猫はなぜ人と共存してきたのか?
〜約9,000年にわたる共生と進化の歴史〜
猫と人の関係はいつ始まった?
「猫は人間といつから一緒に暮らしてきたのか?」
「なぜツンデレで野性的なのに、長く人と共存しているのか?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。実は、猫と人間の共生の歴史は約9,000年前にさかのぼります。
この記事では、猫がどのようにして人のパートナーとなったのか、その進化の過程や共生の理由をわかりやすく解説します。
専門的な知識を学びながら、ペットの基礎知識・健康管理・病気・緊急時対応・しつけ・癒し・看護・介護を発信していきます。大切な家族であるペットとの暮らしに役立つ情報をお届けできたらと思います。
農耕の始まりと、猫との出会い
― 最初の出会いは「ネズミ対策」だった
猫が人間の生活圏に現れたのは、農耕が始まり穀物を保管するようになった時代、約9,000年前の中東地域(現在のトルコ・シリア周辺)だといわれています。
穀物に引き寄せられたネズミ
そのネズミを狙ってやってきたリビアヤマネコ
そして、ネズミ駆除の“自然なパートナー”として人の近くにいた猫たち
🧠【豆知識】
「猫を最初に飼いならしたのはエジプト」と思われがちですが、DNA解析により、最古の飼い猫は中東起源であることが確認されています。
猫の進化と「自ら選んだ共生」
犬は人間が長年かけて積極的に家畜化したのに対し、猫は自ら人間との共生を選んだとされます。
これは「自己家畜化」と呼ばれる進化の一種です。
穏やかで人懐っこい個体が、人間の生活圏に残りやすかった
その性質が代々受け継がれ、人と暮らす猫という存在が自然に誕生
現代の猫が持つ
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