逆指値の設定基準(その1)

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マネー・副業
株価を予測することが出来ない以上、私たちが株式市場から利益を上げるには、株価の変化に如何に迅速に追従できるかが重要となります。

株価の変化が緩やか、例えば、ゆったりとした上昇トレンドにある時は、どこで飛び乗ってもその後の株価が上昇する可能性は高いでしょう。 
トレンドが終了し、やがて下降に転じた場合には、ただちに飛び降りればよいだけです。

しかし、通常の株価の動きは激しく、飛び乗ったり飛び降りたりするタイミングを掴むことは容易ではありません。 
特に、株価の下落は一気に訪れる場合が多く、一瞬でも躊躇すると、それまでの利益を一気に奪われることになってしまいます。

それを防ぐために様々な手法が考案され、実践されていますが、それらが確実な利益をもたらすものではないということは、全ての投資家が勝利することがないという事実が物語っています。 

例えば、逆指値(損切り)あるいはトレーリングストップといった手法を用いれば、損失を限定できると一般的には説明されています。 
確かに理屈は正しいかもしれません。
では、これらを徹底すれば、誰でも平均的に勝ち続けることが出来るのでしょうか。

恐らくは、勝つ人もいれば負ける人もいるといったところでしょう。 
それでは、勝つ人と負ける人の違いはいったいどこにあるのでしょうか。
設定した逆指値を必ず実行するという前提で、両者の違いを考えてみます。

そもそも、逆指値やトレーリングストップは、その基準の決定が非常に重要な要素となります。 
基準が緩過ぎると、損失限定の意味合いが薄れてしまい、期待利益以上の損失を被る可能性が高くなるでしょう。
一方、基準がきつ過ぎると、ちょっとした押目でストップが掛かってしまい、勝率が著しく低下することになってしまいます。

では、この基準をどれくらいに設定すればよいのでしょうか。 
逆指値を活用して安定した利益を上げ続けている投資家は、この設定にノウハウを持っていると考えられます。そしてそれは、銘柄選定と無関係ではないはずです。

一口に逆指値といっても、値動きの激しい新興市場の銘柄を対象とする場合と、値動きの安定した東証1部の大型株を対象とする場合とでは、基準は異なって然るべきです。 

値動きの激しい銘柄の場合は、基準を緩くしておかないと、すぐにストップになってしまいます。その結果、リスクの高いトレードとなってしまうでしょう。 
一方の大型株の場合は、比較的安定した値動きのため、基準はきつめに取った方がよいということになります。

また、投資期間や投資時期によっても、これらの基準は異なって然るべきでしょう。 
長期投資の人は基準を緩めにするでしょうし、相場が不安定な時期は基準をきつめにするかもしれません。
結局、逆指値を上手く用いている人というのは、銘柄や期間、時期によって基準を上手く変えている人ということになるのではないでしょうか。

では、銘柄などによって基準を変えるには、具体的にどのような特性に着目し、条件設定すればよいのでしょうか。 
次回は、この点について考えてみたいと思います。

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