一歩踏み出すのがまだ少し怖いときに✦ Lunaの森でお茶をすると…Vol.7
「Lunaの森でお茶をすると…」
そこは、見えない存在たちと静かに向き合いながら、
自分の心の奥に触れていく場所。
カフェLunaの窓から外を眺める。
桜は、もう満開ではなかった。
花びらは風に乗って舞い、
その向こうには、やわらかな青葉が顔を出しはじめている。
春へと移ろう、途中の景色。
あたたかくなりきらない空気は、どこか少しだけ冷たくて、
肌に触れるたびに、季節の名残を感じさせる。
私はその景色を、名残惜しむように見つめていた。
―もう、戻れないのかもしれない。
そう思ったとき、ふわりと、冷たい気配が流れ込んできた。
振り向くと、そこにいた。
白く、淡い光に包まれた存在。
まるで、この場所だけがほんの一瞬、冬へと戻ったかのような静けさ。
『雪の天使』。
触れれば消えてしまいそうなほど儚いのに、その存在は、
はっきりとここに在った。
窓の外の景色を、その天使もまた、静かに見つめている。
まるで、去っていく季節を、そっと見送っているかのように。
その横顔に、自分の心が重なる。
変わっていくことを知っている。
もう、同じ場所にはいられないことも分かっている。
それでも―
少しだけ、怖い。
その怖さを、なかったことにしようとしていた自分に気づく。
『雪の天使』は、何も言わない。
ただ、そこにいるだけで、その静けさが、すべてを受け止めているようだった。
―あなたは、もう受け取っている。言葉ではないのに、そう伝わってくる。
これまでの中で、いくつもサインはあった。
でもそのたびに、ほんの少しだけ、目を逸らしてきた。
怖かったから。
変わることが。
選ぶことが。
今の自分ではいられなく
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