ワイ「今はインターンシップが活況です。」
助手「インターンシップってなんだっけ?」
ワイ「簡単に言えば大学生の就活前の職業体験みたいなもんです。」
助手「そうなんだね。」
ワイ「いまやベーシックですから、やってない企業が珍しくなってきてますね。参加しない学生もマイノリティになりつつあります。」
助手「職業体験なのになんでそんなに必死なの?」
ワイ「就職活動の一環みたいなものですから。もうインターンシップから選考が始まっています。」
助手「え?そうなの?」
ワイ「今年は4月から学生たちは動き出していますね。」
助手「ちなみに何年卒なの?」
ワイ「今動いているのは25年卒業ですね。」
助手「早過ぎない!?私の時はそんなのなかったよ。」
ワイ「年の差を感じるでしょう?」
助手「嫌味な言い方。」
ワイ「Twitterとか見てると既に26年卒生も動き出していますよ。」
助手「どんどん早期化してるのね。」
ワイ「いま私は採用担当していますからインターンシップ企画に携わっているのですよ。」
助手「アナタが立てる企画…大したことないんでしょ?」
ワイ「そんなことないですよ。大人気です。」
助手「本人は不人気なのに?」
ワイ「ひとこと余計です。」
助手「何をすれば人気が出るの?」
ワイ「まずは相手目線になれるかということ。」
助手「学生ウケするものをやれるかってこと?」
ワイ「違います。学生が『参加して価値があった』と思えるかという視点です。」
助手「価値?」
ワイ「自分の成長に繋がった・実感できた、新しい発見があった、自分の潜在力に気づけたなどです。」
助手「グループワークとかかな?」
ワイ「それもひとつですが、一見単純と思える自己紹介であっても少しアレンジを加えるだけで学びに繋がるコンテンツになるのですよ。」
助手「へぇ。」
ワイ「テーマを設けて、条件を付ける。それだけでゲーム性が高まりますし、自分を試す場面にもなる。」
助手「それは手応えありそう。」
ワイ「グループワークもリアリティを追求します。」
助手「どんな?」
ワイ「よく大手でやってる新規事業開発のワークがありますが、あんなの絶対採用されないの分かってるじゃないですか。」
助手「そんなの分かんないよ。」
ワイ「経験値の無い学生が考えた新規事業なんて1円の価値にもなりません。」
助手「全学生に詫びなさい。」
ワイ「至極真っ当な考えです。企業側も分かっててやらせてるんですからね。」
助手「身も蓋もないじゃん。」
ワイ「そんなワークより、採用イベントをゼロから考えさせるほうが意味があります。自分たちが当事者なんですから。」
助手「採用イベントに来てる自分たちがそれを考えるの?」
ワイ「意外性があって面白いでしょ?」
助手「アナタの発想力はたくましいわ。」
ワイ「自分が楽しくなけりゃ楽しいイベントは作れません。」
助手「当事者意識?」
ワイ「そうです。ワクワクするようなイベントを考えてると自分もワクワクします。」
助手「つまらないイベントはなぜそうなるのかな?」
ワイ「考えてる人たちがつまらないからじゃないですか?」
助手「それを言ったら話おわるじゃない。」
ワイ「企業は自社の良いところを伝えようとばかり考える。それで出来上がるのはクソつまらない内容ばかり。学生はしらけるばかりです。」
助手「余計にイメージ悪くなりそう。」
ワイ「作ってる人たちがサラリーマン根性だとそんなものですよ。会社の指示に沿ってやってるだけじゃ完成品も大したことないです。」
助手「そうなんだ。」
ワイ「だからいつまで経っても採用がうまくいかないんですけどね。それに気づいてないのです。」
助手「確かに、何のためにやってんだって話しよね。」
ワイ「大局を見誤っては結果はついてきません。相手の心を掴む努力をしなければ。」
助手「話しは変わるけど、この前のデートはどうだった?」
ワイ「その後連絡が取れませんね。」
助手「相手は楽しめていたの?」
ワイ「早く帰りたそうにしてましたね。」
助手「アナタ、ワクワクさせるの得意なんでしょ?」
ワイ「色々と試みましたが相手の心は掴めなかったようです。」
助手「残念だったね。」