【コーチング】【書籍紹介】3分間コーチング

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 3分間コーチとは

  「忙しい」「まとまったコーチングの時間がとれない」こんな場合でもコーチングは可能です。 

  例えば、メンバーが営業に出かける前、なんとなく気になりながらも黙って送り出してしまうことはありませんか。プレイヤーの方は、難しい仕事の前や、仕事の進め方に迷いがあるとき、少々の不安を感じながらも、抱えこんで進めていることはありませんか。  そんな時、3分間時間をとって、適切なコミュケーションがあれば、自信をもって、安心して前にすすむことができます。計画しているビジネスプランを進める上でも、本人の成長の上でも非常に有益な手段となります。

「どんなことが心配ですか」「今日はどんな風に売ってくるの?」「昨日話していた案件はどうだった?」

 このような、相手を中心とした問いかけから始まる短いコミュニケーションについて掲題の書籍では「3分間コーチ」(ディスカバー・トゥエンティワン 伊藤 守 著)と題してまとめられています。

アイデア、計画と行動の溝を埋める

  ビジネス上、半年の計画、1年の計画を立てて進められている方も多いと思います。経営者、上位のマネージャーの方であれば、3年、5年の計画もたてられているでしょう。しかし、実際にその通りに実行されていますか。非常に白熱した会議だった、今までにない素晴らしいアイデアだった、解像度の高い具体的な計画だった。では、その通りに実行されているでしょうか。

 アイデア、計画と行動の間には溝があります。その溝を埋めるのがコミュニケーションです。「今週、重要な仕事は何?」「終わっていない、気になる仕事は何かな?」「計画通りにできているね」このような、コミュニケーションがあって実行が促されます。 もし、コミュニケーションが不要であるならば、マネージャーは不要といっても過言ではありません。

効果的な質問

 「仕事は順調ですか」「会議の決定事項は実施できましたか」こういった質問の答えは「Yes」「No」しかありません。メンバーにとっては追及であるだけでなく、思考も必要ないので成長に繋がりません。これはマネージャーが知りたい事の確認です。

 相手のためになる質問とはどのような質問でしょうか。例えば、週の始めに「今週、重要な仕事は何かな」という質問は、一週間の計画をブリーフィングし、優先順位を考えなおすことに役立ちます。 また、計画していた営業が成功して終わった後に「どうだった」と聞くことは、承認の機会となり、メンバーは自信をつけて次のアクションにすすむことができます。

 質問が5W1Hから始めるオープンクエスチョンは相手の思考が働きます。(相手は、聞かれ続けると疲れるという弱点もあります)。答えが「Yes」または「No」しかない質問には、質問する側の前提や解釈が含まれます。相手の思考は制限され、場合によっては詰問になります。また得られる情報が限られます。(相手は、考えなくても答えられる。ラクという強みもあります)

今、その時に聞く

 何を聞くか、以上に大切なのは、今、その時に聞くことです。計画から実行に移されるときの、躊躇をなくす、迷いをなくす、方向性をただす、このようなことは、その時を掴むことが重要です。

 そのためには、コミュケーションのタイミングを作ることが大切です。「何かあったら聞いてね」ではコミュケーションは起こりません。

 「プレゼンの前には確認しようね」「訪問の前は一声かけるね」このように具体的にコミュケーションのタイミングを決めることで、自然にコーチングの機会を得る事ができます。

マネージャーに3分間コーチは必要

 これまで読み進めていただいたマネージャーの方は、「これはいつもやっていることじゃないか」と思われたかもしれません。まさに、それこそがマネージャーのコーチングであって、存在意義です。もしメンバーが、マネージャーの言ったことをいつも実行するのであれば、マネージャーは不要なのです。

 本書は「3分間コーチ」という題名ですが、全てを読み通しますと、コーチングスキルを含めたマネジメントスキル全体について書かれています。その基盤となるスキルが「3分間コーチング」です。

 マネージャーの直観や、メンバーに対する思いやりで発せらる問いかけこそが、マネジメントの本質であることに気づきます。

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