レイアウトの幾何学
たまには数学から離れて映画の話でもしようかなと思いまして、何かネタが無いかと本棚を覗いてみたら押井 守. (1994). METHODS 押井守・「パトレイバー2」演出ノート.: KADOKAWA. が目に入りました。同時に『パースフリークス』という滅茶苦茶理論的に透視図法を解説しているサイトでレイアウトの話を勉強しようとして、しようとしたところで終わっていたことも思い出しました。ということで本日はちゃちゃっとした射影平面のお話です。これを説明するために、まず皆さんは電車に乗っているとしてください。向かいの窓には外の風景が広がっています。では、その風景はどのように窓に映っているのでしょうか?これは皆様から窓までの距離を 1 とすれば、窓の上の点は (1, x, y) と表されるのですから窓の外の様子 (x, y, z) が何らかの方法で (1, ?, ?) の形になっているということになります。...この方法というのが(x, y, z) → (1, y / x, z / x)という操作なのです!(これは三角形の相似を考えるとわかりやすいです。)そしてまさに (細かい所を無視すれば) これは多様体としての射影平面の構成方法になっているんですね。漫画でも映画でも映像作品というのは、今の例のように三次元の世界が二次元の平面に写されています。そして、その写し方を完璧に管理できる優秀なレイアウトマンはことごとく射影幾何学の専門家でもあるのです。たぶんというお話でした。
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