臨床試験の新常識!Win Ratioで研究結果をもっと意味のあるものに
こんにちは、CRASです。今回は、臨床試験の結果をより意義深く解釈するための新しい手法、「Win Ratio(勝率)」についてお話しします。【出典】Pocock, S. J., Ariti, C. A., Collier, T. J., & Wang, D. (2012). The win ratio: a new approach to the analysis of composite endpoints in clinical trials based on clinical priorities. European Heart Journal, 33(2), 176-182.この記事は、European Heart Journalに掲載された上記論文を基に作成しています。Win Ratioの概念や利点、計算方法、実例などの情報は全てこの論文から得ています。興味のある方は、ぜひ原著論文もご覧ください。■ なぜWin Ratioが注目されているの?臨床試験では、複合エンドポイントがよく使われます。例えば、「心血管死または心不全入院」といった具合です。でも、従来の解析方法には問題がありました。1.最初に起こったイベントだけを見る2.すべてのイベントを同等に扱うつまり、軽微な入院が死亡よりも重視されてしまうことがあったんです。これって、臨床的に意味があるのでしょうか?■ Win Ratioの魅力Win Ratioは、こんな問題を解決します!1.重要なイベント(例:死亡)を優先的に評2.より多くの重要イベントを分析に含める3.理解しやすい結果(勝率という概念)4.計算が簡
0