【書籍紹介】世界の取扱説明書 ジャック・アタリ
著者 ジャック・アタリ本書 著者紹介より1943年アルジェリア生まれ。フランス国立行政学院(ENA)卒業。81年フランソワ・ミッテラン大統領顧問、91年欧州復興開発銀行の初代総裁などの要職を歴任。政治・経済・文化に精通することから、ソ連の崩壊、金融危機の勃発やテロの脅威などを予測し、2016年の米大統領選挙におけるトランプの勝利など的中させた。 1)プレジデント社 「世界の取扱説明書」著:ジャック・アタリ 訳:林 昌宏 本を選ぶとき、どんな著者かというのは重要な要素のひとつですが、この本は著者だけで決めました。この知の巨人、実務の巨人はどのように世界を捉えているのでしょうか。「歴史」あらゆる側面(人類学、民俗学、神学、社会学、政治、文化、経済、環境、金融、人口、哲学、科学、技術)を研究すれば(理論的にではあるが)「世界の仕組み」を見出し、少なくとも2050年くらいまでの未来は予測可能だ。1) ジャレド・ダイアモンドは「病原菌・銃・鉄」で、歴史を、地理的な要素が決定づけたように説明しています。ユヴァル・ノア・ハラリは「サピエンス全史」の中で、認知、農業、科学をキーワードに歴史を説明しています。 子供の頃、歴史と言えば、時系列順に出来事を覚えていく作業でしかなく、面白いと思いませんでした。しかし、大人になり、こうして歴史や世界をどう理解していくかという課題に触れると、自分が世界を理解したような気持ちになります(笑)。 ジャック・アタリはどう説明するのか、ワクワクがとまりません。3つの秩序 (歴史上)主な権力者は、神の使い、武将、資本の所有者でした。この分類によって定義される三つの秩
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