ワイ「夏ですね。」
助手「私が涼しく過ごせるように策を講じなさい。」
ワイ「無理ですよ。」
助手「役立たず。」
ワイ「夏と言えばゲリラ豪雨が心配ですよね。」
助手「突然降ってくるから傘が手放せない。」
ワイ「しかし傘を持ち歩くのも面倒くさい。」
助手「確かにね。」
ワイ「けど自分が出かけるときは大丈夫だろうって思ったりしません?」
助手「それはあるね。ギリギリ大丈夫かもって思うよ。」
ワイ「その結果?」
助手「ずぶ濡れよ。」
ワイ「それって正常性バイアスですよ。」
助手「なにそれ?」
ワイ「自分だけは大丈夫って思う心理の事です。」
助手「そうなんだ。」
ワイ「自然災害のときに顕著に表れますね。」
助手「洪水とか地震とか?」
ワイ「そうです。危機が迫っていても大丈夫だろうと思い込んでしまう心理のことですね。」
助手「それで災害に巻き込まれるってことね。」
ワイ「心の平穏を保つように備わってる身体の機能なんですが、危機に直面した時に悪いほうに作用しちゃいます。」
助手「それが逃げ遅れに繋がってしまうのね。」
ワイ「そもそも大丈夫と思い込む心理に根拠があるか?と考えてみる必要があります。」
助手「自分の思考を疑ってみるってこと?」
ワイ「そうです。自然災害であれば警報が出たりするじゃないですか。」
助手「うん。」
ワイ「警報は一定の根拠があって発報されるものです。それと自分の思考の根拠のなさを比較してみれば一目瞭然です。」
助手「言ってることは分かる。」
ワイ「根拠のない自信はただの無鉄砲だってことを知ってほしいですね。」
助手「今日はためになる話だったわ。」
ワイ「まだ終わってませんよ。」
助手「え?まだあるん?」
ワイ「この正常性バイアスは危機に陥ったときだけとは限りません。」
助手「どゆこと?」
ワイ「例えば面接。」
助手「面接?」
ワイ「なんの情報収集もせず、シミュレーションも無しに飛び込んでいくのは飛んで火に入る夏の虫です。」
助手「危機じゃないじゃん。」
ワイ「自分にとって大切なステージのはずなんですが、妙な自信と過信が招くことは正常性バイアスと言って過言ではない。」
助手「そうなんだ。」
ワイ「そもそもそう言うタイプが危機の時に同じ考え方に陥りますからね。」
助手「そうかもね。」
ワイ「話は変わりますけど、この前電車で漏らしました。」
助手「大の大人が何やってんのよ。」
ワイ「お腹が痛いなとは思ってたんですが、大丈夫だろうと思っちゃいまして。」
助手「下痢?」
ワイ「目的地近くで我慢できず。」
助手「周りからしたらとんだゲリラだよ。」
ワイ「下痢なだけに。」