投資をした自分の行動に整合性を取らせようとします。するとA社に関するポジティブなニュースはどんな小さなものでも自分の投資行動を肯定する材料として鵜呑みにする一方で、ネガティブな情報がどんなに重要なものでも「そんなはずはない。」などと受け付けなくなって、結果的に冷静な判断力を欠いて大損をするということは珍しい話ではありません。
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人材への投資スタイル

①安い人を雇い教育をしない 採用コスト低い  人件費低い  教育コスト低い  リターンも低い 【結果】安物外の銭失い。悪条件を許容できる人しか集まらないので早晩衰退する。 ②安い人を雇い教育をする  採用コスト低い  人件費低い  教育コスト高い  リターン普通 【結果】初速は遅く、教育コストに耐えきれないと止まる。そこを抜ければ人材が安定し、業績にも貢献する。 ③高い人を雇い教育をしない  採用コスト高い  人件費高い  教育コスト低い  リターン高い 【結果】数を増やせば質は倍数的に上がるが、転職や人材の停滞により長期的には低下する。 ④高い人を雇い教育もする  採用コスト高い  人件費高い  教育コスト高い  リターン最高 【結果】数を増やすほど質も向上し、そのサイクルが定着すると成長が自走する。
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研修やワークショップで盛り上がる演習・ワーク~その5

この記事では、キックオフや新たなプロジェクトを開始する時などに、全員が一度リセットして新たにスタートを切る準備をするための演習内容・ワーク内容としておすすめの『前を向くために過去の自分に花束を贈ろうワーク』をご紹介します。前を向くために過去の自分に花束を贈ろうワーク<使用シーン>・新年度の始まり ・キックオフや新たなプロジェクトを開始する時 ・組織変更した時<推奨人数>5~30名程度<用意する物>一輪の花×人数分、花瓶<演習内容・ワーク内容>このワークは元々、ネイティブアメリカンが対話する時に伝統的に使ってきたものです。話をする人が焚火の回りに集まり、1人1本の枝を持ち、話がおわったら木の枝を火にくべます。聞いている人は、その人の話に耳を傾けます。これを全員が繰り返すものです。実際に、研修会場で火をくべるわけにはいかないので、花を代用します。全員が一輪の花を持ち、一人ずつ話を終えたら、花瓶に花を挿していきます。そして最後に一つの花束を作り完成します。日本では、何か節目のイベントがあると良く花束を贈る文化があるので、これまでの仕事をひと段落させ、新たなスタートを切る時にはピッタリです。・全員が円形になって立ちます。 ・その中央に花瓶を置きます。 ・全員に花を1輪配ります。 ・新しく何かを始めるためには、これまでの物語をしっかりと終えることが大切です。そのためには、これまでの業務の中で最も印象に残っている出来事から、今だからこそ誰かに伝えたい「感謝」や、もっとこうしておけば良かった「後悔」を1人ずつ話します。 ・話をする順番は、話す心の準備が出来た人からで良いです。 ・話を聞く人は
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ワンランク上の人と付き合う!

『「ワンランク上の人と付き合う」 ことで、あなたは新たなステージに立つことができるのです。背伸びがやがて身の丈になる。』 ある書籍の一節です。どんな人と付き合うかはとても大切という話。気心知れた友人との付き合いは大切ですが、そればかりだと時に成長を止めてしまうことがあります。 敢えて少し上の人と付き合うことで、自分の視座が上がり、知らないうちに成長を促してくれます。私はパダワンの社会人一年目に色んな人に敢えて会わせましたし、色んな場所に連れていきました。少し上の人、彼女にとってはだいぶ上の人も含めてそういう人の考え方やスタイルを見せることで「今まで(学生時代)とは違うんだよ。」ということを体感させたわけです。 ただ平社員が社長の集まりに入れるかといえば、それは簡単なことではありません。仮に入れてもらってもついていけなくなる可能性も高い。無理して一つ飛ばしをするのではなく、ワンランク上の人と付き合ってみることで自分の世界を広げてみれば良いということです。 「類は友を呼ぶ」は似たような人が自然と集まってくることを表した言葉ですが、これを逆利用すればよいのです。自分が求める在り方をしている環境に身を置くことで、自分をその色に染めてやろうということでです。
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優先度を決める

次に重要度、緊急度でマトリクスを作成します。 重要かつ緊急性の高いものは最優先で取り掛かるべきもので、最も高ランクに分類されます。緊急度と書いていますが、先にやるべきもの、という程度に捉えておいてください。 次はどこでしょうか? 重要度は低くても緊急性の高いものです。期限の近いものが次点です。重要でないものであっても期限を過ぎてしまえばできなくなってしまうからです。 重要度が高くても緊急性が低いものはじっくりと確実に取り組んでいきましょう。 当たり前ですが重要度も緊急性も低いものの優先度は一番低いです。しかし「やること」として分類したものですのでやらなくても良いということではありません。忘れないようにしましょう。 ただ中央に近いものは優先度が曖昧になり、位置している象限に関わらず優先度が高くなったり低くなったりします。最初は緊急性が高くなくても、時間が経てば緊急性は上がっていきます。時々見直してマトリクスを見直すようにしましょう。先ほども言いましたが、計画は必要に応じて変えてOKです。もちろん、思いつきで変えるのではなく、計画の立て方に従って修正していきましょう。 先ほどやると決めたことを配置してみます。こんな感じになりました。次はこれを計画表(ガントチャート)に落とし込んでいきます。
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To Doの書き出し

次にゴールに至るまでにやらなければいけない事、やるべきだろうと思われることを書き出します。初めは実現性などは度外視して構いません。選択肢が多い方が良い計画に繋がる可能性が高くなります。頭で考えるだけではなく、必ず書き出してください。付箋があればそれを使うと便利です。ジャンルによって色を分けると後で整理するのが楽になります。 ここでは山に登る計画を立てることを例に挙げて考えていきます。 ・山の高さを調べる。 ・6か月後の気象条件を調べる。 ・登山コースを調べる。  ・登頂経験のある人の助言をもらう。 などなど 大きな目標や遠いゴールであっても、その要素をチャンクダウンして細かくすることで一つ一つの小さなタスクの集合体であることがわかります。これはコーチングでもやった手法でもあります。
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ゴールと期限

目標が決まったら、それを実行していくための計画と、その結果を評価する必要があります。計画の作り方を見て行きましょう。 もう一度ゴールの設定を明確にしましょう。この計画の中でどこまでのことができるようにならなければならないのか。あるいはどこまでのことができるようになりたいのかを定めます。 例えば、「どこか遠くへ行こう!」ではいつどこに行けば良いのか全く分かりません。「ディズニーランドに行こう」と言えばゴールが決まり、その次にいつどうやって誰と行くかなどの具体的な計画が立てらっるようになります。 仕事においては会社から指示が出ていることがあれば、それが最低限到達しなければならないゴールとなります。当然ですが会社から提示された最低ラインを勝手に下方修正してはいけません。会社のニーズに応えることが私達の仕事ということを思い出してください。そしてトレーニーにもそのことを初めから強く印象付けていきましょう。 次に期間です。いつまでもトレーニングをしているわけにはいきませんし、仕事には必ず期限(納期)があります。この感覚を徹底させるためにも期限設定は非常に重要です。これをトレーニーの習慣にすることも非常に重要です。 ちなみに、計画は途中で変更してもOKです。完璧な計画を立てようと考える必要はありません。
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やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、 ほめてやらねば人は動かじ(後半)

(後半です) 「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」(山本五十六)この後半はいきなり現代的に感じます。軍組織でどこまで実行していたのかはよく分かりませんが、人を育てるには単に命ずるだけではダメ。部下の意見もよく聞き、それらの意見も承認せよと言っています。 ここでの承認は賛同を示すものではなく、そのような意見があるということを認めよと言っています。先週触れた褒めることは承認の一部でしかなく、その考えのもとでは承認は褒めることの上位概念。その上で任せてみることで人は成長するという話です。 さらにその人が物事に取り組む姿に感謝し、その人を信頼せよと続けます。「あいつが育ったのは俺のおかげだ」なんて奢るのではなく、その人の力で組織や周りの人が助かることを素直に感謝すべきである。そして信頼という形で報いることでようやく実るというのです。駄目なところに注目し、疑いの目を向けられれば人はその人やその組織のために心からの忠義を果たすことはありません。これは現代で言うコーチング的な発想をしていたように思えます。僅かな綻びが命に直結する軍という組織だからこそ、本質に迫っていたのかもしれません。
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やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、 ほめてやらねば人は動かじ

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、 ほめてやらねば人は動かじ」(山本五十六 ここまではとても有名ですね。やってみせる=モデリング、言って聞かせる=ティーチング。ここまでは誰にでもできることです。これもできないならその時点で指導者として不適格です。不的確は不合格の意味ではありません。それ以外の生き方をする方が指導者やリーダー以外の生き方のほうが力を発揮できるはずです。 ほめる。これは少し高等技術です。プロセスを無視して結果ばかりを褒めてもダメ。褒められ慣れすると褒めの効果がなくなる。また褒められることしかないと、その状態を維持したい欲求が過剰になり、挑戦を避けるようになることもあります。 とはいえ上手に褒めることは大切です。上意下達型組織である軍隊と現代の民間企業ではこの点はニュアンスの違いがあるかもしれませんが、良いことは良いと評価して伝えることの価値が無くなることはありません。 ここまでは人を動かすために何が必要かを述べているパート。後半は人を育てるための心得となります。 (後半に続きます) #社内研修 #社員教育 #新人教育 #人材育成 #人事 #自分磨き #自己改革 #クレーム対応 #組織 #組織づくり #管理職 #コミュニケーション #自分磨き #メンター #働き方 #コミュニケーション #自己改革 #潜在意識 #職場の人間関係 #コーチング #アサーション
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PDRサイクル

ハーバードビジネススクールのリンダ・ヒル教授が提唱した考え方で、スパンが短いため様々な状況に適用できる手法として、テスラモーターズでも取り入れられたことで知られています。特に常にアップデートが繰り返されるソフトウエア産業などスピード感が重視される新しい業態などに適しているとされます。個人レベルに当てはめる時も使いやすいフレームワークと言えます。 1. PREP(準備) これからすべきことの理由や目的を考えます。PDCAのPLAN(計画)とは異なり、数字目標ではありません。リンダ・ヒルは事業の有用性を重視しており、このため理由や目的を明確にすること=準備から始める作りになっています。PLANでは最終的な姿まで考えるために最初の段階でいきなり時間がかかりますが、PREPでは理由や目的を理解したら着手のための最低限の条件を整えることを重視します。 2. DO(実行) Dは、PDCAと同じです。目的・理由に沿った準備に基づいて行動をします。 3. REVIEW(評価) 日本語ではPDCAのCHECKと同じ「評価」となりますが、考え方が異なります。PDCAのCHECKは、ミスや不正、不整合などが無いかを自分(達)で確認するのに対して、PDRのREVIEWは業務担当者以外の人に客観的な評価をもらうことが大きく異なる点です。実行して分かったことをもとに次のPREPに進みます。PDCAではここでまた計画策定が入るわけですから、スピード感としては大きな差が出ます。 PDRは大きなプロジェクトをまとめて管理することには向きませんが、細かく変化に富む小さな仕事や個人レベルのタスク管理に向きます。また
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OODAループ

米国空軍で開発されたのがこのOODAループの考え方です。オーオーディーエーと読んだり、ウーダと読んだりもします。軍事行動中はより正確で素早い判断が求められることもあり、PDCAサイクルよりもはるかに速い意思決定が可能となっています。 1. OBSERVE(観察) 固定概念を捨てて相手や状況を観察して情報収集に徹するフェーズです。何か変化があった時にはこれまでの状況とは異なる判断が必要になりますので、主観をできるだけ排して相手の要望や市場の動向などのデータを集める必要があります。 2. ORIENT(状況判断) 収集したデータからどうすべきかの仮説を立て、次に何をするべきか、その方向性を判断するフェーズです。ここではPDCAのPLANとは異なり、綿密な計画に仕上げる必要はありませんが、できれば複数の仮説を立てます。過去の判断に誤りや、新しい方法が必要なっている場合にはここで修正を図ります。 3. DECIDE(意思決定) 前段で立てた仮説を検討し、その中からどれを実行するかの決定をするフェーズです。行動に移すための具体的な方針を定めます。 4. ACT(実行) 実行のフェーズです。PDCAでは改善のフェーズでしたが、OODAでは実行です。OODAループは状況の変化が起きたら1に戻って新しいループに入ることを前提としています。柔軟な判断を意識しましょう。 OODAは変化することを前提としています。計画通りに進めることを前提とするPDCAと比べて早いサイクルに対応できることが特徴です。
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PDCAサイクル

まずは最もポピュラーなPDCAサイクルからです。これはほとんどの方がご存じだと思います。 念のため各フェーズの説明をします。 1. PLAN(計画):従来の予測や見込みから計画を作成するフェーズ 2. DO(実行):計画を実行するフェーズ 3. CHECK(評価):実行した結果について良かったのか良くなかったのかの評価をするフェーズ また1サイクル内だけではなく、中長期的な方向性とのずれが生じていないかどうかも評価して必要な修正を加えるフェーズでもあります。 4. ACT(改善):実行したものが計画通りではなくなったり新たな成果が求められ足りした場合、これまでのやり方などを修正し、より良い成果を出すことを目指すフェーズ 一巡したらまた計画に戻って次の計画策定に移り、螺旋状に向上するスパイラルアップを目指します。最も普及しており、実際に導入している企業、団体も非常に多いので理解もしやすいですね。ISOなどのマネジメントシステムの管理にもこのPDCAサイクルとを取り入れていますので「知らない」では済まされません。PDCAサイクルの課題としては計画から実行まで時間がかかることがあります。特にISOなどのマネジメントシステムでは半年から1年でサイクルを回すため、急激な変化への対応が遅れるなどの問題点も指摘されています。また最初の計画通りに進めることを前提とした作りとなりがちで状況の変化に弱いところがあります。日本では主流のこのやり方も海外企業では別のサイクルに切り替えっており、日本企業の国際競争力の足を引っ張っているとの見方もあります。ただし長期のプロジェクトなどでは有効なフレームワー
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仕事を回すフレームワーク

組織の活動において、品質の改善を図りながら効率を高めて生産性を高めることを目的として、組織あるいはそこに属する人の活動を一定のパターンに組み込む考え方があります。最も普及しているのがPDCAサイクルと呼ばれるもので、各種のマネジメントシステムにおいてもPDCAサイクルを用いて品質の保証や改善活動の継続などの検証をすることが多いです。 ただしこのPDCAサイクルは戦前に考えられたものであり、日本で紹介されたのも戦後すぐのこと。もう半世紀以上の前のことです。当時と比べ現代は物事の変化が早く、より早いサイクルで仕事を進める必要も生じています。 最もポピュラーなPDCA以外の仕事の回し方も提唱されています。どのようなパターンがあるかを見ていきましょう。
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管理者のライフワークバランス

確かに管理者になれば仕事の量は増えます。拘束時間も長くなるケースが多いですし、責任の範囲が広がりますので勤務時間外で対応しなければならないことも出てきます。オフの時間の一部も会社(組織)のために使わなければならないこともあるでしょう。 ライフワークバランスについては私も大切だと思います。しかしライフワークバランスをライフに偏らせて今目の前にある“楽”を取ることは勿体無いことだと思います。ライフワークバランスをワークに傾けて頑張った人の方が、長い人生において最終的に満足度の高い結果が得られる可能性が高くなります。それも、若いうちにやればやるほどその効果は福利効果的に膨らみます。 若いうちの特権として、体力があり、回復力も早い若いうちでなければできない無茶もあります。失敗しても多くの責任を負わずに済むのも、挽回のチャンスが多いのも若いうちの特権です。 しかし、今は無茶ができない時代です。ライフワークバランスだけでなく、働き方改革には会社(組織)も縛られていますが私たちも縛られています。 仕事の中で人一倍頑張って知識やスキルを習得したり、経験を積むことには大きな制約があります。自分で考えて自分で動けるかどうかで差が出る厳しい時代ともいえます。
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ティーチングの基本知識

これは多くの人が無意識に使っている技術です。一般的に教える、指導するという場面でのコミュニケーションでは最も一般的な技術でもあります。 まずはメリットから。 教える側が知っていることをそのまま移転する。初心者や新入社員などに対して基本的な情報、知識、技術を教える際に有効です。  これを着実に行えば良いのですが、人材育成が苦手な組織では大体ここで躓きます。ティーチングは知識や技術の完全な定着を目指すものではありません。 次にデメリットです。 知識や技術が定着する前に「自分で考えて。」「この前教えたからできるよね?」などと教える側が楽をして一方的な指導になったり、自分の力を見せつけてマウントをとってしまうと、トレーニーが挫けてしまうことがある。 また相手の力量が一定以上になった時には、応用力を発揮させるために自分で考えさせることが必要になります。この水準に至った時には一方的な指示出しだけでは不充分になります。 ティーチングだけでは指示待ち人間を作る事にもなります。
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アサーションの権利①他者と異なる考え方をする権利

権利の考え方には色々ありますが、ここでは3つの権利を整理しておきます。 アサーションには3つの権利が認められています。 ひとつめは他者と異なる考え方をする権利です。これは互いの認識や常識、考え方が異なってもそれを認め合うことを意味します。仕事の中で他の人と意見が違う場面は日常的にあります。自分の意見が他の人と違っていた時にそれを否定されたり笑われたりしたらあなたはどう思いますか?そのような場では次の意見が出しにくくなりますね。そこで例え他の人が違っていても、その人が自分とは違う意見を持つことを認めることがとても大切です。自分の考え方を認めてもらうためにも、自分とは異なる考え方を他者が持つことを認めましょう。Give & Takeは常にGiveが先です。 これはアサーションに限ったことではありません。自分の他者の考え方や受け取り方は違うことを認識する音は良いコミュニケーションの絶対的に必要な前提条件です。
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アサーションとは

意思疎通がうまくいかずにトラブルになってしまうことは職場に限ったことではありません。要因は様々ですが、コミュニケーションのスタイルにも原因があります。遠慮があったり安全策を重視したりすると、自分の考えを正確に伝えることが難しくなることがあります。そこでアメリカで考案されたのがアサーション、あるいはアサーティブコミュニケションと呼ばれる手法です。この基本を紹介していきます。 アサーションとは双方の意思を尊重するアサーションです。人は誰でも自分の意思や要求を表明する権利があるという考えをベースに持ちます。アサーションは1950年代のアメリカで行動療法と呼ばれる心理療法の中から生まれ、対人関係に悩む人のためのカウンセリングに取り入れられました。60~70年代には人権運動に大きな勇気を与えました。このため構造的に「権利」について強く意識されるものとなっています。自分の権利も大切にし、そのために相手の権利も尊重しましょうということになります。
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コミュニケーションにこだわる・上

「コミュニケーションなんて勉強して何になるの?」ということを言う人がいます。そのタイプの人には仕組みやルールを重視するタイプが多いような印象が私にはあります。またはコミュニケーションが苦手だから仕組みやルールに頼りがちということも言えるかもしれません。みんな、ではありませんけど、私はそんなイメージを持っているという話です。もちろん仕組みやルールも組織の活動にこける秩序を保つためにとても大切です。しかしそれだけでは不充分になっています。 これは日本がいろいろな意味での過渡期にあるからだと私は考えています。高度成長期であればそれこそ計画通りに大量生産することで作れば作るほど売れるというものでした。あるいはアメリカのような多民族国家であれば、仕組みやルールで縛っておかなければ組織の秩序を守ることができません。マクドナルドにせよケンタッキーにせよコカ・コーラにせよ、世界中で均質な事業展開をしている企業というのはその秩序、仕組みが実際に大きな武器です。しかしながら今の日本はそのどちらとも言えません。 (来週に続きます)
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ペーシングの練習

ここまでで3つのペーシングスキルを練習してきました。 表情やジェスチャーなどの資格情報で合わせるミラーリング。 声のトーンやリズムなど聴覚情報で合わせるマッチング。 相手の言葉を使うバックトラッキング。 どれが得意でどれが苦手だということはあるとは思いますが できるだけ3種類全部を使えるように練習しましょう。 それではペーシングの演習を続けましょう。ここまでで練習した3種類のペーシングスキルを全部意識しながら会話をしてみましょう。 テーマは「私の趣味」をテーマにして互いに相手のことを聞いてみましょう。ペーシングのスキルを全部使って、相手に気持ちよく話をしてもらってください。 演習時間は1人5分とします。 その他の話題例 ・家族旅行の思い出 ・クリスマスなど季節イベントの思い出 ・美味しいレストランの話 ・好きなラーメンの話   など
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バックトラッキング2

バックトラッキングは便利であるとはいえ、相手のセリフをそのまま繰り返し続けるのはちょっと大変です。何より相手にしてみれば喋っていることをまるごとリピートされるとしつこい印象位なりますし、真剣に話を聞いているのかどうか怪しく感じてしまいます。 そこでポイントを絞ってオウム返しをしてあげましょう。意識したいことは2つです。 ①相手の話の中のキーワードをオウム返し ②相手の感情をオウム返し ポイントを絞ることで相手の話したこと丸ごとリピートのような安直なものにならず、ポイントを聞き分けることでなおかつ相手に「聞いているよ」「共感しているよ」ということを伝えやすくなります。 注意して欲しいこともあります。マイナス言葉を繰り返すと、悪いイメージが強調されてしまいます。例えば「もう死にたい…。」に「死にたいんだね。」と重ねるのはNGです。 そのような時には良い意味の言葉に置き換えたり、話の矛先を変えてあげましょう。 例えばこの場合、「そう感じているのですね。」と、“死”やそれを連想させる言葉は使わず、相手の感情を受け止めます。 「そんな風に言わないで!」と言いたくなりますが、これは相手の感情を否定していると受け取られる可能性もありますから慎重さが必要です。更に相談に乗っていく場合には“死”を繰り返さずに「もう少し話を聞かせてくれる?」などと切り返しながら話を続けましょう。
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バックトラッキング1

3つ目のバックトラッキングは相手の言葉や言い回しを使うペーシングスキルです。簡単に言えばオウム返しをしてあげることです。ミラーリングによる頷きに言葉も付けましょう。「はい。」「いいえ。」「そうですか。」「なるほど。」が代表格です。これだけも良いのですが、この程度の言葉であれば相手の話を真剣に聞いていなくても言えますよね。ですから、「聴いているよ」ということをより相手に伝えるためには工夫が必要です。決して難しいことではありません。相手の話したことをオウム返ししてあげるだけです。聴いたことをそのまま繰り返して相槌をうってあげれば良いのです。 例えば「私、この前財布を落としちゃって悲しい…。」という話に対しては、「そうですか。」だけではちょっと冷たい印象になります。一方で、オウム返しの返事はこんな感じになります。 「え?財布を落としちゃったの?」 どうでしょうか?相手の言葉をオウム返しするだけで受ける印象が断然変わりますよね。ただし、この返事は相手の話をきちんと聴いていないとできません。あなた自身が話を「聴く」ためのトレーニングにもなります。ぜひ、普段の生活の中でも意識してやってみてください。
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マッチング2

マッチングの基本は相手にぴったり合わせることですが、必ずしも全く同じにしてあげる必要がありません。姿勢や気持ち、テンションなどの相手の状態をステートと言います。このステートはチョイ盛をして、相手よりも少しだけオーバー気味にすると良いと言われます。プラスワンステートとか、ステート1.5(倍)などの言い方もあります。例えばある男性(①)。相手も同じようなステート(特に感情があらわれていない)だと互いに同じステートのまま会話が進みます。でも「ちょっと楽しくしたいな」と思ったとするなら、口元だけでも笑顔を作っていきましょう。さらにはっきりと楽しくしたいのなら、③のように口や目のアクションを少し大きくしてください。 この時に①の人に対していきなり③でアプローチをかけてしまうと刺激が強すぎます。人間は自分と相手のステートが近いと安心感を覚えますが、ステートが違い過ぎる人とのコミュニケーションにはストレスを感じます。ですからステートが離れすぎるもの良くないのです。 そしてこのステートちょい盛は単に相手に合わせるだけではなく、相手の状態を調整してあげる効果もあります。例えば少し元気にしたい時は明るい方向のステートちょい盛をすることで相手のテンションを上げます。反対に相手の感情が昂っている時はこちらはステートを抑えめにして、気分を落ち着かせるようにします。そんなことも意識しながら、演習をしてみましょう。
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心配したところで何の得にもならない・下

(昨日の続きです) 『その心配がもし解決できるのなら、心配する必要はない。解決できないのなら、心配しても仕方がない。結局、どちらにしても心配したところで何の得にもならない。』(ダライ・ラマ14世) 昨日はこの言葉の前半部分に触れる話をしました。それができれば良いのですが、世の中にはどうにもならないこともあります。例えば地震はいつ起きるかわかりませんが、「いま地震が来たらどうしよう…」なんて常に心配している必要はないわけです。 同様に他人の生き方や性格も外圧で変えられるものではありません。誰かの怖い性格、暗い性格などは私達にはどうにもできません。そもそも解決できないことについてアドラー心理学では課題の分離と言って、相手の感情は変えないと割り切ってしまいます。地震や他人をはじめ、私達にはどうしょうもないこともたくさんあります。ですから「解決できないのなら、心配しても仕方がない。」ということになります。ポジティブな人はこのような切り替えを上手に行っています。 これらの判断は問題(心配事)に向き合った経験が多ければ多いほど、脳が適切な処理をできるようになります。場数がモノを言うということです。ちょっとした心配事は“心の成長のためのエサ”くらいに考えてポジティブに向き合っていきたいものです。 (終わり)
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心配したところで何の得にもならない・上

『その心配がもし解決できるのなら、心配する必要はない。解決できないのなら、心配しても仕方がない。結局、どちらにしても心配したところで何の得にもならない。』(ダライ・ラマ14世) 私達は一日にいくつものことをあれこれと心配します。これは人類に備わった生存本能に起因するものですから、生きていく限り心配事が無くなることはありません。一つの心配事が終わっても次の心配事は必ずやって来ます。上手に付き合っていくしかありません。 心配事は誰にでもあることですが、それをポジティブに物事を考える人もいれば、ネガティブに考える人もいます。当然、ポジティブな人はネガティブな人よりも心配事は少ないわけですが、アンラッキーなことが起きる確率が人によって大きく異なるわけではありません。さらに心配事の90%は実現しないという統計データもあるように、心配事の殆どは発生していません。心配事が多いか少ないかは、その人の捉え方でしかないということです。 心配事や不安に対しては、その事が現実化しないように対処してしまうことが一番です。解決できることがわかればその時点で心配事は無くなります。まさに「心配する必要がなくなる」わけです。ボジティブな人は心配事は自力で解決するか、他人に頼って解決するかをうまく判断することができます。 (明日に続きます)
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ミラーリング②

ミラーリングは難しくはありませんが、近ごろはこの重要性が増しています。 コロナウイルスの感染拡大以降、ウェブ会議が急速に浸透しました。皆さんも使ったことはあると思います。 パソコンやスマホの画面越しだと、相手に伝わる情報が限定されます。表情や頷きを使って「あなたの話を聞いていますよ」ということを相手に上手に伝えることがとても重要です。 状況によってはマイクがオフになっているので「うんうん」「そうなんですね」などと音声を用いた相槌が使えないことも多いです。そのような時こそ頷いたり、笑顔を見せたりして共感や聞いていることをビジュアル的に示していくことが大切だと言えます。 ただし画面が小さい場合にはちょっとくらいの動作では相手に伝わりませんから、ウェブ会議などの際には普段より少々オーバーな動きが必要になることも意識してください。
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ミラーリング①

ミラーリングとは相手のしぐさや表情など、視覚情報を使うペーシングスキルです。相手にとっての「鏡」のように行動を合わせることで、同調や共感を伝えます。 ミラーリングのポイントは次の5つです。 表情…相手が楽しい時にはこちらも楽しい表情、相手が悲しい時にはこちらも悲しい表情をします。 顔の傾き…頷きは最も有効です。賛同を示すというのではなく、話を聞いていることを伝えるための頷きを意識してください。 体の動き…どちらかと言えば前傾姿勢で相手の話に集中していますよ、というシグナルを送る感じです。背筋を伸ばして真剣に聞いていますよ、というシグナルを出すことも有効です。 呼吸…これはこの後説明するマッチングにもつながりますが、相手との呼吸のリズムを合わせることでペーシング効果が高まります。相手にも気づかれにくいですが効き目は大きいです。寝ている人と同じ深い呼吸のリズムにすることで寝かしけ易くなるので、寝かしつけにもかなり使えるテクニックです。 注意点としては、何から何まで合わせてしまうと単なるモノマネゲームになり、相手を怒らせることになってしまいます。自然な動きの中でさりげなく合わせるようにしましょう。
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ペーシングの定義

具体的には声のトーンやボリューム、話すスピードやリズム、あるいは感情やテンションなどを相手に合わせます。またメンタリストDaiGoさんは趣味、服装や飲み物の好みなどから自分との共通点を見出すこともペーシングに含まれると話しています。 接遇の基本である目線の高さを合わせることも広義のペーシングと言えます。 言語だけでなく動作も使って相手に合わせていくコミュニケーションであることも大きな特徴です。 なお、ペーシングは会話のペースメーカーになることではありません。ペースメーカーは話題や雰囲気を誘導して流れを作る役割です。ペーシングでは一部の例外を除いて原則的にペースメーカーとは逆のことを行います。ペースを相手に委ね、相手のペースで進めることで相手にとって快適な状況を作り出します。その状況下でコミュニケーションを繰り返すことにより、人間関係を近いものにして信頼関係を構築します。人は信頼している相手からの言葉を聞き入れやすくなる習性があります。信頼が得られれば相手から私達に開示してくれる情報量も増えることになります。 方法としては大きく3つあります。 ①ミラーリング ②マッチング ③バックトラッキング 順番に説明していきます。それぞれ練習もしてみますので、順番に理解していってください。
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ペーシング

ペーシングとは、相手に合わせるコミュニケーションスキルです。 これは相手との共通項を増やすことのできる手ごろなテクニックでもあります。日本NLP協会のサイトから要約すると、聞き手と話し手に一体感が生まれ、話し手が安心して話ができるようになり、相手との信頼関係を築くことができる手法です。 良いコミュニケーションには信頼関係が不可欠です。相手がこちらのことを信頼していれば、私達の言葉が届きやすくなります。信頼関係は普段からの継続的な線のコミュニケーションで構築するものですが、その中にペーシングを取り入れることで信頼関係が育つペースが速まります。 こちらが合わせるだけではなく、相手の感情をこちら側のペースに誘導することもできます。相手が怒っている時などは相手のペースに合わせるとお互いに感情的になって収拾がつかなくなってしまいますが、こちらが落ち着いた対応をすればそのようなことにならないようにコントロールすることも可能です。
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決断

先日、社内で定例会議がありまして、持ち回りで議事録作成当番でした。 約三時間のまあまあ長い会議で、それなりの文量になりますが、私は文字起こし系の作業は苦手ではありません。今回は会議の2時間後には全16ページの議事録を提出しました。 「どうだすごいだろ」と言いたいのではなく、このスキルは間もなく無用の長物となるというのが今日の話です。こんなことはAIが行うようになるからです。私からもシステム担当者に導入に向けた検討依頼を出しています。 同じようにこれから数年内に事務系の仕事の色々なことがAIに取って代わられます。事務職は今までと同じことだけをしていたら仕事を失い兼ねません。そんな訳で今日は一つ大きな決断をしました。この夏はちょっと必死に勉強をします。
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人手不足は採用で解消できるのか⑦

(先週の続きです) せっかく採用した人材でも帰属欲求が感じられなければ「自分の居場所」を求めて離職していきます。真相採用者の約3割が3年以内に転職をするというデータもあります。採用だけでは人手不足が解消しない理由のひとつがここにあります。 でも実際には帰属欲求を満たせば良いだけではありません。承認欲求や自己実現欲求を順番に満たしていくことが必要です。それには教育や訓練を行い、育てていくことが欠かせない条件の一つとなります。 ところが日本企業の人材育成能力の低さは深刻な状況です。ゆとり教育なんて余裕をかましているうちに日本企業が人材育成にかける時間も労力も国際的に下位に落ちました。勤勉な日本人というイメージは完全に過去のものです。これでは国際競争力だって低下するに決まっています。人をつくる力に焦点を当てるべきだと私が考えている理由です。 採用だけしておいて人材育成に投資をしないのは経営側の怠慢というものです。 (終わり)
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指導する4~5

それでも厳しく指導しなければならない時が必ずあります。留意すべきことは次の通りです。4.同じ方向を向いて指導する これは物理的な方向ではなく、心理的な方向のことを言っています。職場をよくしようとか、人間関係をよくしようとか、共通の目的をつことで一緒に考えるということです。指導は誰かを貶めたり、敵を作るためにするものではありませんので、当然の姿勢です。 5.良い点は承認する 相手がなぜ指導対象となる行動をしてしまったのかの言い分も聞きましょう。方法や結果が誤りだったとしても、その動機や理由には承認できる部分がある事も多々あります。認めるところは認めることも大切です。 もちろん、すべての局面でこの原則を100%守らなければならないというものではありません。あくまでも基本ということで理解しておきましょう。
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指導のポイント1~3

それでも厳しく指導しなければならない時が必ずあります。留意すべきことは次の通りです。 1.間を開けず、すぐに指導する 鉄は熱いうちに打てと言いますが、基本的には指導すべき案件が生じたらすぐに指導しましょう。時間が経ってしまうと指導効果が薄れますし、待機している間に事態が悪い方向に進んでしまうこともあります。すぐに状況を把握し、必要な手を打つことが大切です。 2.手短に指導する 指導内容が長くなると、冗長でネチネチとしたものになり、指導内容が正論であったとしても指導された側には嫌な感情が強く残ることになります。必要なことを最小限の言葉で伝える努力が必要です。 3.2人だけで指導する みんなの前で指導をすると、指導された側には「恥」の感情が出てしまいます。その状態では周囲が気になり、指導に集中することが難しくなります。指導される側にもプライドがあることに配慮しなければなりません。
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指導をするにも気を遣う

怒るより叱るようにしましょうと言います。しかし本当に危ない時、いけないことをしている時には怒ることも大切です。理屈は理解できても、相手が嫌な気分になるかもしれないと思うと言いにくいですね。これには怒るとか叱るとかの違いを考えるよりも、普段からの信頼関係が重要です。実はこれができていないから相手に気を遣って言うべきことが言えないということがほとんどです。指導するのがテクニックよりも信頼関係ができているかどうかが重要です。 むしろ、普段からの印象、褒め&承認による信頼関係があれば「自分のことを思って言ってくれている。」ということは通じます。そのような形での適切な指導は問題ないどころかさらに良い関係を作るものです。褒める場合でも承認する場合でも結局このポイントは共通です。 ただし感情的に怒っても相手を委縮させ、心理的安全性を失わせるだけです。また相手の気持ちを無視してしまったり、相手にとってあまりに強い言葉を使ってしまった場合、一瞬で信頼関係が崩壊することもあります。どれだけ信頼関係を築いてたとしても、「0(ゼロ)」をかければ答えも「0(ゼロ)」になってしまいます。 ここまでに学んできたことができていれば基本的には問題ないはずですが、念のためもう少し見て行きましょう。
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⑤存在承認 

存在そのものを認めることです。これはかなりハイレベルな承認です。例えば「元気に出勤してくれてありがとう」というようなの承認です。家族や恋人なら一緒に居るだけで嬉しいとか安心とかを感じますが、それを言葉に出そうというわけです。 これ、日本人は比較的苦手とする承認かもしれません。家でそのような会話をしていますか?日頃から出来ている人には難しくはありませんが、できていない人にとっては相当難しいです。これには信頼関係の有無が重要です。 信頼関係が無い状態で多用すると「急に何?気持ち悪い・・。」とか「居るだけで良いって、私は数合わせかよ!」とか「他に褒めることは無いのか?」というような印象を与えてしまうことがあります。逆にこれが自然とできている状態であれば、コミュニケーションの問題はかなり起きにくくなります。 承認とは質も然ることながら量がかなり重要です。褒める機会は褒める事象が書ければダメですが、承認は様々なことに対して行うこととが可能です。信頼関係を醸成するために使わない手はありません。日頃からトレーニーのことをよく観察して、継続的に承認行動を繰り返していきましょう。
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④意識承認 

行動に移せていなくても、しようと思っていた意識を認めることです。だんだん難しくなります。意識承認は行動に移せていなくても、つまり具体的な現象としては何もできていなくても、行動する意思や意欲があればそれを認めるということです。 例えば何かやらなければならないことを指示しておいたとして、トレーニーがそれをやっていなかったとします。レベルの低いトレーナーはやっていなかったことを良くないことと評価して叱ってしまいます。 しかしもう一歩踏み込んでトレーニーがなぜそれをやらなかったのかを確認してみましょう。そうすりと、たまたま飛び込みのお客様や営業電話の対応をしていたとか、何か事情がある場合もあります。そのような場合にこの承認ができないと、トレーニーとしては「言い分の一つもも許されないのか…。」という気持ちになってしまいます。このようなタイミングで感情的に叱ってしまうと人間関係にマイナスの影響を及ぼす結果を招くことがあります。 それよりもやろうと思っていた意思を尊重し、どうしたら行動に移すことができるかを一緒に考える方が建設的です。仮に具体的な話をしなかったとしても、意思を認めることで次にまた同じ事に向かっていこうとか、次こそは行動に移そうとか、その意欲をさらに強めることもできます。 ピグマリオン効果を狙った承認行動とも言えます。 ※ピグマリオン効果 期待をかけられるとその期待に副う行動を取ろうとする人間心理
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人手不足は採用で解消できるのか⑥

(昨日の続きです) 人材の定着には場面場面によって適したコミュニケーションスキルを、人事や指導を担当する人だけではなく組織全体で使い分けることが有効です。 例えばある人が最初の一週間で自信を無くしてしまったことがあります。その人の客観的な評価は本人が思うような低いものではなかったので、組織としては慰留をしたい場面でした。 しかしまだ一週間です。この短期間では個人間での信頼度が育っていないため、誰かと1対1での慰留ではあまり効果は期待できません。そこでその人の仕事と関わりのある人から“波長が合いそうな人”を複数選んで協力を求め、それぞれから当人に慰留のアプローチをしてもらいました。複数の人から異なるベクトルで声をかけてもらうことで、「組織のいろんなところで評価されている」「居場所がある」という印象が本人の中で強まります。このようにして帰属欲求を満たしていく作戦でした。 この時にはこの作戦がうまくいき、退職を思い留まってもらうことができました。そしてまもなく職場にもフィットして力を発揮してくれるようになりました。 (来週に続きます)
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人手不足は採用で解消できるのか⑤

(先週の続きです) 動物の進化論では生き残るのは変化に適応できるものとされます。組織の生存競争でもそれと同じこと。過去の成功体験だけで生き残っていけるほど甘くはありません。 世代間による価値観の差異に加えて外国人労働者の増加による文化的な価値観の違いもありますから、考えるべきことは多数存在します。過去のやり方に固執している場合ではありません。旧来のやり方が人手不足を招いているのであれば、それはもはや継承する必要の無い価値観と言えます。 もちろん、組織である以上その組織の目指すことは明確にし、その枠の中で人を使っていく必要はあります。「全面的に個人の自由を認めよ。」ということではありません。組織は個人の願望を叶えるためにあるのではなく、組織の目的達成のために個人の力を結集して大きな成果を目指すものです。その範疇で個人の知見や技術を高め成長を実感することで、集団の中での自己有用感を獲得します。この過程を経ることで帰属欲求を満たし、その先に承認欲求や自己実現欲求へと向かいます。 最近の難しいところは、学校教育やSNSの世界で承認欲求を満たされまくっている人が多いということがあります。帰属欲求をスルーして承認欲求から求めてくる人もいます。どっちにしても新しい組織での帰属欲求が満たされないと理想と現実の間にギャップが生まれ、そのギャップは大きな欲求不満に繋がります。 この原理を無視して採用をしても、離職者が絶えることはありません。最初の1週間、次は3週間、3ヶ月という比較的短期間で帰属欲求を満たしていくことがポイントになります。 (明日に続きます)
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③行動承認 

結果は出なかったが、その過程で頑張ったことや努力したことを認めることです。プロセス承認との違いは分かりますか?どちらも過程に注目していますが、違うのは良い結果、あるいは思うような結果が出ているかどうかです。 結果が出ていないのですから、「できなかったけど偉いね。」などと褒めることはできません。できていないけど頑張ったんだから偉いというのは甘やかしになるか、悪いければ相手にとっては「バカにされている?」とマイナスの印象を与えてしまいます。 承認は評価はしません。ただ事実を認める。これが基本スタンスです。 評価をしようとすると“褒め”の要素が入ってきてしまいます。ですから評価はしないのです。「結果は出なかったけど努力はしてそこから得られたものは何か?」あるいは「結果が出なかった原因を一緒に考えて次はうまくいくように考えよう。」というような感じで対話をしていきます。
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①結果承認 

良い結果が出た人に対してその結果を褒めますこれは簡単ですね。その分、“浅い”褒め方でもあります。結果が出た人に対してその結果を認め、褒めます。もちろん皮肉で褒めるのではだめです。単なる嫌味にしかなりません。皮肉でなかったとしても、信頼関係ができていない状態では、「普段見てないくせに都合の良いときばっかり言い寄ってくるな。」なんて悪い印象を与えてしまうこともあります。この一番簡単な方法を有効に使うためにも普段からのコミュニケーションが取れていることが前提条件ということは忘れないでください。 なお、男性脳的な人はこの褒め方で比較的素直にテンションが上がります。逆に女性脳の人には効果が比較的薄いということも理解しておくと良いでしょう。女性脳を持つ人には次の方法がベターです。
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承認とは

そこで理解しておかなければならないのが承認するということです。褒めることは承認の一部でしかありません。承認とは事実を認めることであり、評価とは異なります。 良いことを評価して褒めるという単純なものではありませんから、褒めるよりもレベルが高いものです。良い時でも悪い時でもいつも「見てくれている」という感覚を持てているかどうかがポイントです。 結果(点)だけを見るのではなく、過程(線)を見ると言い換えれば分かりやすいでしょうか。私自身も昔、結果だけを指摘して失敗したことがあります。線のコミュニケーションはやっているつもりでも意外とできていないものです。意識的にアプローチをかけているくらいでないと相手に感じてもらうことは難しいものです。承認について詳しく見て行きましょう。
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人手不足は採用で解消できるのか④

(昨日の続きです) 言うまでもなく日本人労働人口は減少しています。労働者の獲得競争も当然激化しています。新卒の初任給も跳ね上がっています。給与条件では中小企業は大企業に太刀打ちできません。差は開くばかりです。 しかし、給与ばかりが仕事選びの基準ではありません。特に若い世代であるほど人間関係や職場の雰囲気を重視ししているというデータがあります。実際に先月参加した企業説明会に参加していた学生さんからもそのような声が聞かれました。 かつてはガムシャラに働いて稼ぐことが上位の美徳でした。私自身も人生の一時はガムシャラに働くべき時があるとは思います。しかし今はその価値観は職業選択においては上位にはありません。この変化に対応できない組織は、人の流出速度に供給速度が追い付かなくなります。 しかし経験豊富で自信満々の経営層やベテラン社員ほど、新人に対してこれまで通りの価値観で接してしまいます。ところが良かれと思って指導しても、新しい価値観の持ち主にとって余計なお世話にしかならないこともあるのです。それではせっかく若い人材を採用してもうまく成長させられません。若者は成長を感じられなければ離職します。こうして採用効果はゼロになります。 (来週に続きます)
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人手不足は採用で解消できるのか③

”人”のマネジメントは”物”や”金”と違って右から左に動かして終わりではありません。過去の高度成長期のように「作れば売れる」「働けば金になる」状況であればそれでも何とかなったのかもしれません。しかし実際には”物”や”金”と”人”はまるで異なります。”人”は成果を出すまで一定の時間が必要です。すぐに効果の出ることばかりに注目して時間のかかるものを放置していると、いざという時にいきなり大ピンチになります。そして追い込まれた状態では打ち手の選択肢が限られてしまいます。そして最悪の場合、人的破綻リスクに直面することになります。 私がある組織の人間関係をどん底から改善させた時には、約2年の期間を必要としました。この時は派閥を形成して組織全体の方針に右派で悉く反対して、一方で自分に反対する人に圧力をかけるような人物(有資格者)がいたのですが、経営陣はその人に遠慮してとにかく“穏便に”事を済まそうとするばかりで有効な策を講じることができませんでした。で、私が独自に動いて打開することになりました。人間関係に対して解決を先延ばししたり、思考停止をしている経営者や管理監督者は組織にとって害悪ですらあると私は考えています。 (明日に続きます)
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褒めれば伸びるは本当か?

さて、「褒めて伸ばす。」という言葉を聞いたことがある人はどのくらいいますか?聞いたことがあるという人も結構いると思います。しかし、褒めれば伸びるというのは本当なのでしょうか?実は下手な褒め方は逆効果になることもあります。先ほどやった褒めトレはあくまでもトレーニングですから無理にでも褒めてもらいました。でも仕事の中では褒め過ぎはマイナスに影響してしまうことがあります。 例えばコロンビア大学の研究によれば単に甘やかしてしまうという弊害があります。また、人は褒められた快感を覚えます。そしてそれを維持しようと考えます。すると失敗を恐れるようになり、新しい事や難しい事に挑戦をしなくなってしまいます。 つまり、一見良いことのように見える褒めるという行為も完璧な物ではないのです。指導を担当する者としてはこの弊害をよく理解して、褒めることと他のアプローチを使い分けなくてはなりません。
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褒めトレ

では始めてください。 <書き出し中、様子を見てヒントなどを出して行きます。> 思いついたものは何でもOKです。どんどん書いていきましょう。見た目のことでも良いです。髪型か素敵。服がお洒落。肌がきれい。清潔感がある。背が高い。小さくてかわいい。いつも笑っている。やさしい。頭がいい。ハートが熱い。まじめ。几帳面。姿勢が良い。きびきびしている。癒し系。手伝ってくれた。美味しい店をよく知っている。動物が好き。趣味がある ・・・など何でもOKです。 <5分後> さあ、書き出せたでしょうか。もし書けていない人もここでペンを置いてください。この後、他の人の“褒め”を聞きながら、同じようなことをパクっても構いませんので、何か付け加えることだ出来たらその時に書いてください。それから、相手の人に褒めポイントを20個書いてもらえなかったとしても、それはあなたの良いところが少ないということではないので気にしないでくださいね。じゃあ、次は褒め合いますよ。今書き出した相手の褒めポイントを、相手に伝えます。褒める人も、褒められる人も、照れくさいかもしれません。 ここで大切なルールを言います。このルールは絶対に守ってください。それは、褒める人は相手の目を見て褒めてください。紙を読んでいるだけではダメです。必ず相手をしっかり見て、まっすぐに伝えてください。いいですか? そして褒められる側の人は、相手の褒め言葉を受け入れてください。「そんなことないです。」などと謙遜は禁止です。必ず「ありがとうございます。」「うれしいです。」などと前向きに返してください。いいですか? それでは一つずつ交代で褒め合いましょう。褒めポ
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マイナスの言葉はプラスの言葉は7倍の影響力を持つ

マイナスの言葉はプラスの言葉は7倍の影響力を持ちます。ということは良い人間関係の構築には7倍以上のプラスの言葉が必要ということです。 相手のマイナス面ではなくプラス面に目を向けてください。それはお互いにリスペクトし合う関係づくりをすることです。そしてまずは自分から相手を褒めることから始めましょう。先に褒めてもらおうなんて都合良過ぎですね。 それではみんなで褒めトレをやってみましょう。褒めトレとは相手をひたすら褒めることです。今からペア(または3人組)を組んでその人のことを褒めます。いまから5分で、相手を何でも良いので20個褒めポイントを書き出します。そしてそれができたら5分後にお互いに褒め合います。いいですか?無理やりにでも褒めてください。
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話しかけて欲しければ

トレーナーがやるべきことには、新人の教育だけではなく自分の仕事もあります。他の人のサポートをしなければならないこともあります。自分のことだけをやっていれば良い人とは違って忙しくなります。 しかし、左のイラストのように忙しそうにしていたら、周りの人が遠慮して話しかけづらくなります。トレーニーからしてみればなおのこと話しかけにくいものです。 しかしトレーナーに頼れないことほど、トレーニーにとって心細いことはありません。そこで、トレーナーから積極的にトレーニーに対する声掛けを行いましょう。用事が無くてもちょっと挨拶をしてあげるだけでもOKです。会話量と人間関係は基本的に比例します。もしトレーニーが何か相談したいことがあった場合、こちらから声をかけたことがトリガーとなって質問や相談が始まることが結構あります。忙しそうにしてガードをするのではなく、こちらから声をかけて「いつでもオープンだよ!」というイメージを持ってもらうようにしましょう。もし、本当に忙しい時に声をかけられても決して不機嫌そうな顔をしたりぞんざいに扱ってはいけません。新人さんとのコミュニケーションのきっかけづくりのポイントは ・必ず笑顔を作って返事。 ・そしてどうしても時間が無い時には、待ってもらって別の時間に確実に対応する。 たったそれだけのことができるかどうかでコミュニケーションの量、頻度そして質まで確実に変わります。
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注意すべき兆候を察知する

そして注意すべき兆候・察知するための観察点があります。ここでの僅かな変化に気が付いて声をかけられるようにしていきましょう。 ちょっとした変化でも見逃すと手遅れになることがあります。普段から相手に興味・関心を持ち、しっかり観察することができていなければ察知することは困難になります。 ①視線 目に力がこもっているか、目線が泳いでいないか ここはしっかり観察してください。「目は口ほどに物を言う」と言います。口では「大丈夫」と言っていても目に力強さが感じられない場合、涙目の場合には異常があると理解すべきです。また目線が泳いでしまう場合には集中力が失われていたり、その場から離れたいという気持ちが働いている可能性があります。 ②姿勢 立ち姿勢や歩行姿勢  体調の変化、気持ちの変化が行動に現れることがあります。ストレスが痛みとなって表れて立ち方座り方歩き方がぎこちなくなる人。歩く時の足取りが重くなる人。無目的にふわっとした立ち方歩き方になる人。休憩中の座り方がひどく疲れた感じになる人。  特に背中には注目です。私達は前方には注意を払いますが、後方への意識は弱くなります。すると後方には気の緩みが出て、背中に本音が顕れることがあります。  また気が緩むという意味では帰り際の瞬間は重要な観察ポイントです。仕事から解放される瞬間には油断します。するとそれまでは緊張して取り繕っていた本音が表面に出てくることがあります。トレーナーにとっての「お疲れ様」はただの挨拶ではありません。 このような観察をトレーニーに関心を持って、地道に行ってください。
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