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トレード新思想体系~数理トレード学への招待~(抜粋)

※本ブログ記事の元となる有料ブログ記事のご購入を希望される方は、Web上より有料ブログを検索し、ご対応くださいますよう、お願い申し上げます。目次 0.レポートの概要 1.はじめに 2.株式市場の性質 (1)市場はランダムか (2)長期と短期 (3)ギャップと日差 (4)市場のエネルギー (5)累積PIと出来高加重平均 (6)平均保有株価と資金流出入 3.トレードとリターン (1)トレードの目的 (2)リターンを得るために (3)複利マジック (4)複利リターンと単利リターン (5)目標リターンの設定 (6)株式の時間的価値 4.トレードテクニック (1)平均保有株価を用いた売買 (2)両建てと順張り投資 (3)時間的価値売買法 (4)逆ドルコスト平均法 (5)定額投資法 (6)裏デイトレード 5.トレーディングシステム (1)フィードバック回路 (2)資産カーブとロバスト性 (3)EERとシャープレシオ (4)システム設計 (5)フィルタと合成システム (6)システムの多様性 6.リスク管理とマネーマネジメント (1)ストップ基準 (2)回帰トレンドと管理限界 (3)最適トレンドライン (4)トレンドの安定指数 (5)ポジションサイジング (6)ポートフォリオ運用 (7)マネーマネジメント 7.おわりに 0.レポートの概要 トレードの世界には、数多くの「常識」があります。「移動平均の算出期間は、5日、20日(25日)、75日でなければならない」とか、「トレンドラインは株価推移における複数のピークを通るように引かなければならない」とか、これらは常識というよりは、むしろ「定石」と言
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トレード新思想体系~数理トレード学への招待~

0.レポートの概要トレードの世界には、数多くの「常識」があります。「移動平均の算出期間は、5日、20日(25日)、75日でなければならない」とか、「トレンドラインは株価推移における複数のピークを通るように引かなければならない」とか、これらは常識というよりは、むしろ「定石」と言った方が良いのかもしれません。あるいは、様々なオシレータ指標やボリンジャーバンド、一目均衡表、ペンタゴンチャートなど、数多くの分析手法が提案され、活用されています。 しかし、これらの多くは客観性に欠け、例えば何故そのパラメータを採用したのか、という疑問に対する回答は、主観の域を出ていません。 これら従来のトレードテクニック(以下、トレード学)に対し、曖昧さを排除し、客観的な視点でトレードを研究する実学が、「数理トレード学」ということになります。 従来の常識に対し、「客観性に基いた分析を目指す」という、逆説的ではありますが、いわば非常識なアプローチを目指します。 これは、口で言うのは簡単ですが、実際に行うとなると一筋縄では行きません。何よりも、トレード学は実学であるべきであり、抽象的な理論などは役に立ちません。 たとえどんなに泥臭くても、それを活用することによって収益が期待できるものでなければなりません。 だからこそ、従来の常識的なトレード学がいまだに利用され続けるのであり、一部の経済学者や識者たちがいくら鼻を括った態度を示そうが、実務レベルでトレードを行う者たちの行動指針となっているのです。 そのような位置付けにあるトレード学ですが、あくまで主観的な体系であるが故に、同じ投資対象であっても、運用者の解釈次第
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相関係数算出ツール株式版の概要

相関係数算出ツール株式版は、登録した銘柄の株価推移同士の相関を分析し、一覧表やチャートを表示することで、リスク低減などに有効な組み合わせを見出すためのツールです。 例えば、株式を長期保有する際に、本ツールを用いて見出した、互いに補完し合う銘柄同士を組み合わせることにより、シャープレシオの大きな運用が行えるかもしれません。 株価推移同士の相関係数を求めて、相関の小さい銘柄同士を組み合わせ、リスク低減を図る手法は、投資信託などで一般に行われています。 そのためには通常、月次、週次、もしくは日次の騰落率を求め、それら同士の相関係数を求めて判断します。 しかし、この方法だと、銘柄同士の相関が明確に現出せず、多くの組み合わせにおいて、似たような結果しか得られません。日次騰落率同士の相関係数の一例を次図に示します。 これでは、何を基準に組み合わせを判断すればよいのか、さっぱり分からなくなります。そこで、本ツールではこの問題に鑑み、株価推移の回帰直線からの乖離(残差)同士の相関を分析しています。その結果の一例を、次図に示します。 騰落率の場合と比較して、相関係数の分布の幅が広がり、メリハリが効いていることが分かります。 これが実際に何を意味しているかを、考えてみます。 その前に、本ツールの使用方法を、ざっと説明します。 次図に示す銘柄登録シートに株価データファイルを登録し、シート右上にある「相関係数算出」ボタンを押すと、相関係数一覧シートと各銘柄のデータシートが作成されます。 相関係数一覧シートは、上掲の図に示す内容となります。相関係数一覧シート上の相関係数をダブルクリックすると、当該銘柄同
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トレンドは未来を予測するか?

明日の株価は予測できません。これは明白でしょう。なぜなら、株価は短期的には材料によって動く場合が多いものの、その材料そのものが予測できないからです。 企業業績や経済指標などは、ある程度の予測は可能かもしれません。しかし、自然災害やテロ行為などの予測は、事実上不可能なのです。 一方、過去1年間の株価を正確に言い当てる指標を作成することは容易です。1年間の立会日を246日として、246の係数を持つ245次方程式を作ればよいことになります。 過去246日間の株価データyとそれに対応する日付xを、  y=a[245]x^245+・・・+a[n]x^n+・・・+a[0] に代入し、係数a[n]に関する246次連立方程式を解けば、目的の指標が作れます。最近のパソコンの能力なら、これくらいは容易に求まるでしょう。 しかし、それに明日の日付を代入して明日の株価を求めたとしても、その株価通りになることはあり得ないでしょうし、なったとしてもそれは偶然です。 ここまで極端な例は稀だと思いますが、株価予測というのは多かれ少なかれ、上例のような問題を孕んでいると考えます。システム的に言えば、「過剰最適化」という奴です。 では、中長期的な株価は予測できるのでしょうか。これも、実際問題としては難しいことです。バブルのピーク時に、その後の日経平均株価が5分の1にまで下落することを予測できた人はいないでしょう。 ここで重要なのは、あくまで「バブルのピーク時に」ということです。ピークをある程度過ぎた後であれば、予測は可能だったかもしれません。 この違いは大きいものです。ピークでは予測できない未来が、ピークをある程
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埋没原価と株式トレード

埋没原価とは埋没費用またはサンクコストとも言い、goo辞書によれば、「すでにある案に費用を支出したあとで他の案に変更したとき、その費用のうちもはや回収できなくなった部分。」のことを指します。 分かり易い例で例えるならば、ハコモノ行政で建設された赤字施設が挙げられます。これらの莫大な建設費用は埋没原価であり、今後の運営方針には一切の影響を与えません。「これだけ金を掛けたのだから」という考えは意味がない、ということです。 結局、今後の維持管理費が、どんなに合理化しても赤字であるならば、その施設は存在するだけで税金を浪費していくお荷物です。そこには「閉鎖するのはもったいない」という考え方は、本来入り込む余地はありません。 ただし、これは「設立時の目的に沿って」という条件で考えた場合です。例えば、巨大な保養施設をリゾートマンションに改装して民間に分譲する、などという場合は、異なった会計処理が必要となるでしょう。 もちろん、経済を度外視してでも明確な存在意義があるならば、それもまた別に考える必要があります。 さて、株式トレードにおいて、損失の発生は避けて通ることのできないものです。例えば、ある株式を購入した後に株価が下落した場合、どうしたらよいでしょうか。 この時、株式の購入に要した費用はすでに支払われており、今さらどうすることもできません。すなわち、これは埋没原価と捉えることができます。 現在の収支は、株価の値下がりにより赤字になっているとします。しかも、株価は地を這っており、完全に塩漬け状態となっています。すなわち、近い将来において収支がプラスになる可能性はほとんどありません。 この
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投資脳を鍛える!

以前愛読していた「投資の達人」(毎日新聞社刊)という雑誌(現在は休刊)の2007年1月号で、「投資脳を鍛える!」という特集記事が掲載されていました。 その中に"「投資脳」力を測る10の質問"というものがありました。 まあ、当たり前のような質問が10個並んでいて、その回答によって「投資脳」力を測るというものですが、その中で「1年後の20万円よりも、目先の10万円を選ぶ。」という質問がありました。 私はしばらく考えて、目先の10万円を選びました。結果はもちろん×。そんなことは当然であろうことは分かっていながら、それでもあえて目先の10万円を選んでみたのです。 この文章だけでは、実のところ答えは出せません。もちろん、絶対確実に1年後に20万円貰えるという前提なのでしょうが、それが明示されていなかったため、その前提すら疑ってみた訳です。 ただ、この文章を次のように勝手に解釈して、言い換えてみたらどうでしょう。 恰幅のいい紳士が現れて10万円をあなたに渡した後で、「その10万円を貰って帰ってもよいが、もし私にそれを預けたなら1年後には2倍の20万円にして差し上げよう。」と言ったとします。あなたはどうするでしょうか? その紳士を信じて、1年後の20万円を選ぶという人もいるでしょう。しかし、多くの人は既に受け取っている10万円を選ぶのではないでしょうか。 「投資脳」というテーマを考えると、基本的には人に運用を任せてはいけません。そうであれば、正解は目先の10万円を選ぶということになるはずです。 それでも紳士を信じて10万円を預けた人に対して、1年後にその紳士が約束通り20万円をくれたとします
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公平な比較

トレーディングシステムの性能を示す場合に、チャート上で同期間のトレード元の株価推移を併載することがあります。それによって、システムの性能がベンチマーク(トレード対象銘柄の株価推移)と比較してどの程度であるかを判断することができます。 例えば、ある株式をトレード対象としたシステムがあったとして、そのシステムは株価の推移に合わせてタイミングよく売買を繰り返すものであるとします。 簡単のため、それは買いのみのシステムであるとすると、株価の下落局面ではトレードを休止し、上昇局面でのみトレードを行なうことが理想です。 その場合、トレードを休止している間は資産残高に変化はなく、株価上昇局面に入ってトレードを再開した時に、資産が増加していくことになります。 もしも、株価が上昇と下降とを繰り返して、システムがタイミングよく上昇局面のみを拾うとしたら、資産残高の推移(資産カーブ)は株価推移を上回る可能性が高いということになります。 実際には、株価上昇の確認のためにトレード開始に若干の遅れが生じ、株価下落の確認のためにトレード手仕舞いに若干の遅れが生じます。 いわゆる、「頭と尻尾はくれてやれ」というやつです。 それでも、株価推移に大きな下落期間が存在する場合は、資産カーブの推移が株価推移を上回ることは難しいことではありません。 すなわち、これは「ベンチマークに勝つ」ということに他なりません。 それに加えて、そのシステムで絶対的な収益が得られるとすれば、それはトレーディングシステムに求められる要件を満たすことになります。 もちろん、全ての上場銘柄や、先物、為替、商品などに対して、必ず上記の2つの条件
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トレードの目的

株式投資あるいはトレードの目的とは何でしょうか? 特定の企業を応援するためとか、企業経営に参加するためとか、毎年の配当や優待のためとか、一儲けするためとか、さらには社会貢献、社会勉強、社会奉仕、税金対策、見栄っ張り、等々、様々な目的があると思います。 しかし、多くの人にとっては、まず第一にお金を増やすことではないでしょうか。どのような理由や目的で株式投資を行なったとしても、最終的には投入した資金に見合う以上のリターンを求めていることは、間違いないでしょう。 企業を応援したり、経営に参加したりなど、金儲けではないもっと崇高な気持ちでやっていると仰る方もいるかもしれません。しかし、それは結果的に企業が利益を上げ続けることを願うことであり、利益なくしてはいかなる社会貢献もあり得ません。 お金に色はありません。犯罪によって得たお金でないならば、これは高貴なお金、これは卑しいお金などと分けることはできないでしょう。一時期、拝金主義などという言葉が流行りましたが、これは本来、「お金のためなら何でもする」といった意味合いで用いられるべきであり、「お金があれば何でもできる」という思想を揶揄する言葉ではないように思います。 お金を得る行為が合法的かつ道義的であるならば、その結果得られたお金には色はありません。問題は、そうやって得たお金をどうやって社会に還元するかです。お金の使い方によって、初めてそのお金に色が付くのです。 すなわち、お金の使い方に対して非難されることはあっても、お金の儲け方に関して非難される云われはないのです。それが、他人を不幸に陥れて得た類のお金でないならば、どこかの識者が文句
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平均保有株価と資金流出入

株式市場には常にエネルギーが流出入していることは、9月16日の記事「市場のエネルギー」で述べました。これは、言い方を変えれば、常に資金が出入りしているということです。 資金は株式市場に入ると、そこに一定期間留まった後、再び市場から出て行きます。資金の単位は大から小まで、留まる時間も長から短まで、様々です。 資金が市場で留まっている間、それは株式に姿を変えていることになります。 さて、このような資金の流れ、特に、現在市場に留まっている資金(株式)を把握することは可能でしょうか? その一つの目安として、時価総額というものを考えることができます。時価総額とは、発行済株式数にその日の株価の終値を掛けた値で、現時点における当該株式発行企業の価値を示します。 しかし、発行済株式数にほとんど変化がないならば、これは単に株価の変化を捉えているに過ぎません。 それならば、日々の株価に日々の出来高を掛け合わせたらどうでしょうか? これはその株式の日々の売買高であり、この値が大きいほど売買が活発であると言えるでしょう。しかし、残念ながらそれだけでは、現在市場に流通している株式の元々の価値は分かりません。 私たちが株式の売買を行なう場合、一つの銘柄を分割して買ったり、分割して売ったりすることがあります。信用取引であれば、売りと買いとを自由に組み合わせることができますが、現物取引の場合はやや事情が異なります。 株式譲渡益税の確定申告をしたことがある方はご存知だと思いますが、株式の取得価格には「平均取得価格」というものを用いる必要があります。 そして、株式を買い足すたびに平均取得価格を再計算し、売るたびに
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資産形成を目指すあなたへのメッセージ

今時、銀行にお金を預けていれば勝手に増えてくれると思っている方はいないでしょう。かつては利息が年10%も付く夢のような時代がありました。 ちょっと計算すれば分かりますが、例えば元金100万円を利率10%複利で40年間預けたとすると、40年後の受取総額は4,526万円にもなります。 流石に10%というのは瞬間最大風速のようなものですが、それでも長期に渡って、年率5%くらいは確保できるという幻想がありました。 これでも、40年間で100万円が704万円になります。この幻想の上に成り立っているのが、日本の年金制度です。この大前提として、日本の経済成長率が相応にプラスを維持し続けないといけないことは、中学生でも理解できます。 ちなみに、40年というのは日本国民が年金を収め続ける(現状の)最大期間です。 また、生命保険についても、かつては満期になると総払込額以上のお金が戻ってくることが普通でした。保険会社は、利息に相当する部分から保険料を捻出し、余った資金を元本に加えて払い戻していたのです。 今や生命保険は、掛け捨てが当たり前の時代になりつつあります。結局、払い込んだお金で運用益を出すことが難しくなったために、元本を食いつぶしてしまうわけです。 それに絡んだ詐欺まがいの勧誘が事件となり、世間を賑わしたことは、記憶に新しいところです。被害にあった方々の多くは、お金を預ければ増えるという過去の経験により、全く疑うことなく口車に乗ってしまったと推察できます。詐欺まがいとまでは行かなくても、予定利率の高い過去に契約した保険を、利率の低い新しい保険に乗り換えさせる、なんてことは、大手の保険会社でも
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市場のエネルギー

よく、「株式トレードはゼロサムゲームだ」などと言われます。株式を買う行為の裏には必ず、株式を同じ価格で売るという行為が同数存在するため、そのように言われているのですが、これは実は正しくありません。 これは、「短期トレードにおいては」という条件下で近似的に成り立つものであり、「ゼロサムゲーム」という言葉が独り歩きして、「株式トレードはギャンブルである」などと言う識者が少なくない現実には、嘆かわしさすら感じます。 株式トレードがゼロサムゲームであるということは、株式の時価総額が上場以来変わらない、ということになりますが、これが間違いであることは明らかです。 上場来、多くの株価は上昇しています。それに従って、時価総額もまた上昇します。時価総額が上昇するということは、新たな資金が流入していることに他なりません。 この新たな資金の流入という現象を、市場のエネルギーが増加したと捉えてみることにします。新たな資金がエネルギーの増加分に相当します。 この資金は、「(流入後の株価-流入前の株価)×発行済み株式数」ということになります。すると、市場のエネルギーとは、「株価×株式数」に比例したものと定義することができます。 この比例定数をGとおくと、「市場のエネルギー=G×株価×株式数」ということになります。さて、この関係式を見ると、これが物理学における位置エネルギーを表す式と同じ形式となっていることに気が付きます。 すなわち、「市場のエネルギー=位置エネルギー」、「株価=高さ」、「株式数=質量」、「G=重力加速度」と置き換えてやれば、これらは同じように扱えることになります。 そうすると、例えば「速
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ギャップと日差

株価の日々の変化を表す場合、通常は終値を用います。もう少し凝った見方をする場合は始値を加え、さらには高値や安値を表示します。これらは、新聞の株式欄等に記載されているいわゆる4本値というものであり、4本値をチャート化したものがローソク足ということになります。 これらの値を比べて見ると、2つのグループに分けることができます。最初のグループは始値と終値で、これらは時間的順序が明確になった値です。すなわち、これらは株価と時間という2次元のデータを有していると言うことができます。 一方、残りの高値と安値は、その値を付けた時間を特定することができません。さらに言えば、高値と安値の順序付けをすることもできません。すなわち、これらは1次元のデータであり、始値や終値と同列に扱うことはできないのです。 さて、株価の時間的な変化を分析する場合、通常は株価の終値を用います。株価の始値を用いるという人も存在するかもしれませんが、日々の取引で最終的に合意された株価という意味で、終値を用いることが一般的です。ニュースなどでも、終値のみの報道がなされる場合が多いようです。 私たちがトレードの判断を行なう場合も、当日の終値で判断して翌日の始値(寄値)で売買することが多いのではないでしょうか。テクニカル指標についても、終値のみを演算してシグナルを出すパターンが少なくないように思います。 しかし冒頭で述べたように、終値と始値とは元々同じグループであり、その情報の量や質にはほとんど差はありません。むしろ始値の方が一般に出来高は大きく、より確実に取引が行なわれることから、始値を何らトレードの判断材料にしないのは、かえっ
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長期と短期

フラクタルという言葉をご存知でしょうか?フラクタルとは、フランスの数学者であるマンデルブロが導入した幾何学の概念であり、図形の部分と全体とが自己相似になっているものを言います。 例えば海岸線を順次拡大して見ていくと、拡大前後で海岸線の入り組み具合が変わらないように見える場合があります。もし、海岸線のみ記された地図の縮尺を伏せて、その地図の縮尺を当てなさいと言われたら、それを言い当てることができる人はいないでしょう。 これと同じことが、株価チャートについても言えます。株価チャートの時間軸を伏せて見た時に、そのチャートが日足なのか週足なのか、はたまた月足なのか、判断することは難しいでしょう。あるいは5分足チャートなのかもしれません。 このように、株価チャートもまた海岸線と同じく自己相似性を持つフラクタルであると言えます。もちろん、株価チャートは(海岸線の場合もそうですが)無限に拡大表示できる訳ではありません。 しかし、ここでは有限の自己相似であっても、フラクタルとして考えることにします。 株価チャートがフラクタルだとすると、私たちがその形状を判断する基準は、いったいどこにあるのでしょうか? 例えば海岸線の場合、私たちが海岸で遊んだりする際は、岩場の凸凹の大きさがスケールの基準となるでしょう。しかし、高台や飛行機から海岸線を見下ろした場合は、もっと大きなスケールが必要となります。 株価チャートの場合には、一般に、私たちの投資期間がスケールの基準になります。数日から数週間の投資期間の場合は日足を、数週間から数ヶ月の場合は週足を、数ヶ月から数年の場合は月足を見ることが多いでしょう。 さら
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売上高と利益の微妙な関係

新型コロナウイルスの影響で、2020年度業績を減収と見込む企業が7割近くに達する、との報道がありました。利益に関しても、似たような傾向となっているようです。 さて、企業業績の中で注目されるのが、売上高と利益であることは言うまでもありません。一般常識的な話題で恐縮ですが、今回はこの売上高と利益について考えてみたいと思います。なお、ここで言う利益は、特に断らない限り営業利益を指すものとします。 通常、売上高が10%上昇すると利益はどれくらい増えるでしょうか。もちろん、各企業によって財務内容は異なるため一概には言えませんが、一般的には売上高の上昇率を上回ると考えられます。 以下、簡単なモデルを使って説明します。 モデル企業の売上高を1,000億円、利益率を10%とします。1,000億円の内訳は、利益が100億円で、残り900億円の内、材料費等の変動費が1/3の300億円、設備や人件費等の固定費が1/3の300億円、管理費等が残り300億円であるとします。また、この状態で、設備と人員の稼働率には余裕があるものとします。 今、売上高が10%増えて1,100億円になった時、利益もまた10%増の110億円になるのでしょうか。 設備と人員には余裕があるのだから、売上高が1,100億円になったとしても固定費は300億円のままです。変動費は売上げに応じて増加すると考えられるので、10%増の330億円となります。管理費は変動費ほど増えないまでも、売上高の上昇率の半分くらいは増加するとして、315億円とします。 これらを売上高から差し引くと残りは155億円となり、利益は何と55%増ということになるわけ
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バイアス効果

バイアス効果という言葉があります。元々は工学分野の用語だと思われますが、近年、様々な分野で便利に使われているようです。 これを株式投資に用いると、次のようなことになるでしょう。 株価が上昇トレンドにある時、多少の悪材料にはほとんど反応しないことや、その逆に、株価が下降トレンドにある時、いくら好材料が出ても株価がまったく反応しないことはよくあることです。 客観的に見れば同程度の材料であっても、その時のトレンドによっては、過剰に反応したり、全く無視されたりといったことがあります。もちろん、その時の市場環境等から総合的に判断しなければなりませんが、腑に落ちず、悔しい思いをしたりするものです。 このように、例えば好材料が出た場合、株価が上昇トレンドにある時には上昇を加速させるが、下降トレンドにある時には全く反応しないことを、株価のバイアス効果と呼ぶことにします。 これは、同じ内容の材料であっても、株価がその時どのような状態になっているかによって、株価に与える影響が異なってくることを示しています。 これは、次のように考えると判りやすいかもしれません。 人は初対面の印象が、その後の印象を左右すると言われます。 初対面が好印象なら、その後のその人に対する印象には、常に正のバイアスが掛かることになるでしょう。その後の多少の悪印象も、「ちょっと意外でますます好きになった」との好印象に変換されてしまいます。 もちろん、印象はどんどん積み重ねられていくわけですから、その間に悪印象エリアに入ってしまうと、今度は一気に負のバイアスが掛かってくることになってしまいます。 私が思うに、それまで積み重ねられて
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合理的経済人はリスクがお好き?

伝統的経済理論においては、「合理的経済人」を前提とした理論展開がなされています。合理的経済人とは、いつも合理的で全く無駄をしない人、常に最大効率を追及する人、などと定義されているようです。 近年進展を見せている行動ファイナンス理論では、この合理的経済人を前提とした理論体系に見直しを迫っています。 私たちが合理的経済人ではあり得ないことを示すために、同等の内容の2つの質問を行ってその回答の偏りを調べるといった、実証的なアプローチを続けています。もちろん、これは研究の一例に過ぎません。 さて、上記の代表的な質問として、よく次のようなものが引き合いに出されます。  A:「必ず50万円を貰える」  B:「50%の確率で100万円を貰えるが、50%の確率で何も貰えない」 この場合は、Aを選択する人が多く、利得に関しては人はリスク回避的であると結論付けられています。 また、同時に次のような質問もなされるようです。  C:「必ず50万円を支払う」  D:「50%の確率で100万円を支払うが、50%の確率で何も支払わないで済む」 この場合は、Dを選択する人が多く、損失に関しては人はリスク追求的であると結論付けられています。 さて、AとB、CとDは、実は期待値が等しいことは容易に分かります。それにも拘らず、選択結果は明らかに偏っています。これはプロスペクト理論として知られているものです。 ここで、AとB、CとDの選択者の割合が等しくなる場合を考えてみることにします。それが仮に、B:「50%の確率で110万円を貰える・・・」、D:「50%の確率で110万円を支払う・・・」であったとします。そうする
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場中における損切り基準

先日のコラムで、前日比に基いた損切り基準は、前日比のボラティリティの標準偏差の3倍を目安にしたらよいことを述べました。これは、当日の終値がこのように設定された損切り基準を下回ったら、翌日の寄付きで売り注文を出す場合に適用される基準です。 もし、当日の場中に一時的に損切り基準を割り込んだとしても、引けで損切り基準を再び上回れば翌日に損切りすることはありません。 では、いわゆる逆指値を設定して、場中でも株価がある基準以下に下落したら損切りを行なう場合は、どのようにしたらよいのでしょうか。 当然、損切り基準は終値基準の場合と比べて、緩くなると考えられます。 終値は必ず最高値と最安値の間にあります。したがって、当日最高値と前日終値との差、もしくは当日最安値と前日終値との差の、絶対値がいずれか大きい方の値幅をボラティリティと考えて、その標準偏差を取れば、場中の損切り基準を求めることが出来ます。 先日のフェイス(4295)の例で言うと、上記の方法で求めた標準偏差は4.63%となり、終値基準の場合よりも1.13ポイント、約1.3倍増加します。損切り基準を標準偏差の3倍とすれば、およそ14%となります。 すなわち、買値よりも14%下がった価格に逆指値を設定しておけばよいことになるわけです。 もちろん、1日でこの割合以上下がる場合もあるでしょう。フェイスの場合でも、2002年9月以降の最大変動率はプラス側が+16.95%、マイナス側が-14.56%で、1日にして損切り基準を割り込む可能性が皆無ではないことを示しています。 ただ、そうは言っても闇雲に基準を緩めることが良いというわけではないことは明
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逆指値の設定基準(その3)

前回までは、損切りの実態や一般的な手法について述べてきました。 今回は、株価の値動きを表す指標であるボラティリティを用いることにより、損切りの基準値を決定できるのではないかとの仮定に立ち、話を進めることにいたします。 さて、一口にボラティリティと言いましても、その定義や表記方法には様々なものがあります。 ここでは、短中期投資の場合を前提として、日々の変化を基準としたボラティリティを用いることにします。 例えば、当日株価をa、前日株価をbとすると、当日のボラティリティは、(a-b)/b%ということになります。 このボラティリティの推移を解析することで、損切り基準、すなわち逆指値の設定基準を決定するわけです。 ここで注意しなければならないのは、どのような投資手法を用いるかによって、ボラティリティの導出の元になるデータが異なってくることです。 オーソドックスな例としては、終値を基準とした判断が考えられるでしょう。 この場合は、当日の立会いが終了した時点でボラティリティが求められ、その値が基準値を割り込んだ場合に、翌寄付きで決済するということになります。 これは特に逆指値などは必要なく、単純に、翌寄付きで成行き売りを出しておけばよいだけです。 ただし、当然スリッページが発生することになり、損切り基準からやや外れた価格で決済される場合が少なくないでしょう。 出来るだけスリッページをなくすためには、あらかじめ逆指値注文を出しておいて、その価格を割り込んだら、場中であっても強制的に成行き売りを仕掛けるようにするしかありません。 ただし、注意しなければならないのは、その場合の損切り基準は寄付き
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逆指値の設定基準(その2)

損切り、すなわち逆指値の基準値は、どのように決定するべきでしょうか。多くの投資本等で紹介されている手法は、凡そ次のようなものでしょう。 なお、ここでは簡単のため、損切りの場合についてのみ考え、トレーリングストップについては考慮しません。ただし、以降の「取得価格」を「直近最大資産」等に置き換えれば、同様の議論が可能です。 ①取得価格よりa%下がったら損切り。 ②取得時資産残高よりb%下がったら損切り。 ③取得時よりc円下がったら損切り。 ④売買指標が売りサインを出したら損切り。 ①は分かりやすい基準ではありますが、あらゆる銘柄を同一の基準で管理することは好ましくありません。 この方法を有効にするためには、銘柄に応じてaの値を決定するための、別の基準が必要になるでしょう。 ②は①と似ていますが、bは銘柄そのものの下落率aとは異なることに注意する必要があります。 許容できる下落率をb%とした時、例えば対象銘柄を全資産の半分だけ取得していたならば、その銘柄で許容できる下落率は2*b%となります。 一般的には全資産のn%を取得した場合は、許容できる下落率は100*b/n%となります。ただし、これは残りの資産は現金とした場合です。 もしも残りの資産に株式が含まれている場合は、その株式の許容下落率も合わせて考慮する必要があるでしょう。 ③は基本的には②と同一です。ただ、割合での表記を数値(価格)での表記にしているだけです。 損失額を金額で限定する場合は、こちらの方が使い勝手がよいかもしれません。 ④はシステムトレードで多用される手法です。 純粋にテクニカル指標で売りサインを出す場合もあります
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逆指値の設定基準(その1)

株価を予測することが出来ない以上、私たちが株式市場から利益を上げるには、株価の変化に如何に迅速に追従できるかが重要となります。 株価の変化が緩やか、例えば、ゆったりとした上昇トレンドにある時は、どこで飛び乗ってもその後の株価が上昇する可能性は高いでしょう。 トレンドが終了し、やがて下降に転じた場合には、ただちに飛び降りればよいだけです。 しかし、通常の株価の動きは激しく、飛び乗ったり飛び降りたりするタイミングを掴むことは容易ではありません。 特に、株価の下落は一気に訪れる場合が多く、一瞬でも躊躇すると、それまでの利益を一気に奪われることになってしまいます。 それを防ぐために様々な手法が考案され、実践されていますが、それらが確実な利益をもたらすものではないということは、全ての投資家が勝利することがないという事実が物語っています。 例えば、逆指値(損切り)あるいはトレーリングストップといった手法を用いれば、損失を限定できると一般的には説明されています。 確かに理屈は正しいかもしれません。 では、これらを徹底すれば、誰でも平均的に勝ち続けることが出来るのでしょうか。 恐らくは、勝つ人もいれば負ける人もいるといったところでしょう。 それでは、勝つ人と負ける人の違いはいったいどこにあるのでしょうか。 設定した逆指値を必ず実行するという前提で、両者の違いを考えてみます。 そもそも、逆指値やトレーリングストップは、その基準の決定が非常に重要な要素となります。 基準が緩過ぎると、損失限定の意味合いが薄れてしまい、期待利益以上の損失を被る可能性が高くなるでしょう。 一方、基準がきつ過ぎると、ちょ
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「内」と「外」

「内」と「外」という概念は、人類発祥当初から存在していたと思われます。 当初、自分や自分の家族の影響の及ぶ範囲を「内」とし、それ以外の範囲を「外」としていました。特に、生活の基盤となる場所を「家(うち)」と呼んで、より明確に区別していたのです。 「外」には自分でコントロールできない危険がいっぱいであり、そこから身を守るために「家」を築いたのでしょう。 時が経つにつれ、家族が増えるに従って一つの「家」では手狭になり、やがてそれは「村」へと姿を変えます。「村」は「群れ」と通じ、複数の家族が行動を共にする集団となるのです。 そして、新しい「内」の境界線が引かれることになります。この連鎖は次々と拡大し、やがて国家が誕生することになるわけです。 この基本的な考え方は、現代社会においても全く同様です。私たちは「家」に暮らすと同時に「町」に暮らし、さらには「市」や「県」に暮らし、そして「国」に暮らすことになります。 「内」の範囲が拡大するにつれて、「内」は次第に安全な場所ではなくなり、「外」からの脅威に怯えることになるのです。 また、「内」の多様化も進んでいます。私たちは家族としての「内」の他に、企業としての「内」や宗教としての「内」、友人としての「内」などを持つことになります。 それらは、国としての「内」さえも超えた存在となり、全人類によって構成される「内」や、さらには全生物の「内」、地球全体の「内」などに、際限なく拡大していくのです。 本来、「内」の中は比較的安全でしたが、ある「内」の中でありながら他の「内」の「外」である状況が頻繁に起こるようになってきました。 本来、家族は同一の「内」
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論理学的思考の罠

論理学とは論理を研究する学問であり、古くは哲学の一分野でしたが、以下では数学の一分野としての論理学(記号論理学)について考えます。 その論理学の帰結として、命題に関する様々な定義や定理が存在します。「pならばqである」という形の命題に対しては、「対偶」、「逆」、「裏」、という命題が定義されます。 なお、命題とは、Wikipediaによると「意味に不明瞭なところがない文章」であり、定義が曖昧であったり、客観的でなかったりする言葉を含む文章は、命題とはなり得ないことになります。 「対偶」とは、「qでないならばpでない」という命題であり、元の命題が正しければその「対偶」もまた正しいことが証明されています。 「逆」とは、「qならばpである」という命題であり、元の命題が正しくてもその「逆」は必ずしも正しくありません。 「裏」とは、「pでないならばqでない」という命題であり、元の命題が正しくてもその「裏」は必ずしも正しくありません。なお、「逆」と「裏」とは「対偶」の関係にあります。 さて、「株を買えば株価は上がる」という「命題」を考えましょう。 この「命題」が命題の体をなしているかはさておき、この「命題」の「対偶」、「逆」、「裏」を記述すると、「対偶」は「株価が上がらなければ株を買わない」、「逆」は「株価が上がれば株を買う」、「裏」は「株を買わなければ株価は上がらない」となります。 私たちが物事を判断する際、元々の命題に対して「対偶」や「逆」、「裏」を考えて、それらを新たな命題にしてしまう場合が少なくありません。 しかし、厳密に言うと、元々の命題がそもそも「命題」であるのかが重要であり、さ
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勝率と必要リターン

損切りの重要性は、多くの投資本の中で述べられています。 その中で、例え勝率が低くても、損切りをきちんと行っていれば、数回の大勝で収支をプラスにできる、といった解説も多く見られます。ただ、その前提は、いわゆる単純平均リターン(以下平均リターンもしくは単利リターン)に基づく場合が多いようです。 実際のトレードを考えた場合、私たちは複利リターンとなるように、売買を行っていることが多いように思われます。 すなわち、利益によって投資金額が増えても、損失によって投資金額が減っても、その投資金額の範囲で投資を行うことでしょう。これは複利リターンを得ていることになります。 一方、平均リターンで運用しようと思えば、利益が出た場合は利益分を出金し、損失が出た場合は損失分を補填します。こうして、常に投資金額が一定額になるように調整しながらトレードするわけです。 もちろんこのような人もおられるでしょうが、けして多数派ではないでしょう(ちなみに、BUY&HOLDは基本的に複利リターンとなります)。 こうして考えたとき、例えば損切り基準を-5%とした場合、従来の解説では「1勝9敗であってもその1勝が45%以上の収益であればトータルでプラスになる」ということになりますが、これが複利リターンで考えると、その1勝は58.7%以上でなければならないことが分かります。 45%と58.7%とでは13.7%ポイントも離れていることになり、この差を埋めるのは容易なことではありません。 今、一連のトレードを毎月決算する場合を考えます。これを12回(1年間)行えば、年間のリターンとなるわけです。 勝ち月の平均利益率を
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評価技術の重要性

評価技術は、私たち人間社会にとって極めて重要なものです。これは、工業的な分野に限らず、社会的な分野や人間関係等においても成り立ちます。 昨今、評価技術の重要性を考えさせられる事件・事故が多発しているように思います。それは裏を返せば、私たちの評価技術を身に付ける能力が、低下してきていることを感じずにはいられません。 評価技術において最も重要な要件は、客観性です。客観的でない評価は、本来、社会的に認知されません。 工業分野に限って見れば、これは当然のことです。しかも、以前は日本社会においてのみ客観性が保たれていればよい場合もありましたが、最近は国際社会において客観性を保証する必要性が高まってきました。 工業分野においては、客観的な評価技術は当然のことと考えられてきましたが、近年、この常識を覆す事件・事故が多発しています。 エアバッグ問題で、タカタ株式会社が経営破綻したことは、まだ記憶に新しいことでしょう。しかも、その原因となったエアバッグの異常破裂によるリコールは、問題が発覚して15年以上が経過した今もなお続いているのです。 タカタに限らず、評価技術に重大な問題を抱えている企業は、未だに多く存在していることでしょう。それらの企業は、とにかく真摯に評価技術を磨くしかありません。 しかし幸いなことに、工業分野に関しては客観性という明確な基準があります。その客観性を保証する様々な規格や評価方法が存在しているため、とにかく寸暇を惜しまず評価を徹底すればよいのです。 その結果出された工業製品に不具合が生じたとしても、それは評価技術が未熟だったためであり、ある意味止むを得ないことなのです。 技
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ディラックの海と経済活動

プラスとマイナス。この相反する概念について、どのようなことを思い浮かべるでしょうか? 株で言えば、利益と損失。磁石で言えば、N極とS極。その他、様々な対称的な組み合わせを想像するでしょう。 このように、プラスとマイナスという概念は、通常は対立的なペアとしての意味合いを持つことになります。 今、全く何もない空間すなわち真空で、ある大きさ以上のエネルギー(ガンマ線)を加えると、電子が発生することが知られています。それと同時に、電子と全く反対の性質を持った陽電子と呼ばれる粒子が発生します。 これを電子対創生と呼びます。 さらに、この電子と陽電子が接触すると、エネルギーを発して消滅します。これが対消滅と呼ばれるものです。 さて、この陽電子ですが、これは私たちが思い浮かべるような丸い粒子ではなく、真空から電子が抜け出た後に残った”穴”である、という考え方があります。 この概念を提唱した物理学者の名前を取って、そのような空間(真空)を「ディラックの海」と呼びます。 余談ではありますが、宇宙の創成期には、様々な素粒子でこのような対創生と対消滅が起こったものの、対消滅の際に(理由は定かではありませんが)、穴の部分(反素粒子)の方が粒子の部分(通常の素粒子)よりも数が少なくなり、その結果通常の素粒子のみの現在の宇宙が形成されたと考えられています。 実は、私たちの経済活動や社会現象についても、ディラックの海と同様の考え方ができるのです。 例えば、株式投資で損失を被る人がいるからこそ、利益を得る人がいます。平均保有株価が現在株価に対して十分に低い状態であれば、利益の大半は市場そのものから得られていた
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複利効果!

複利の効果については、よく知られていることと思います。しかし、実際の運用に対して、どれくらいそれを意識しているでしょうか。 今日は複利の効果について、少し考えてみたいと思います。 今、ある投資商品があって、年間の運用利率がα%だとします。すると、その商品に投資した場合、1年後には資金が(1+α)倍になります。なお、αは%をつけて表示した場合は百分率表示としますが、単位をつけない場合は小数点表示とします。 もしこの商品が、1ヶ月単位での解約及び申し込みが可能で、申し込み単位が1円、解約手数料が無料であり、適用利率が1ヶ月あたりαの1/12であれば、毎月解約と再契約を繰返した方が、より多くの利息をもらえることになります。 数式で表すと、毎月契約する、すなわち1ヶ月複利とした場合、年間でα%の場合と比べて、資金は次のようになります。{(1+α/12)^12}/(1+α) ここで、x^nはxのn乗を表します。xをn回掛けるということです。 この値は、実はαによって大きく異なり、α=0.1(10%)で1.004、α=0.2で1.016、α=0.5で1.088、α=1.0でなんと単利の場合の1.307倍にもなります。 すなわち、αが小さい銀行預金などでは、1年複利だろうが1ヶ月複利だろうが、得られる利息は大差ありません。しかし、もし1年で資金が2倍になるような投資商品があれば、それを1ヶ月複利で運用すると、1年で2倍どころか2.6倍に増やすことが出来ることになります。この差は大きいでしょう。 さて、そのような投資商品などあるわけがない、と思われるかもしれません。しかし、これを株式投資に当て
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リスク許容度と自己資産

今、ある投資を行なった結果、50万円の損失が出たとします。自己資産を全て投資に充てたとして、当初資金が、100万円、1,000万円、1億円の人にとって、この損失の意味は、大きく異なります。 100万円の人は、当初資金の50%を失ったことになり、致命的な損失を受けたことになります。 1,000万円の人は5%の損失で、少しやられた程度、1億円の人は0.5%の損失で、ちょっとした揺らぎ程度の損失でしょう。 では、皆が一律、50%の損失を受けたとしたらどうでしょうか。 100万円の人は変わらず、50万円の損失。1,000万円の人は500万円の損失。1億円の人は5,000万円の損失です。誰が最もダメージを受けたでしょう。 絶対額で言えば、1億円の人が最もダメージを受けたことになります。何せ、5,000万円です。上等な家がキャッシュで買える金額です。 しかし、実際に最も深刻な事態に陥っているのは、100万円の人だと思われます。 何故なら、50%の損失によって、自己資産の残高は、それぞれ50万円、500万円、5,000万円となります。100万円の人は、ただでさえ少なかった自己資産がますます減少し、緊急の出費でもあろうものなら、たちまち赤字に陥ってしまう可能性があります。 それ以外の人は、損失の絶対額こそ大きいものの、自己資産残高はまだ十分にあるため、再度投資にチャレンジすることもできるでしょう。 日本国内において標準的な生活を送るには、最低限の固定費や経費が掛かります。自己資産と、この生活に掛かる費用との差額が大きいほど、余裕を持った投資が可能となるわけです。 極論を言えば、自己
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時間を買う!

今、ほぼ確実に月5%の利益を上げることができる投資システムがあったとします。このシステム により運用できる資産規模は、マーケットインパクトを考慮して現在の自己資金の100倍まで可能であるとします。到達資金目標を当初の自己資金の50倍とした時、どのような行動を取るべきでしょうか?①秘密を誰にも明かさずに、現状の自己資金内でシステムを運用する。②借金してでも資金を掻き集めて、システムを運用する。ただし、借入れ額は現状資金の2倍と し、借入れ利率は年20%複利とする。返済期間は元利金等払いの5年とし、翌月から返済スタートとする。また、借入れは最初の1回のみとする。③システムを切り売りする。売却総額は現状資金の10倍とし、顧客は購入価格と同額からシステム運用をスタートしなければならないものとする。さて、以上の条件で資金が50倍を超えるに要する月数を計算して見ると、次のようになります。 ①81ヶ月 ②77ヶ月 ③32ヶ月 この結果を見ると、②のように借金をしても、わずか4ヶ月の時間短縮効果しか得られないことが分かります。まあ、金利が高いということもあるかもしれませんが、無担保で目的を明かさずに借りるとなれば、借りられるだけマシかもしれません。結局、高額な借入れというリスクを犯しても、わずか4ヶ月の時短効果しかないのなら、借入れは行なわない方が賢明でしょう。一方、システムの切り売りの場合は、大きな時短効果が見込めます。 システムを③の条件で売却し、それに自己資金を加えて運用すると、自己資金は当初の11倍か らということになるので、全体として、当初の21倍の資金から運用スタートということにな
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「損切り」と「塩漬け」

「損切り」、この古くから言われてきた言葉は、近年ますますその重要性を増してきているように思います。損切りの必要性は、多くの投資家が認識するところであり、多くの投資本でも紹介されています。 もっとも、「損切りは絶対にしない」と言い切る投資家もまた存在することは事実であり、損切りを否定する人を非難するつもりは毛頭ありません。 さて、この「損切り」ですが、「言うは易し、行うは難し」の典型的な例でしょう。普段、損切り派を自認する者ですら、いざその時が来たら切れないこともあると言います。 いったい何故なのか?その答えが心理学的な背景に存在することは、想像に難くありません。「損切りができない」という心理状態は、多くの人に見られる「人間の性質」を反映しています。 例えば、子供や年寄りが寝小便をしたとします。家族の者はたいてい、「寝る前には必ずトイレに行きなさい」、「尿意を感じたらすぐに起きてトイレに行きなさい」、「起きることができなければ紙パンツを履いて寝なさい」、「それでも万が一布団を濡らしたらすぐに連絡しなさい」などと、事細かに注意するでしょう。 これで大丈夫だろうと高をくくる。最悪でも、濡れた布団を乾かして、下着やパジャマを洗濯すればよいだろう、と考えます。けして、相手に対して怒ったり、声を荒らげたりするわけではありません。全ての可能性をチェックしたつもりになって、その対処法を完璧にこなせばよいと考えるのです。 しかし、たいていの場合、その考えは落胆に変わります。 「寝る前にトイレに行きなさい」と言っても、その時尿意がなければ自分からは行きません。「紙パンツを履きなさい」と言っても、自
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微分的見方と積分的見方

世の中には様々なモノの見方が存在しますが、それらは大きく微分的な見方と積分的な見方とに分けることができます。 これらは自然科学的には同じくらい重要な概念なのですが、人文科学的にも重要な概念であると考えます。 微分的なモノの見方とは、観察対象の時間的変化を追いかける方法です。株式投資で言えば、PERやオシレータ系テクニカル指標等が該当します。 これは、直近の状況を確認し短期的な予測を立てる際には有用ですが、長期的な状況の把握には向きません。 通常、PERは半年もしくは1年先の業績予想に基づいて計算されるかと思いますが、それを大きく超える将来の予想はできませんし、予想したとしてもそれは極めて不確実なものとなってしまいます。 一方、積分的なモノの見方とは、観察対象の時間的な平均や蓄積を追いかける方法です。株式投資で言えば、PBRやトレンドフォロー系テクニカル指標等が該当します。 これは、長期的な状況の把握や現在置かれている状態の確認には有用ですが、目先の変化を追いかける役には立ちません。 純資産は業績が赤字になると減少しますが、黒字である内は大きく減少することはありません。企業業績が安定して推移していくならば、純資産は年々積み上がっていくことになります。 PBRは株価を1株当り純資産で割った指標ですから、PERと比べれば年毎の変化は小さいものと考えられます。 例えば、今年の純利益が200億円で来年の純利益が100億円になるとすると、配当や役員報酬を無視してかつ株価が変わらないとすれば、PERは2倍になってしまいます。 一方、同じ純利益を上げて今年の純資産が1,000億円となっ
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市場はランダムか

株式市場において、株価はどのように推移するのでしょうか。さらには、それらの推移に何らかの法則性はあるのでしょうか。 もしも法則性が見出せるのであれば、それは同時に、株式トレードの必勝法を見つけたに等しいことになります。しかし、「株式トレードに必勝法などあるはずはない。だから、株価の推移に法則性はなく、株価はランダムに動いている。」と言う方が多いこともまた事実です。 ランダムウォーク仮説では、「株価は微小粒子のブラウン運動と同様に、ランダムに推移する。」と説明されています。株価が日々変化するのは、その株式を売買するトレーダー達が株価を上に突っついたり、下に突っついたりすることで、あたかもタバコの粒子が空気の分子に押されて不規則に拡散するように、フラフラと動くためだと考えることができます。 各トレーダーは、各自が入手した材料(データ)に基づいて、株価を突っつく方向を決定します。取り立てて大きな材料が存在しない場合は、各自の反応はまちまちであり、株価が突っつかれる方向はランダムになるでしょう。それらの材料は、ファンダメンタルズであり、テクニカルであり、または各自の経済事情や投資心理に基づいたものかもしれません。 しかし、重要な経済指標や企業業績、国際テロ、軍事的な緊張など、大多数のトレーダーが注目するような材料に対しては、彼らが株価を突っつく方向は揃いやすくなるでしょう。 その材料による企業価値の変化が再び均衡点に達するまで、株価はランダムの域を超えて、意思を持って力強く動くことになります。 この過程において、株価の動きはランダムではあり得なくなります。「元となった材料そのも
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資産管理

株式投資を行なう上で、資産管理は重要です。特に、今、自己資産がどのような状態にあるかを日々把握することは、投資成果を確認する上で極めて重要なことでしょう。余裕資金で長期投資を行なっている人にとっては、年一回、確定申告のために資産を集計すればいいだけかもしれません。ホールド中の株については、簿価で管理している人も少なくないでしょう。では、株式投資で日々の糧を得、生活している人にとってはどうでしょう? その場合、資産管理は極めて厳密でなくてはなりません。日々のキャッシュフローを管理する必要 があるはずです。現金の管理は、若干の手間を掛ければ容易です。では、株式の管理はどうでしょうか? 多くの人は、簿価管理しかしていないかもしれません。しかしそれでは、日々の資産の流れを正確に掴む ことは出来ません。株式の管理は時価評価が基本であると考えます。それは、資金が必要になった時に、株券を速やかに現金化する必要があるからです。また、日々のリアルタイムの資産推移が把握できなければ、月々の収益計画を建てることが困難になってしまいます。無計画な投資に基づく日々の生活が、極めて不安定になることは、言うまでもないでしょう。仮にデイトレードのような日々の売買でないとしても、日々の資産を時価評価することは、重要です。毎月の決算日には、その月の利益を集計しなければなりません。出来ればその時点で、全ての株券を現金化することが望ましい。そして、必要があれば買い直せばよいのです。ただ現実には、月末にホールドしている株券を、集計のためだけに現金化することは、売買手数料等の関係もあり、あまりないでしょう。しかし、その場
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システム運用とマネーマネジメント

システムトレードの実行に際し、重要な決定項目があります。それは、システムをどのように運用するか、ということです。 これは、一般にはマネーマネジメントという言葉で表現されます。 マネーマネジメントと言うと、資金の分配やリスクの取り方、建て玉法や資産管理など、多岐多様に渡り、とても取っ付き難い印象を持たれるかと思います。 しかし、その多くの部分は、トレーディングシステムと密接に関係し、それ故に、システマティックに考えていくことができます。 まず最初に、システムを運用するということについて考えてみましょう。 一口にシステムを運用すると言いましても、その方法には様々なものがあります。今、100万円の資金があるとして、1株500円で売買単位が100株の株式をトレードする事を考えます。 手数料を考慮しなければ、当初資金で20単位、2,000株の株式を買い付けることができます。また、信用取引を用いれば、60単位、6,000株の買い付けも可能です。 更には、100万円で20単位2,000株を買い、それを担保に信用取引で更に48単位4,800株の、計6,800株を買い付けることも不可能ではありません(保証金代用掛目80%の場合)。 これらはいわゆるレバレッジを効かせた取引ということになります。もちろん、レバレッジは最大取引額の範囲内なら、何倍にでも設定できます。 現金担保の信用取引なら、最大レバレッジは約3倍、証券担保の2階建てなら3.4倍です。ただし、これは運用資金が全額自己資金の場合です。 もしも、自己資金が10万円しかなく、90万円をどこかから借りて計100万円を運用資金に充てたなら、レバ
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