(先週の続きです)
せっかく採用した人材でも帰属欲求が感じられなければ「自分の居場所」を求めて離職していきます。真相採用者の約3割が3年以内に転職をするというデータもあります。採用だけでは人手不足が解消しない理由のひとつがここにあります。
でも実際には帰属欲求を満たせば良いだけではありません。承認欲求や自己実現欲求を順番に満たしていくことが必要です。それには教育や訓練を行い、育てていくことが欠かせない条件の一つとなります。
ところが日本企業の人材育成能力の低さは深刻な状況です。ゆとり教育なんて余裕をかましているうちに日本企業が人材育成にかける時間も労力も国際的に下位に落ちました。勤勉な日本人というイメージは完全に過去のものです。これでは国際競争力だって低下するに決まっています。人をつくる力に焦点を当てるべきだと私が考えている理由です。
採用だけしておいて人材育成に投資をしないのは経営側の怠慢というものです。
(終わり)