年間2,000万円をドブに捨てていた企業。倒産危機の「清掃会社」と戦った、私の30日間の記録。【前編】
今年が終わろうとしている今、どうしても書き残しておきたい記憶がある。 それは今年1月に出会った、ある清掃会社の話です。
プロローグ:沈没船
「……もう、どうすればいいのか分からないんですよ」
会議室の空気は、冬の寒さよりも冷え切っていた。 目の前に座る代表取締役と役員たちの表情は、経営者というより、沈没寸前の船で立ち尽くす船長のそれだった。
彼らの事業は、オフィスビルや商業施設の清掃業。 アルバイトスタッフを500名以上抱える、本来なら地域を支える優良企業だ。 だが、その内実は「壊滅的」だった。
毎月、15人のスタッフが辞めていく。 補充しようにも、採用できるのは月にわずか5人。 差し引き、毎月10人の純減。
穴埋めのために社員が現場を走り回り、営業活動はストップ。 足りない分を高額な派遣スタッフで埋めるが、利益は圧迫され、その派遣すら集まらなくなっている。 新規の仕事依頼がきても、「人がいないから」と断る日々。
まさに、座して死を待つ状態だった。
第1章:ハゲタカたち
私は彼らが提示した決算書と広告費のデータを見て、思わず言葉を失った。
年間求人広告費、約2,000万円。
それだけの巨額を投じながら、採用は月に数名。
中身を見ると、怒りで手が震えた。
1,500万円がある特定の折込チラシの求人広告メディアに支払われている。
残りはインディードプラスや求人ボックスに少額ずつ。
折込求人広告会社の営業マンはインディードを提案できるはずなのに、全く提案していなかったようだ。何故?折込チラシなんて誰も見ない広告に・・・?「担当営業からは、どんな提案を受けていましたか?」 私が聞くと、
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