バイアス効果

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マネー・副業
バイアス効果という言葉があります。元々は工学分野の用語だと思われますが、近年、様々な分野で便利に使われているようです。

これを株式投資に用いると、次のようなことになるでしょう。

株価が上昇トレンドにある時、多少の悪材料にはほとんど反応しないことや、その逆に、株価が下降トレンドにある時、いくら好材料が出ても株価がまったく反応しないことはよくあることです。

客観的に見れば同程度の材料であっても、その時のトレンドによっては、過剰に反応したり、全く無視されたりといったことがあります。もちろん、その時の市場環境等から総合的に判断しなければなりませんが、腑に落ちず、悔しい思いをしたりするものです。

このように、例えば好材料が出た場合、株価が上昇トレンドにある時には上昇を加速させるが、下降トレンドにある時には全く反応しないことを、株価のバイアス効果と呼ぶことにします。
これは、同じ内容の材料であっても、株価がその時どのような状態になっているかによって、株価に与える影響が異なってくることを示しています。

これは、次のように考えると判りやすいかもしれません。

人は初対面の印象が、その後の印象を左右すると言われます。
初対面が好印象なら、その後のその人に対する印象には、常に正のバイアスが掛かることになるでしょう。その後の多少の悪印象も、「ちょっと意外でますます好きになった」との好印象に変換されてしまいます。

もちろん、印象はどんどん積み重ねられていくわけですから、その間に悪印象エリアに入ってしまうと、今度は一気に負のバイアスが掛かってくることになってしまいます。

私が思うに、それまで積み重ねられてきた様々な印象は、クリアされることなく、常に無意識の中に存在しているのでしょう。バイアス効果によって得られた過剰な印象は、意識の中では通常の印象として捉えられているものの、無意識の中では客観的な印象として記憶されているわけです。

意識の中でバイアスを掛けて「好き」という印象を保ってきた人が、ちょっとしたきっかけで、それまで無意識に押し込められていた「客観的な」印象が一気に溢れ出てきた時、それまでの好きだった気持ちが一気に覚め、一転、「大嫌い」という印象に置き換わってしまうのは、よく耳にすることではないでしょうか。

さて、話を株式のバイアス効果に戻します。
では、バイアス効果などというものを考えるメリットは、一体何なのでしょうか?単なる言葉遊びで、実効性など何もないようにも思えます。

しかし、次のようには考えられないでしょうか。

上に示しましたように、バイアスの掛かった状態は不安定なものであり、きっかけがあれば、「客観的な」状態に一気に転換することになります。それまでのバイアスの方向と大きさ、そして転換のきっかけさえ判れば、短期間に大きな利益を得ることが可能となるかもしれません。

それは、どうすれば判るのかって?

そんなことが判れば苦労はしません(^_^;)

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