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枯れ荻の彼方に【時代歴史小説サンプル/ポートフォリオ】

 中秋の名月が、風にそよぐ枯れ荻を浮き彫りにする。  虫の声は騒がしくもなく、草花の擦れる音が際立つ。  土の湿った匂いが息吹のようにふわりと過ぎていくなかに、一人の男が佇んでいた。襤褸の直垂、腰に太刀を佩く若い偉丈夫だ。ざんばら髪で眉は太く、眼差しは厳しい。腕を組んで、じっと挑むように夜の彼方を睨みつけている。 「豪太」  緩やかな丘の上に立つ彼の静謐を乱さぬよう、密やかに呼びかける者がいる。たおやかな緑の黒髪を揺らす娘が、すすきを掻き分け、ゆっくりと斜面を上がってくる。雪肌は田畑を知らず、男と同じ直垂も鮮やかに藍染めされ、風避けに羽織る布地も上等だ。物憂げな表情と、眉尻の下がった目には情欲を刺激する艶がある。 「豪太」  蠱惑的な低い声にも、彼は頑なに顔を向けなかった。豪太は律令に従い、夜明けには防人の任に就く。気を奮い立たせ、胸の内にある未練を放念しようというのだ。 「豪太、手を貸さぬか」 「貸さぬ」  羽織の下に抱えているものがある娘は、急な勾配に足を取られて不満げに頬を膨らませた。応えた拍子に彼女の表情を目に入れてしまい、豪太は眉間に深い皺を刻んだ。棄てようとした熱が、途端に胸の奥で沸き上がる。よろける娘の腕をがっしりと掴んで、一息に引き上げた。一陣の風が荒び、稲に映る二人の影が重なりあう。 「伊夜、何をしにきた」 「寝屋を抜け出してきた。五平が毎夜、歌を詠みにくる」 「返したのか」 「返さん。私が返し歌を詠んでも、五平は心得違いをして夜這うてくるにきまっておる」 「五平は嫌か?」 「お前のように鹿を狩れぬ。捌いて食わせてもくれぬ」 「俺の鹿を占いに使う女は好かぬ」
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The Gazer【ファンタジー小説サンプル/ポートフォリオ】

 北部の雪深い山脈の覇者、吼えざる魔獣、無音の狩人とは白狼の呼び名だ。  その獣は鋭い爪と牙で、物音ひとつ立てずに獲物を襲うという。しかし本来の気性は穏やかで、白狼は決して無駄な狩りをしない。食べるだけの命を奪い、敬意と共に骨や内臓を埋葬すると伝えられている。 白狼の寿命は、およそ三十年。生まれてから八年程度で成熟し、厳しい冬の訪れと共に繁殖期を迎える。麓の森で根菜や木の実を集めるのは雄、永遠の白い山肌で角鹿や雪兎を狩るのは雌の役割だ。心を通わせた番同士は一つの穴倉で極寒の季節を過ごし、やがて雪の割れ目から草花の芽が出る頃になると、小さな命がひょっこりと巣から顔を覗かせる。 白狼の雌は生涯で五回から八回の出産を経験するが、無事に成長する子供は半分にも満たない。母は暖期のあいだに子へ狩りを教え、父は寒期に向けて食料を集めるのが慣わしだ。白狼の子供は、三年ほどで独り立ちする。その後に待ち受けるのは、戦士としての孤独な日々だ。無慈悲な狩人として知られる白狼だが、山の動物たちを襲う外敵に対しては、雪原の守護者として立ち向かう。故に多くは、そうして戦いの中で命を散らしてしまうのだ。 繁殖期を終え、最後の子が巣立つのを見届けた白狼は、番同士で山脈の向こう側へ旅立つという。厳しい山越えの先で、彼らは女神の御許へ迎えられるのだと語り継がれてきた。しかし近年は研究が進み、新たな生態が明らかになっている。実際は流氷に乗り、大陸の外側を迂回して南部へ渡っているという事実が判明した。 南部の森林で神の牙として崇められる白い毛並みの老獪な獣たち――彼らは遠い北の地より最後の安寧を求めて訪れた、遥かなる旅
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鬼忌解界 〜KiKiKaiKai〜【ホラー小説サンプル/ポートフォリオ】

 小学生に上がる頃、私は地方都市から埼玉県の片田舎に引っ越した。  母親曰く、当時の私は「憂鬱」か「最悪」としか口にせず、あるいは「田舎なんて大嫌い」と大自然の暮らしに唾を吐いていたらしい。 山と森、坂道と家ばかりの不便な土地だった。お菓子ひとつ買うにも、自転車を三十分も漕がなければいけない。さらに夜は車も通らず、街灯もまばらだった。影や闇の距離が近く、どこにでも、なにかがいそうな不気味さを感じていた。 また多感な年頃だったせいか、静謐を自覚すると、自分の息遣いすら不自然に聞こえてくる。近くの池でぽちゃんとなにかが沈む音や、がさがさと葉の囁きが聞こえるたび、別の部屋で寝ている親が扉を開けるだけでも、私は布団の中で耳を塞いでいた。 幽霊や妖怪に怯えていたわけではないと思う。 ただ寂寥とした雰囲気に呑まれた私は「もう、この土地から永遠に出られないのではないか」という恐怖に何度も襲われていた。あの漠然とした不快感は、成人した現在でも言語化が難しい。 そんな私にとって唯一の楽しみは、夏休みだった。毎年、宿題は最初の一日か二日で終わらせ、旅に出る──行き先は、東京に住む祖父母の家だ。 両親によると、初めて一人で電車に乗ったのは小学二年生の頃だったらしい。 初孫だったせいか、祖父母には可愛がられた。行けば至れり尽くせり。母親は「お姉ちゃんだから」と我慢を強いる。しかし祖父母は「お姉ちゃんだから」とお小遣いを多目にくれるばかりか、食事もお寿司やケンタッキー、なんでも好きな物を買ってくれた。 まさにお姫さま気分、夢の国だった。 外に出れば徒歩圏内にさまざまな店があり、規模も大きい。また当然のよ
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【ショートショート】聞こえてくる声(ポートフォリオ掲載分から少し改変)

仕事終わりに、いつもの居酒屋へ向かう。 大きな仕事が片付いたので、今日はいつもよりも贅沢をしよう。 焼き鳥、出汁巻、角煮、おでん、刺身……好きなものを好きなだけ。 居酒屋のドアをガラリと開けると、店内はそこまで混んでいない。 ゆっくりできそうだ。 運がいい。 席に座ると大将が声をかけてくる。 「今日はどうします?」 「今日はね、ちょっと贅沢をしようと思って」 「そりゃ景気がいい」 いつもは同じページしかみたいメニューも、今日は隅々まで見ていく。 ああ、何を食べよう。 悩んでいると、声が聞こえてきた。 「……たい、痛い」 顔を上げて、周りを確認する。 「どうしました?」 「いや、今声が聞こえたような気がして……」 「まぁ、このあたりはうるさいですからねぇ」 それもそうかと、またメニューを見直す。 「痛い、痛い……」 「嫌い、嫌い……」 やはり声が聞こえてくる。 目だけを動かして周りを確認してみたが、聞こえているのはどうやら自分だけらしい。 仕事が忙しすぎて、幻聴でも聞こえるようになったのだろうか。 聞こえてくる声はどんどん大きく、クリアになっていく。 「痛い、痛い」 「人間嫌い、人間嫌い」 大将が水槽から魚を取り出したとき、「やめろ!やめろ!」という声が聞こえ、そこで気づいた。 これは食材たちの声だ。 幻聴どころの話ではない。 第六感的なものが目覚めたのか? どうしたものかとぼーっと大将のほうを見ていると、大将が大きな肉塊を出した。 その肉塊を捌き始めると「お父さん、やめて!」という声が聞こえた。 ああ、もう無理だと逃げるように居酒屋を後にした。
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kona39の履修済み作品まとめ

こんにちは、ココナラで感想サービスを提供しているkona39です!ここでは、kona39に感想を依頼しようかな~どうしようかな~と思っている方のために、私が今まで履修した作品をまとめていきます!全部書くとえらいことになるので、二次創作でご依頼いただくことが多いものを中心に記載していきます。また下記に記載した作品はどれも大好きなものばかりですが、特に贔屓の・地雷のカップルはありませんのでご心配なくです^^以下ジャンルごとにあいうえお順で記載しています。漫画・アオアシ・宇宙兄弟・鬼滅の刃・キングダム・黒子のバスケ(途中まで)・薬屋 の ひとりごと・ゴールデンカムイ・呪術廻戦(途中まで)・スラムダンク・ダイヤのA(act2 途中まで)・東京卍リベンジャーズ・テニスの王子様(初期のアニメ作品のみ)・転生したらスライムだった件・転生賢者の異世界ライフ・Dr.STONE・ハイキュー!!・ハンター×ハンター(途中まで)・ブルーピリオド・ブルーロック・僕のヒーローアカデミア・ミステリと言う勿れ・名探偵コナン・ワールドトリガー(途中まで)・ONE PIECE(ワンピース)(途中まで)書ききれてないやつもいっっっっぱいあります…!お気軽にお問合せくださいませ^^ナマモノ・ジャニーズ 主にSnow Manが好き。他のグループも把握はしています。・ハリーポッターシリーズ(ナマモノなのかはあれですが…)逆に、ほぼ履修していないもの申し訳ないことに漫画・小説以外は本当に疎くて…ナマモノも上記以外は本当に疎いです…><アニメ(のみの作品)、ゲーム、VTuverなどは、ほとんど原作を調べながらも対応となります
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感想サービスは、何に対してお金を払っているの?

こんにちは!ココナラで感想サービスを提供しているkona39です。感想サービスって色んな料金体系がありますよね。お手頃価格のものからいいお値段のものまで、いわゆるピンキリというやつで、これはなんでこんなに料金が違うのか…?何に対してお金を払っているのか…?と思い迷われる方もいるのかなと思います。ここでは、私の思う「何に対してお金が発生しているのか」をまとめてみました。皆様のサービス選びの一助になれば幸いです。1. 感想納品までにかかる時間いわゆる「時給」というものですね。・作品を読む時間・感想作成のために必要なメモを取る時間・作品を振り返りながら、感想にまとめる時間こうした時間に対しての費用のことです。作品が長ければ長いほど上記時間はかかるので、文字数が多いほど料金が上がるのはこのためです。2. スキル・ノウハウサービス出品者の方には、実際に本業でも出版関係で働いている編集者の方や、校正などの資格をお持ちの方もいらっしゃいます。またご自身が創作のコンテストなどで受賞したことがある方もいらっしゃいます。そういう方にご依頼する場合、いわゆる「プロに依頼する」ことになるので、ぐっとサービス料金が上がることが多いと感じています。一見「高い~><」と思いますが、普段なら教えてもらえないようなノウハウが聞けたり、プロに添削をしてもらえると思ったら素敵なサービスなのではないでしょうか。3. 実績・信頼プロではなくても、ココナラ内でランクが高かったり受注件数が多かったり口コミ評価がよかったり、「この人なら安心できそうだ!」という方っていると思います。全く同じサービスを同じ人が出していたとしても
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二次創作の感想は”原作履修済み”の人に依頼すべき?

こんにちは。ココナラで感想サービスを提供しているkona39です^^ありがたいことに依頼件数は120件を超え、8割くらいは二次創作作品への感想提供でした。私自身漫画・小説が子供のころから大好きですが、やっぱり世の中のすべての作品を読むことはできません。また、二次創作だと漫画・小説以外にも、ゲームやVTuver、はたまた実在の人物など原作は多岐にわたります。なので半数以上が「自分が履修していない作品」の二次創作作品のご依頼となっています。では、未履修の作品には感想が書けないか?履修済の作品のほうがしっかり感想は書けるのか?結論から言うと「どちらでも感想サービスは成り立つがメリット・デメリットがある」と思っています。ということで今回は、私が思う原作履修済み・未履修でメリット・デメリットの共有です。ちなみに、私が提供しているのはこちらのサービスです。もしよければ覗いて行ってください^^原作履修済みのメリットこれはずばり「原作含め深く理解し感想が提供できる」ことでしょう!・推しのことを深く理解している人に共感してほしい・原作の流れを踏襲して二次創作をしたので、原作の流れを知っている人に読んでほしい・想定読者(二次創作の場合、多くの読者が原作履修済みの方になるので)にい近い人に読んでほしいという場合は、まずサービス提供者に原作を履修しているかどうかメッセージで確認してみるのがよいかと思います^^原作履修済みのデメリット対してデメリットとしては、・原作を知っているが故の、サービス提供主の主観や好みが反映される可能性あくまでも二次創作の中身がどうだったかを伝えるのが感想サービスですが、原作を
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「キャットとオウルの冒険」第2話 時の旅人

図書館の静寂が二人を迎え入れた。窓から射し込む陽光が、古びた本のページを黄金色に染めていた。ミトンは尻尾をふりふりと振りながら、膨大な書棚の一つを探っていた。その側には、眼鏡をかけたフクロウのフクリーが立っていて、ほとんど不動の姿勢で本を読んでいた。 「フクリー、見てみて!これすごくない?」 ミトンが目を輝かせながら大きな本を持って駆け寄った。 「『時の旅人―過去への道』っていう本だよ!」 フクリーは本のタイトルを眺め、興味津々な表情を浮かべた。 「ああ、それはかなり珍しい本だな。時間旅行に関する魔法が書かれているんだろう?」 ミトンはにっこりと笑い、うなずいた。 「そうなんだよ、想像しただけでわくわくするよね!中にはどんな魔法が書いてあるんだろう…」 フクリーは心配そうに眼鏡を直しながら言った。 「ミトン、それは大変な魔法かもしれないから、注意が必要だよ。いきなり開くのはどうかな…」  しかし、ミトンの好奇心はすでに彼を先へと駆り立てていた。 「大丈夫、フクリー!一緒にいれば何とかなるよ!」 彼は再びにっこりと笑い、その場を去った。フクリーは苦笑いしながら、ミトンの後を追いかけた。  ミトンが一心不乱にその大きな本を開いた瞬間、突如として現れた強い風が二人を取り巻いた。 「フクリー、何これ!?」 ミトンが驚きの声を上げる。 フクリーは風に煽られながらも、「ミトン、それが時間旅行の魔法だ!」と大声で叫んだ。その言葉が終わる前に、一瞬の閃光とともに、二人は未知の場所に飛ばされてしまった。  周囲を見渡すと、彼らは中世の魔法学校のような場所にいた。建物は石造りで、天井は高く、壁には
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小説執筆#2『夏色キャンバス』

夏の高校、文化祭の季節。芸術部の僕、海斗は先輩の絵里子にひそかな想いを寄せていた。絵里子は才能あふれる画家で、僕は彼女の描く世界に心から魅了されていた。 ある日、絵里子が僕に向けて言った。「海斗ー!一緒に文化祭の壁画を描こう…?」 その一言に僕の心は飛び跳ねた。しかし、同時にプレッシャーも感じた。彼女の期待に応えられるだろうか。  文化祭に向けての準備が始まり、僕たちは壁画の制作に打ち込んだ。 「絵里子、この色合いはどうかな…?」僕が尋ねると、彼女はにっこりと微笑んだ。 「めっちゃ鮮やかで綺麗だよ!海斗君のセンス良くて好きよ。」  しかし、作業が進むにつれ、僕の緊張はピークに達した。絵里子に告白すべきかどうか、揺れ動いていた。 「海斗、どうしたの?何か心配事があるの?」 絵里子が気にかけてくれた。僕は深呼吸し、決断した。 「絵里子、ずっと前から好きでした。付き合ってください。」 僕の告白に、絵里子は少し驚いた表情を見せた。 「違うなって思ったら別れるで良いから、それでも僕は絵里子と一緒にいたい。」と続けて言った。僕はもう胸が張り裂けそうになっていた。 しかし、次の瞬間、彼女は優しく微笑んだ。 「海斗、ありがとう。私も海斗のことが好きだよ。」  文化祭の当日、僕たちの壁画は大評判となった。壁画の前で、絵里子は僕の手を握り、「これからも一緒に絵を描こうね。」 と囁いた。僕は彼女に微笑みかけ、夏の思い出が色鮮やかに心に刻まれた。 あなたの言葉、私が形にします! これまで膨大な数の文章を書き上げ、その中には作文コンクールの最優秀賞を受賞した作品も含まれています。この経験とスキルを活かし
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小説執筆#1『キャットとオウルの冒険』

 アルカナ魔法学校、その壮大な図書館には幾千もの魔法書が並んでいた。その片隅には、元気いっぱいの黒猫のミトンと、知識豊富なフクロウのフクリーがいつも一緒だった。どんな時も一緒にいる二人は、学校中でも有名な親友だった。「フクリー、図書館の最深部にあると噂の宝探しの魔法の書を探しに行こうよー!」とミトンが目を輝かせながら提案した。フクリーは眼鏡を直し、「そんなもの、本当に存在すると思うのか、ミトン?」と疑い深く問いかけた。 ミトンはにっこりと笑って、「あると信じれば、きっと見つかるよ。信じて探すんだよ!」と意気揚々と返した。そして二人は図書館の奥深く、薄暗い書棚を探し始めた。  長い時間が経った後、「これだよ、フクリー!見つけたよ。」ミトンが埃にまみれた古い魔法書を引きずり出した。その瞬間、本を開くと突如大きな嵐が発生し、二人は見知らぬ森に飛ばされてしまった。 フクリーは森を見回し、「どうしたのこれ!ミトン、お前のやることはいつも大変だな…。でも、ここはどこだろう?とにかく、一緒に帰る方法を見つけよう!」と提案した。  彼らは森を探索し、夜になれば星を観測し、日が昇れば植物を調べた。森の中には謎が満ちていて、それぞれが自分の得意分野を活かしながら解き明かしていった。  やがて、森の試練を乗り越え、知恵と勇気を使って学校に戻ることができた。その冒険を通じて、彼らの友情はさらに深まり、それぞれが自分たちの強みをより一層発見できた。 「フクリー、次は何を探しに行こうかな?」と興奮冷めやらぬミトンが質問すると、フクリーは苦笑いして、「もう少し図書館で静かに勉強しようよ、ミトン。だけど、また
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あなたの小説、読ませてもらえませんか?

初めまして。まやまと申します。小説家を書いている方に向けてのお知らせです。僕は、あなたが書いた小説の感想を提供するサービスをココナラで販売しています。あなたの書いた小説、読ませてもらえませんか?小説を書くことは、創造力を発揮し、独自の世界を作り上げる素晴らしい経験ですよね。しかし、小説を書くだけでは読者との繋がりを築くことができません。読者があなたの作品に興味を持ち、感動してくれるためには、実際の読者の声や感想が欠かせません。 そこで登場するのが、小説の感想を提供するサービスです。このサービスで、私があなたの作品に対して率直な感想を提供します。良かった点・感動した点はもちろん、改善できそうなポイントも丁寧にお伝え致します。このサービスを提供しようと思ったきっかけは、何を隠そう、過去の私自身が「こんなサービスがあったらいいのにな」と思ったからです。私も脚本・小説を書いていました。おかげ様で賞を頂いたり、私が脚本を手掛けたボイスドラマがPod castのジャンル別ランキングで1位になったりしました。しかし、いつも「読者さんはどう思っているのだろう、リスナーさんはワクワクしてくれているだろうか」と気になっていました。そこで、私と同じような悩みを持つ方に向けて、感想を提供するサービスを始めたのです。おかげ様で好評を頂いています。小説を書いている方は、お気軽にご利用くださいね!
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夜さりつ方に恋をして

天麻(てんま)は横で眠る幼馴染――大雅(たいが)を見て、うーんと首を傾げた。個室になった部屋のテーブルの上にはビールジョッキが3杯とサワーグラスが2つ。どれもこれも、大雅が飲んだものだ。お酒に強く、普段なら酔いつぶれることもない、この幼馴染が「いつもの居酒屋、19時に」と連絡を寄こしてきた時点で、なんだか嫌な予感はしていた。 同じ大学を出てから、プログラマーとして働いている大雅の目元には、薄っすらと隈がくっついている。天麻は、そんな顔を見ながらああ徹夜明けなんだろうなと推測した。 天麻は花屋で勤めていて、時折こうやって幼馴染のやけ酒に付き合う。そんな代り映えのない生活を送っている。花屋の店主である井澄夫婦は優しくて、とても働き甲斐のある職場だ。天麻は良い職場に就くことが出来て良かったなと、この社畜になってしまった幼馴染を見るたびに思う。 それでも、大雅はプログラミングから離れるつもりはないようで。愚痴を吐き出せば、すっきりとした顔で酒を飲む。そうして出来たのが、このグラスの数々だ。「――たいが、大雅ってば起きて」 ゆさゆさと揺さぶってみるも、大雅は起きる気配がない。幸いにも、此処の居酒屋は天麻と大雅がそれぞれ住むアパートまで歩いて帰れる距離だ。歩いて帰れば酔いも醒める、と以前言っていたが、これだけ深い眠りに落ちていればなかなか起きないだろう。「はー…」 天麻は溜息を吐く。残った料理を摘まみながら、スマホに視線を落とした。21時と表示されたロック画面。閉店までは時間があるから、それまで寝かせてもいいだろう。代わりに私が飲んで、少しでも時間を稼ぐとしようか。ちびちびとレモンサワーを
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ダークファンタジー小説『王宮城下町の殺人鬼』 2

二人は館の門を抜け、入り口の扉を開ける。 広間は真っ暗で、鎧や絵画などが飾られている。所々、朽ちており、ろくに手入れがされていない。二階へと続く、階段が見つかった。 階段の上に人影のようなものが、ぼんやりと見える。 柵に手を掛けて二人を見下ろしていた。 辺りにランプなどで明かりは付いていない。 「お前が殺人鬼か?」 ロノウェは訊ねる。 人影はまるで嘲り笑うように、二人を見下ろして笑っていた。 「お前らの相手は俺じゃない」 人影は闇の中から、何かを指差した。 何かが落下してくる。 それは、大量の鴉達だった。鴉の群れが二人へと襲い掛かる。 「ふざけやがって」 ロノウェは地面を剣で切り付けた。 すると。 床が盛り上がり、巨大な二本の腕が生え出てきて、人影へと襲い掛かる。 「貴様…………。俺の家を壊しやがって……」 人影は、何かを空中に放り投げると、跳躍する。 宙に、木片が浮かんでいた。 人影は、木片の上に乗っていた。 外では霧が少し晴れていた。 月明かりに照らされて、その人物の姿が浮かび上がる。 腰まで伸びた金髪に、女性的な服装。胸はビスチェで多い、腰までドレスをひるがえしている。美しき中性的な男、美麗な女装男子、というよりは、異常な性的倒錯を持った狂人といった印象を受けた。服の所々には血がべったりと乾いてこびり付いている。 殺人鬼。 「お前の名は?」 ロノウェは訊ねる。 「貴様が先に名乗れ」 「俺はロノウェという。王宮騎士団に所属している」 「ベレト。それが俺の名だ。お前はゴーレム使いだろう? 石や大地に疑似生命を与える」 「ああ。よく分かったな」 ベレトはシャンデリアの上に飛び移
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【1話完結】シチュエーションボイスの原作小説「【ヤンデレ】アウトローな男性にやんわり拐われた話」

はじめまして!シチュエーション台本を書いているあゆむです!(新参者)シチュボの原作は台本を読む前に全体の把握にも使えるなと思ったので、こちらのブログでは私が書いている台本の原作小説を垂れ流していこうかなと思っています。大して長くないので、寝る前にひとキュンしてもらえたら幸いです照※投稿サイトに上げている既存の作品ですので、台本のご依頼を下さっているお話ではございません。ご安心ください。「【ヤンデレ】アウトローな男性にやんわり拐われた話」【女性向け】 私には最近、悩みの種が芽吹き始めている。「おはようございます。お迎えに上がりました。それにしても、今日もすごくお早い出勤ですね」 当然のように私の自宅前に車を寄せ、外で待機しているこの男。 以前までは退勤後に私を待ち伏せていたのだが、ついに今朝、自宅前まで来られてしまった。 口角が引き攣る私に、「仕事終わりだとなかなか捕まらなかったので、朝なら必ず捕まるかな、と」と男はいう。「あー、確かに自宅は貴女から直接聴いたことありませんでしたね」 白い息を吐きながら平然としている男は、もはやストーカーを正当化する勢いだ。 もっというなら、私の職場も教えた覚えはない。「私にとって貴女の居場所を突き止めることなど、造作もないことです」 「ささ、冷えますので。乗ってください、送ります」男は後部座席のドアを開け誘導する。 その所作が様になっていて、無駄にスマートなのが癇に障る。くわえて「こんなに早いのに、貴女は遅刻寸前なのでしょう?」と私のスケジュールを把握しているような口ぶりだ。 男に言われて腕時計をチラ見すれば、乗りたい電車の時間に間に合うかはか
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肝試し♂×♀チェンジ!わたしたち入れ替わってる!?

今日から夏休み。クラスで仲の良い連中は好きな女子と夏に何するのかって話で持ちきりだ。僕はあんまり興味がなくて、曖昧な相槌だけして窓の外を見てた。夏空は澄み切っていてとても綺麗だ。「なあなあ!俺の話ちゃんと聞いてる!?」「うん?」「夏って言ったらやっぱ肝試しだろ!お前女子の友達いるだろ?」「あー。いるけどこの歳になって肝試しって」「このお年頃だから!楽しいんじゃんか!バカ!」「女子2人呼んできて、あの廃校に行こうぜ!」「はぁ?なんで僕がそんな子供だましに付き合わなきゃいけないわけ」「いいから!頼むよー!」親友のバカな頼みで幼馴染の女子とその友人と4人で夜の廃校に忍び込んだ。本当にバカバカしいよな。こんなことで女子にキャーキャー言われないしモテないって。でも、いざ廃校を目の前にするとちょっとイタズラ心が疼いてワクワクする。「よーし!張り切っていこう!俺はこの子と二人で行くからお前は幼馴染といけよ!」「いいよ」「僕もオーケー。じゃあただの肝試しだとつまらないからゲームをしようよ」「どんな?」「一番奥の離れの理科室まで行って証拠を持って早く帰ってきた方の勝ち。賞品はパートナーからのキス」「マジか!!!やるやる!!」___単純だな。でもこの手のノリもちょっと楽しいかも。「じゃあ。行くよ!よーい、どん!」一斉に4人は駆け出して廃校の門をくぐり闇の中へ消えていった。まずは、庭の鬱蒼とした草林を越えて蜘蛛の巣をくぐり下駄箱からボールの転がる体育館を通り抜けて、手探りで最奥の理科室を目指す。幾つもの教室を見て回ったけど、音楽室、美術室、視聴覚室、各教室。どれもハズレだった。「いい加減疲れたし、飽
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【ショートショート】人間の都合は知りません。

ある日のこと、ポストにチラシが入っていた。 「OPEN記念!猫の手、貸します。猫屋」 まるで子どもが書いたような文字に、本物の猫の手で押したのであろうと思われる肉球のスタンプ。 いたずらかと思ったが、ご丁寧に地図まで描かれている。 これは面白そうだ。 そう思った男は、そのチラシを持って地図が指し示す「猫屋」とやらへと向かった。 そこにはこぢんまりとした昔の駄菓子屋のような佇まいの建物があった。 ガラガラと扉を開けると、奥のほうで何かが動いている。 よくみると猫がペンを持って一生懸命紙に何かを書いていた。 何が何だかわからないまま、男は声をかけた。 「あの……」 「えっ、あ、これはこれは。気づかずに申し訳ない」 「いえ……このチラシが入っていたもので……」 「ああ、ああ。猫の手をご希望ですか?」 「ええと……まぁ……」 「では、この子をどうぞ」 猫は当たり前のように二足歩行をし、別の猫を連れてきた。 「この子は私のように話せはしないんですが、ネズミや虫を捕まえるのは大得意でしてね」 「はぁ……」 「うちはちょっと特殊でしてね。猫の手をお貸しする間、猫のお世話は人間さんのほうにお願いしてます。相性もあるとは思うんですが、仮に相性が合わなくても期限までは返却はできないんです。あとは……」 猫がいろいろと説明しているものの、猫がしゃべっていることのほうが衝撃で話が入ってこない。 結局、よくわからないまま猫の手を借りる契約を交わし、猫を連れ帰った。 確かに借りてきた猫はネズミや虫をよく捕まえてくれた。 だが、数日経って男は自分が何かとんでもないことに巻き込まれているのではないかと急に恐ろ
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真っ白な空間に、黒が混じるその時まで…

人間の物語、動物の物語、植物の物語。 どんなものにも、物語はある。 明るい物語。暗い物語。勇敢な物語。希望の物語。冒険の物語。光の物語。闇の物語。悲しい物語。 それぞれ、数えきれない物語がある。 この世界は、そんな物語を管理する場所である。 温かみはないが、冷たさもない、真っ白な雰囲気。 そんな世界で、 一人の少女は自分の部屋で休みをとっていた。 少女、レジーは真面目で、人一倍は物語の管理をしている。 主に担当する物語は、悲しい物語。 悲しい。それは、出会いから別れ、見送り、感情、悲哀、涙、そして、闇、災害、絶望、死、救いのない話…… 他の者にとっては、手を出しづらいものだった。 管理する者にも、感情はある。 他の世界の人間ほどではないが、感情がなければ、色がない単とした作業感の形となってしまうからだ。 レジーは、最初に担当されるときは驚いたが、手を付けてしばらくして、慣れていく気がした。 冷酷、と言われることもあったが、人間には悲しみもあるのだ、闇がなければ光もない、と思いながら、悲しみの物語を管理していた。 不満を強いて言うなら、物語の中で、悲しみが繰り返されることだった。特に、血の混じったもの。 平和主義というわけではないが、そんな悲しみを見ていると、流石にこたえる。 だからといって、勝手に踏みにじったり、安々とその物語を消すものではない。 物語を作ってくれたからには、大事にしないといけない。自然を含めた、物語を作った者は、大半は作った物語を大事にしていると信じている。レジーを含めて、この世界の住民、管理者はみんなそう思っている。 だから、レジーは、物語が自然に消滅するま
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【新規様】キーワードでオリジナル短編小説(4000文字程度)

いつもありがとうございます。 「キーワードでオリジナル短編小説(4000文字程度)」のお仕事依頼につきまして、 現在、大変多くのご提案をいただいている状況です。 キャンセル等があれば連絡することもございますので、メッセージ等でご連絡いただければと思います。 ご迷惑お掛けし、申し訳ございません 小説家を支援したいという私たちの気持ちで始めたプロジェクトになりますので、YouTube及びkindleでの収益が出るまではこのような対応になってしまい申し訳ございません。 今後は採用件数を増やし、単価も上げていきたいと考えておりますので応援のほど宜しくお願いいたします!!! 下記、「キーワードでオリジナル短編小説(4000文字程度)」の依頼概要を掲載します。 ▼依頼概要 予算 4,000 円 ジャンル    ー 用途・種類   小説 対応範囲    記事執筆 1記事の文字数 4,000文字 記事単価    4,000円 記事数     1記事 ▼依頼内容の詳細 依頼の概要・目的・背景 【概要】キーワードの文字を数個伝えますので、 そちらでオリジナルの短編小説を作成していただければと思います。 (最低字数が4000文字です) 【目的】YouTube、SNS、kindleなどに載せたいと考えております。 →収益が出た場合、小説制作費にあてさせていただく考えです。 (二次利用、現著作権の譲渡をお願い致します。 →製作する動画及び文章には、作者様の名前を書かせていただきます) 【依頼背景】小説家を目指す方々が、夢を諦めない世界を目指しています。 【納品物の形式】Word形式 / プロット不要 /
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~「Love syosetsu JP」 の考え方~

私たちのプロジェクト「Love syosetsu JP」の全体像になります。端的に意志を書きます。悪意があるものではないので中傷等はやめてください。また、今まで出会った方々、サポートして下さる方々、何より小説家先生方には感謝しておりますし、今後とも宜しくお願い致します!▼①coconalaa.キーワードでオリジナル短編小説の依頼→(月に3名にお願いしております)→メッセージや公募で募集中※はじめはcoconalaで発注しますのでcoconala登録後にメッセージにてご連絡下さい!▼②YouTubea.上記①で執筆した短編小説を動画にする→(月に1本)収益が発生した場合→月に1本の動画の本数を増やす※はじめはcoconalaで発注しますのでcoconala登録後にメッセージにてご連絡下さい!▼③Twittera.小説家を目指す人、小説家の方、興味がある方との輪を作るb.クリエイターとの輪を作るc.企画ややりたい事なども随時アップする※興味のある方は是非coconala登録後にメッセージにてご連絡下さい!▼④notea.無料でオリジナル短編小説をアップb.定期購読でオリジナル短編小説をアップ(小説家先生のリンク先を載せる)→小説家先生とのネットワークを築きたい人向けですまた、今まで執筆した小説を広げたい人は、執筆した小説を私のココナラメッセージに添付して送っていただければ対応可能です!※はじめはcoconalaで発注しますのでcoconala登録後にメッセージにてご連絡下さい!▼⑤Instagrama.「Love syosetsu JP」を広めるツールとして利用b.小説・クリエイタ
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【短編】害虫駆除 ※虫は出ません

 広い部屋だった。  いや、サイズ的にはそれほどでもないかもしれないが、物がないので広く見える。  横幅一メートル五十センチほどの木製の重厚なテーブルと、上質なことが一目でわかる黒革の椅子。  そして中央にあるローテーブルと、それを挟んで向かい合うように置かれた三人掛けのソファーがふたつ。  この部屋にあるのは、それだけだった。  いや、テーブルの上にはパソコンや書類などが置かれており、人の気配がない、ということはない。  だが、生活感の感じられない部屋だった。  三人掛けソファーのうちひとつ、部屋の出入り口に向かい合う形で置かれた方に、男が座っている。  彼がこの部屋の主なのであろう。  年齢は、三十代の半ばだろうか?  体つきや顔立ちから男性であることは瞭然だが、ツヤのある黒髪は肩甲骨のあたりまで伸ばされている。  グレーのスーツに黒髪が散っている様は、妙に艶めかしい。  そしてもうひとり。  ソファーには座らず、その隣に佇んでいる女性がいる。  黒色の長いスカートに、純白のエプロン。  一昔前によく見た丈の短いフレンチメイドではなく、英国で実際に使用されるようなクラシックタイプのメイド服だ。  髪は後頭部でシニヨンに結い上げられており、ノーメイクかと見紛う程薄くだが、化粧も施している。  美しい顔立ちをしているが、表情がなく、まるで人形のように作り物めいて見える女性だった。  一瞬、彼女の瞳が獲物を見つけた猛禽類の如く鋭く光った。  その瞳の輝きが、彼女がマネキンではなく人間なのだと証明する唯一だった。  男はほんの一瞬彼女に視線を向けたが、なにも言わずに視線を逸らす。
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【掌編】いつか来るその日が、せめて遠くでありますように

 キッチンで洗い物をしている妻と、その足許にまとわりついている娘。 とても愛らしい絵だし、見ていて和むことは否定できないが、どうしてそこにお父さんも混ぜてくれないのか。  自分から近寄ればいいとわかっていながらも、なけなしのプライドがそれを許さない。  キッチンの入り口まではなんとか来ることができたが、この先はどうしたものか。  むぅ、と拗ねたままふたりを見ていると、俺の視線があまりにも羨望交じりだったのだろうか、妻が俺を見て溜息を吐いた。 「お父さんが寂しがってるみたいだから、構ってあげなさい」  妻の言葉に、我が家の天使様が、こてん、と首を傾げる。 「お父さん?」  妻の足にしがみついたままこちらを不思議そうに見る娘は、もう疑う隙もないくらいに天使だ。  パチパチと瞬きを何度か繰り返してから、その幼げな顔が輝かんばかりの笑顔で彩られる。 「お父さんっ!」  パタパタと覚束ない、それでも随分しっかりしてきた足取りで駆け寄ってくる天使の背中に純白の羽があるのは、きっと見間違いではないはずだ。 あまりの可愛さに崩れ落ちて床に膝をついてしまったが、この状況でそれは大正解だったらしい。 「お父さん、つかまえたっ!」  そう言いながら抱き着いてきた愛娘のキラキラした笑顔に、胸の奥がキュンとする。  呆れた顔の妻は、一旦無視しておこう。  今の幸せを噛み締めるのが、現時点で一番重要なことである。 「ぎゅー!」  わざわざ擬音を発しながら抱き着いてくる愛娘を、しっかりと抱き返した。  どうしよう。  天使以外の言葉が、見つからない。 「なぁ、妻よ」  呼びかけたのに、返事がない。  どうし
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【掌編】私じゃあなたを癒せない

 心配で心配でたまらないの。  わかる?  あなたが泣いているからよ。  生まれた時からずっとずっと、傍で見守ってきたのよ。  そんなあなたが泣いているのに、心配でないわけがありますか。  あなたはクッションを抱きしめて鼻を鳴らすばかり。  どうして泣いているのかっていう理由すらも、私にはわからないの。  あぁ、もう。  あなたのお気に入りのクッションじゃないの。  安心するのはわかるけれど、鼻水なんてつけてみなさい。  あとで後悔するのは、あなたなのよ?  ほら、あなたが泣いている理由を教えてごらんなさい。  学校でなにかあったの?  お友達と喧嘩したのかしら?  まさか、いじめられたなんてことないでしょうね?  もしそうなら、私が噛みついて、引っ掻いてやるわ。  そう伝えてあげたいのに、私の口から出るのは、にゃあにゃあ、なんて甘えた声だけ。  あぁ、口惜しい。  こんなにもあなたのことを心配しているというのに。  こんなにもあなたのことをを愛しているというのに。  それが伝わらないということが、ただひたすらに口惜しかった。  私の可愛い可愛い子。  ずっと妹のように……今となっては娘のように思っている、大切な子。  可愛い可愛いあなたが泣いているというのに、なにもできないなんて。  そんな残酷なことがあるかしら。  あぁ、あぁ、口惜しい。  ねぇ、お願い。  独り言で構わないの。  私に伝えようなんて考えなくてもいいの。  だからね、どうか。  あなたが泣いている理由を教えてちょうだい。  恨み言でも言うように、ひとりで呟いてくれればいいのよ。  私はそれを聞いて、勝手に心
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小説「最後の13月”弍”」

これは続編です。壱話をご覧になってからこの続きをお読みくださいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「みんな静かにしろ‼︎俺が職員室まで呼びにいくから静かに待ってろ」流石うちらのクラスの学級委員、斎藤くん。頼りになるなぁガラガラ〜「おい遅えぞ」「先生はいなかった、それも一人もな」「は?なんでだよ」「俺が考えるに、『人生リセット計画』はみんな知っているか?知っているだろうな。あの話は本当って言うことだ。あと一年となれば、貯金で生きることができるんだろう、ましてやお金に困れば、闇金にでも手を出せばいい、、」「そんじゃ学校は無くなるのか?」「そうゆうことになるな」「マジかよ‼︎よしゃ帰ろうぜー」そう櫛羅花が言うとみんなも一緒になって言った。「帰ろ帰ろ〜」「最高じゃん」「やった〜」みんなは一斉に教室を出たそして教室は一気に静かになった。確かに学校に来なくてもいいというのは嬉しい。けどなんでだろうか、この心の奥のモヤは。どうしようまだしたいことたくさんあるのに。「夢花。お前は帰らないのか?」そう斎藤くんが私に言った。「帰ろっかな。またね」「おう、じゃあな」私は帰りながら、今後したいことについて考えていた。「そうだな〜家族で旅行に行きたいよな、健斗、遊園地好きだから連れて行ってあげよ〜あとは、美味しいものたくさん食べて、、やりたいこと多いなぁ」そうしているうちに家についた。「ただいま〜、、、あれ誰もいないの。お父さん仕事休みって言ってたのに」家は電気ひとつ付いておらず、真っ暗だった。「うわ‼︎何これ誰か水でもこぼしたの?」靴を脱いでリビングに入ろうとすると、
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【ショートショート】失礼なキャンプ男

Sはビジネス相談会の会場に来ていた。 幸いなことに、混み合っている様子はない。 受付の女性に声をかける。「相談希望なんですが」 「はい、ありがとうございます。事業計画などに関するご相談は1番ブース、具体的な商品やサービスなどに関するご相談は2番ブース、それ以外は3番ブースになります。混み具合によっては、少しお待ちいただくかもしれません。相談料のお支払いはこちらで先におこなうことになっております。ご相談開始後の返金対応はおこなっておりませんので、ご了承ください」 「わかりました」 支払いを終えるとSは2番ブースへと向かう。 2番ブースには誰もおらず、すぐに案内された。 相談に乗ってくれるのはどうやら女性らしい。 「はじめまして。よろしくお願いします」
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【ショートショート】引っかかった「他のお仕事」

Yはパソコンの画面を至近距離で睨みながら、キーボードを叩いていた。ひときわ強くEnterキーを叩くと天井を仰ぎ見て、ふーっと大きく息を吐き出す。「あー、疲れた……」自分でビジネスを立ち上げて、もう何年経つだろうか。今ではその界隈でそれなりの地位は築いているはずだし、ここまで来るのに特別大きなトラブルもなかった。一般的に考えれば順調なほうだろう。ただ、ひとりで作業をするのはもう限界かもしれない。嫌だ嫌だと今まで避けてきた外注という選択肢がYの中でいよいよ現実味を帯びてきた。だが、今の自分には直接頼めるようなツテはない。知り合いに頼めば誰か紹介してくれるかもしれないが、紹介となってくると何かと気を遣う。ゼロから自分で探すしかない。自分以外誰もいない部屋で、まるで誰かに聞かせるかのように「はぁー……」とわざとらしいため息をつく。
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日常はこうして崩れ去る01

 毎日退屈で、くだらない。にこにこと笑って話を合わせていれば、誰も自分の本音になんて気づかない。人間はそういう生き物だ、だから信じられない。 (いっそ、学校爆発とかして、閉じ込められたらその人の本音とかわかるかもしれないな)  授業中、ぼぉっと窓の外を見る。教師の声は彼の耳に入ることなく、教室のBGMとして流れ続けていた。何も変わらない日常、それをただ享受する自分にも腹立たしいとさえ彼は感じていた。何かがほしい、何か刺激的な何かが。 「どーまくん、聞いてるの、どーまくん!」  はっと顔を上げると前の席のサニ子がプリントを振りかざしながらこちらを見ていた。どうやら授業でプリントが配られたらしい。 「ご、ごめん。ちょっとぼぉっとしてて」  そう言ってどーまはサニ子のプリントを受け取る。その時だった。  キィィィィンと一瞬にして大きな耳鳴りがクラス全員を、いやその地域一帯にいる人間を襲った。皆耳を押さえ、苦しそうにわけがわからないといった顔をしている。 (何だ? 何かの電波か?)  窓を見上げた刹那、ものすごい勢いでナニかが近くの山に落ちた。どぉぉんと山の一部が崩れ、震度4くらいの地震がそのあたり一帯を揺らした。  揺れが収まって、皆不安そうな顔で窓に視線を向ける。隕石でも落ちてきたのだろうか。あの辺りは山しかないから被害は少なそうだが、現場はどうなっているのだろう。 (一体何が……)  この時、好奇心という一滴の水が、どーまの枯れ果てていた心に零れ落ちた。退屈な日常が壊れていくような気がする、そう思うとぞくぞくとどーまの背筋に電流が走ったのだった。  次の日、落ちてきたのは円盤型の
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異世界お料理ファンタジー小説抜粋『第一騎士団のキャトレール・サワークリームドーナツ

趣味でファンタジー小説を書いています。基本1話完結の長編小説です。一部のエピソードを抜粋して掲載いたします♪◼️あらすじ◼️精霊王の末裔・オリヴィア小国のシャルロット姫の前世は、高校生の息子を持つシングルマザー。料理上手でしっかり者の姫を気に入ったクリシア帝国の皇帝から、グレース皇子との縁談を強引に持ちかけられる。箱入り皇子・獣人騎士団、狼の精霊・放蕩王子・双子の王etc美味しい料理を通して、出会う人々と交流するストーリーです。…(第1章)。☆第二章☆ 国を追い出されてしまった放蕩王子ゲーテを、第二騎士団で預かることに。王子から騎士見習いになった彼はやる気がなく怠け放題で…。◇シャルロット姫の食卓外交◇抜粋第二章 第一騎士団のキャトレール・サワークリームドーナツシャルロットは、城の回廊をチワワのクロウを抱きながら侍女のリディを引き連れて歩いていた。 今日は第一騎士団のキャロルからお料理の注文があったのだ。 正午から第一騎士団にて月始めのミーティングの時間があるようで、ミーティング後 恒例の騎士たちのアフタヌーン・ティーに何かおやつを作って欲しいと頼まれたのだ。 それでリディと2人で城の北側にある第一騎士団の詰め所へ向かっていたのだが……「あら?」「例の……俺様王子ですね」 長い空色の直毛をポニーテールにまとめ上げ、黒い第二騎士団の騎士服を身に纏ったゲーテ王子が不機嫌そうに眉間にギュッとシワを寄せながら前方からズカズカと歩いてくる。 今日から第二騎士団で騎士のご奉仕だとグレース皇子が仰っていたのに、どうしたのかしら? シャルロットはふと立ち止まった。「お前はオリヴィア小国の姫か」
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異世界転生お料理ファンタジー小説「わがまま王子のスコッチエッグ編」

趣味でエブリスタにてファンタジー小説を書いています。基本1話完結の長編小説です。一部のエピソードを抜粋して掲載いたします♪◼️あらすじ◼️精霊王の末裔・オリヴィア小国のシャルロット姫の前世は、高校生の息子を持つシングルマザー。料理上手でしっかり者の姫を気に入ったクリシア帝国の皇帝から、グレース皇子との縁談を強引に持ちかけられる。箱入り皇子・獣人騎士団、狼の精霊・放蕩王子・双子の王etc美味しい料理を通して、出会う人々と交流するストーリーです。…(第1章)。◇シャルロット姫の食卓外交◇抜粋『失礼なお客様』ーー騎士団の調理場。 シャルロットは侍女服姿でかまどの前に立ち、アヴィやリッキーと共に騎士達の夕食作りに励んでいた。 今日のメイン料理は、ゆで卵をひき肉で包んでパン粉をつけて揚げたスコッチエッグ。 それから、クロウの畑で採れた大根をバターでソテーした大根のステーキに、人参のポタージュだ。 「なんだ?城の中に料理屋があるのか?」 料理の匂いにつられてやってきたのか、調理場の勝手口からいつの間にか知らない男が侵入してきた。 「どっ~どちら様で?」 アヴィが恐る恐る聞く。 男はフンっと不遜な態度で調理場に入ってきた。 「ミレンハン国の王子ゲーテだ」 「えええっ!?」 調理場に居た3人は驚愕した。「俺は今腹を空かせている、さっさと料理を用意しろ。席はあちらか?」 ゲーテ王子は調理場を経由して調理場と連なる隣の食堂に入っていった。 食堂にいた騎士達もギョッとしている。 「恐れ入りますが ここは飲食店ではありません。騎士団の寮舎ですわ」 グレース皇子が急な賓客と本殿で一緒に晩餐をとることにな
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異世界転生お料理ファンタジー小説「思い出の塩おにぎり編」

趣味でエブリスタにてファンタジー小説を書いています。基本1話完結の長編小説です。一部のエピソードを抜粋して掲載いたします♪◼️あらすじ◼️精霊王の末裔・オリヴィア小国のシャルロット姫の前世は、高校生の息子を持つシングルマザー。料理上手でしっかり者の姫を気に入ったクリシア帝国の皇帝から、グレース皇子との縁談を強引に持ちかけられる。箱入り皇子・獣人騎士団、狼の精霊・放蕩王子・双子の王etc美味しい料理を通して、出会う人々と交流するストーリーです。…(第1章)。◇シャルロット姫の食卓外交◇抜粋『シャルロットと第二騎士団』ーー第二騎士団 鍛錬場 。出来上がったオニギリをバスケットに詰めてリディと二人で鍛錬場まで運んだ。 「結構 遠いわね」 シャルロットとリディの額には汗がにじむ。 太陽が空の真上に登っている、春とは言え今日は日差しが強い。 そんな中、鍛錬場には野太い掛け声と共に十数人の騎士達が挙って一心不乱に剣を素振りしていた。 彼達の前にグレース皇子も混じっていた。 「運動部の朝練風景のようね」 シャルロットはまじまじと彼らを見つめながらボソッと呟き、微笑んだ。  鍛錬場を過ぎたところに第二騎士団の詰め所と寮、食堂があった。 食堂の中に入ってシャルロットとリディは声をあげた。 「どうしてこんなに散らかってるのかしら?」 「酷いですね~」 思わず扉の前で棒立ちしてしまっていたので、ついさっき閉めたはずの扉が急にガタンと音を立てて開いたのに不意を打たれて思わず小さく悲鳴をあげてしまった。 シャルロットとリディに続いて入ってきたのはオレンジ頭のエプロン姿の青年だった。 青年はシャルロットと
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【小説】たんぽぽカクテル

ポートフォリオがないなと思っていたので、前に書いた小説を投稿します。ーいつの間にか、バーカウンターの椅子に座り込んでいたらしい。目の前には黄色いカクテルが置かれている。 「あの、すみません。私、これ注文しました?」 バカな質問だと思いながらも、バーテンダーに声をかける。どうせ、ラウンジで踊るうちに酔いが回って、無意識に休みに来たのだろう。そのくせ、もっとハイになりたくて、カクテルを追加注文。間の記憶は飛んでいる。疲れた夜に踊りに来ると、時々あることだ。 と思ったのに、バーテンダーの答えは少しだけ予想と違っていた。 「いいえ。お客さん、何も注文せずに目をつぶってましたよ。そのカクテルはサービスです」 変な顔をした私に、バーテンダーが「ノンアルコールですので、ご安心ください」とつけ加える。まあいいか。引き寄せたグラスを見ると、たんぽぽの花が浮かんでいた。またしても変な顔になる私。よく見ると、カクテルの底のほうは黄緑色だ。カクテルにしてはくすんだ、野原そっくりの色。もちろん、その上の黄色も人工的なものじゃない。ギラギラしたクラブの光の中で、グラスの中だけが異質だった。 「どういうカクテルなんですか、これ」 「私のオリジナルなので、材料は内緒です。疲れている人にだけお出ししています」 「ふーん」 口をつけると、優しい味が広がった。と言っても甘いわけじゃない。ほのかな苦みとさわやかな香りが口の中を通り過ぎる。春風が吹いたような味は、やっぱり、都会のダンスフロアにはふさわしくなかった。 「なんでこんなの作ったんですか」 「お気に召しませんでしたか」 「いや、おいしいんですよ。おいしいけど、
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太刀風居合の祈願成就を果たしたが複雑な気分

ブログで大切なのは多くの人の悩みを解決することだってマナブさんが言っていました。ちなみに僕の悩みは万年彼女ができないことと、一日の時間が足らないことと、夜中に無性にお腹が減ることと、職場の就業時間が長いことと、寒すぎて朝に家から出たくないことです。と、Twitterには書きましたが、プログラミングの勉強が思っているよりもはかどらないってのも悩みです!!会社がオンラインになりそうです。って書いたら「おめでとう!パーティーだ」って気持ちになるのかなと思いましたが、上司の卑屈な叫びに……俺がオンラインになれって願ったばかりにと後悔と自責の念に苛まれている太刀風居合です。オンラインになって欲しかったけど、職場が残念ムードになって欲しいわけじゃなかった。うん、不謹慎ですね。止めましょう。書類は家でつくれるし、研修は家で受けられるし、会議はオンラインで出来るし、ハンコいらないし、飲み会はいらないし、体育会系的なノリはノーサンキューだし。意地を張らずにオンラインになれよ。こんなに寒いんだから家から出るのがストレスなんだよ、なんて考えていた自分が恥ずかしいです。今の時代はオンラインで当たり前だろなんて本気で考えていた自分をビンタしたいです。ただ、新年会を今週の最後にオンラインで予定している、と言われた時には「あぁ……」って落胆したけど。不真面目だなぁ私。今だに社歌を歌えません(笑)。練習してこないと……。歌は好きだけど、社歌はなぁ……。まあ覚えなければいけないので、覚えますよ!ちょっと文章少ないですけど、今日はここまでで!小説をかけなくて困っている人を救うネタで一日ブログ書いてみたいな!今度そ
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太刀風居合の「明日から連休だぁ!」「オンラインで仕事に決まっているだろ」

「忙しい」よりも「暇」の方がつらい人間です。「これはお仕事だから、その部屋から一歩も出るなよ。コンビニもトイレも行くなよ。余計なことするなよ。待機なんだぞ。あと皆の仕事終わったら後片付けだけしとけよ」「あの……」まあこんな被害妄想が今日の一日でした。その後に「俺たちは忙しかったんだからな」っていう顔されるのマジで腹立つ。とか、厚かましいことを考えているから成長しないのだと思う。はい。お仕事年内最終日だったのに憂鬱で落ち込んでいる太刀風居合です。終盤には分かり切っていることを上司に質問してしまい大失敗。いや、私が悪いんですよ……はい。最近仕事の愚痴がメインになっている気がする。【ヒカキン密着24時 2020年コロナ禍Ver.】YouTuberの裏側〜お仕事編〜【まるお&もふこも密着】朝起きて……眠気覚ましに、この動画を何の気なしに見ていたら……やべぇ。なんだこれ。ひでぇ……。めっちゃ頑張っているやん……。徹夜なんてレベルじゃないやん。頑張り具合が違う……。これが神と呼ばれる所以なのか。ブラック企業とかふざけたことを言っていたけど……そんなレベルじゃない。自主的ですからね。いつでも辞められるだろうに……。家に帰ってすぐ寝っ転がって仮眠とっていた自分が恨めしい……。今日から頑張ろう。あと「まるお」可愛い。自分が決めた仕事で一日中仕事しているってこういうことを言うんだな。毎日6時間以上しっかり寝ている自分が恥ずかしくなってきた……。この冬季休暇で少しでも爪の垢を煎じて飲みたいと思います。私「休みじゃない……オンラインだと……」【追記】はい……白状します……。家に帰ってすぐ……仮
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太刀風居合の起きた瞬間が最も会社への憎悪マックスになる

寒いです。起きた瞬間に「なぜ休日が貰えない……なぜだ……今日くらい寝ていてもいいのでは。そもそも起きたその30分後に家を出るのが嫌なんだが……」って気持ちになる。特に最近は寒いから、それが酷い。今日の更新が遅いのは残業していたからです。眠いなぁ…まあ、家に帰ってからシマリスをYoutubeで見たりしていたけどね。暖炉の前最高!今日はプログラミングしていません。ずっと動画編集をしていました。職場で必要になったんですよ。通常業務がしっかりあった上で、動画制作をしなければならなかった……。なぜ俺に任せる……。苦手だと言っているのに。仕方がないので画面と睨めっこしていました。一度、思いっきり動画の勉強がしたいなぁ。まあ、それに何万も払ってスクールに通うとか絶対に嫌だけども。自分の動画くらい自分で作れるようにならねば……。って最近色々な人に言われるし、自分でもそう思う。カレイドスペクター⑥は自分で編集してみたいです。今日の動画編集で困ったこと①素材が酷い どんなに料理の腕があっても素材が腐ってたら駄目だよね ↑まあ料理できない奴の台詞じゃないけども②集中力とか削られる。神経がすり減りますね。うわぁってなる。③気が付いたら時間が消し飛んでいる。キングクリムゾンやん。結果だけが残るにしては、結果がお粗末だけども④遊び心が真面目に仕事をする気持ちを過剰に邪魔する!⑤横から偉そうに文句言われるとめっちゃ腹立つね(*'▽')⑥どんなにしょうもなくとも……できるとうれしい!完成した動画を何度も見ちゃう!動画デビュー1日目の日記でした。明日は……夜鍋かも。このブログが明日アップされなかったら……アイツ
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太刀風居合の野菜ジュースを飲んでいるから太る気がする

 1個前の職場で野菜ジュースを飲んでいるからお前は太るのだと言われ「うるせぇ」と思っていたけど、最近その言葉が身に染みてきた。夕方にお腹空いてセブンイレブンでサラダにナッツ&小麦のドレッシングをかけて食べました。サラダ食べてりゃ痩せるってもんじゃないのかぁ 買ったサラダだけど、ポテトサラダが半分の面積のサラダだったんだよね。最近、ブログを懺悔室のように使っている気がする……。YouTubeで再生回数を上げるための効率的な方法ってサイトに、「視聴者が見たいと思う動画を出す」、「検索キーワードから逆算する」、「人がやっていない枠を狙う」とかを見ながら……分かっているんだよ!って言いたかった私です。検索ワードかぁ。確かにそれは大事だなぁ。少しは勉強をしますか。昨日、解説動画が好きと言いました。最近見ている動画が……①ナカイド / 激辛ゲームレビュークソゲーレビュー見るの楽しい!仕事からかえる帰り道とかでよく見ています②ぺー /ゲーム生物図鑑生物が(にわか)好きな私にはとても面白い動画です。③さおうさん【調べたことまとめる系】ポケモンの都市伝説なんか紹介してくれるんですよね!④デジモン投稿者 カドメンはい。皆さんの言いたいことは分かりますよ?コイツ……確か社会人でブラック企業で働いていて……転職とかしている……えっと……大人か?まあ最近自分が大人なのか子供なのか分からなくなってきました。きっと大人になれなかったんだと思います。色々な意味で。最近の話題なテーマって言えば鬼滅の刃ですか?進撃の巨人とか東京喰種とか?(間違いなく情報が古い……)。昔から知識が広く浅くなんですよね……。逆にそれ
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太刀風居合のgoogleが使えなくなった時の絶望感半端ない

 googleが使えないってやばいね。地図、カレンダー、メール、動画も見れないから。Youtubeが使えなくなった瞬間に自分の携帯が壊れたのかと思いました。そうじゃないってわかったのがTwitterでした。「google」って検索すると色々出てきました。進撃の巨人みたいに「人類は忘れていた。この世界がgoogleに支配されていることに」ってツイートみてセンスあるなぁって思いました。4%の梅酒を飲んだせいでクラクラしています。お酒が全く飲めません。昨日のブログを書いた後に「小説家になろう」のレビューをかきました。こう見えても頑張ったんですよ。ちゃんと読みましたから。ただ……全て終わって冷静になりました。これ……なんか違うんじゃね?人々が求めているのはこれじゃない感半端ないです。これを動画化しても仕方がないし……そもそも……お願いすることじゃない……。と、全て終わって冷静になりました。少しくらい継続してから諦めろよと思われるかもですが……これは違う。やめとこうと思います。もっと別の事を考えます。で、昨日の夜はいじけて「アベンジャーズ:エイジオブウルトロン」を見ていました。面白いやん。ううう。お酒飲んだせいで全く頭が働かない……呼吸も苦しい……なんで飲んだ……。お酒の練習をしているのですが、練習と言うか疲弊していますね。プログラミングのレベルが一気に29になりました。今日は頑張りましたよ。自分が好きなジャンルが解説動画とかレビュー動画なんですよね。そういうのを真似出来たらと思うのですが、如何せん題材がない。調べる時間がないのがなお苦しい。文章書くのは何も難はないのです。声を出すのも、
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太刀風居合の遂に……遂に……5話投稿!念願のシロノアールだぁ!

 はい。社畜に最も似合わないイベント。休日がやって参りました。これも日々の皆様のご協力のおかげです。心よりお祝い申し上げます。←完全にバグっている。コメダ珈琲でシロノアール食べてます!幸せ!人間ってこんなに簡単に笑顔になれるんだね!やばい……泣きそう……。え? アホかって? 色々とアホかって? アホですけども?はい。おはようございます。太刀風居合です。休みを頂けたので午前中に投稿をしています。勿論、コメダ珈琲店です。シロノアールを現在進行形で食べています。心が晴れやかナウ。テンションが分けわからなないレベルで悪化しています。昨日は家に帰って5話も投稿できたし順調、順調……では諸々とありませんが、まあ今のところはいいでしょう。お願いします。騙されてください。上の画面をポチっとしてください。これから本を読んで元気ならレビューの原稿を書きたいと思います。正直、昨日は夜更かしをしたので少し眠いのですが、というか眠い……。現状を打破するには日々の積み重ねしかないのだ。あとは動画編集ソフトなんだけど……こういうのが苦手っていうのと、今まで使ったことがないって所が難点ですね。まあ頑張ってみましょう。とにかく動かねば……。というわけで集中します!
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太刀風居合の猫とかペンギンは言うこと聞かないのが可愛いよね

本日連続19日出勤目。だが、意外と今日は調子が良かったです。平和でした。で、疲れていたので『言うことを聞かないペンギンショー(おたる水族館)』を見て癒されていました。キャー可愛い!!!ペンギンって本当に可愛い!はい!5話があがりましたよ!!!ようやくですよ!!!はい。5話があがりました。どんだけ時間がかかっているんだよって話かもしれない。でも、私なりに頑張ったので後悔はありま……せんって言えればカッコいい大人なんだろうけどなぁ……。とりあえず、後からサムネは付随しますので、しばしお待ちを。この動画をあげるまでの時間で色々な人に助けて貰っているんだぁって痛感しました。頑張ったんです。お願いします!!!見てください!!!おねが……い……。2月末までは間違いなく続きが出ないので、ちょっと路線を変えて、別の動画をあげますよ。まあ、明日は久しぶりの休みなので、それに時間をかけようと思います。動画作成を自分でやってみようと。レビュー動画をあげてみようと思います。今日から頑張る予定でしたが、ポケモンとかペンギンショーで時間が無くなってしまいました。今回のポケモンはイーブイ回でした!忙しいのに2回くらい見返しました。癒しを求めている自覚はあります。この後から頑張ります。背中に魔物を設置するために、ここで【明日、動画を投稿します!】って言っていれば俺はするだろう。何食わぬ顔で「無理でした……」言ってそうな気がするけども。あっ、コメダ珈琲には行きますよ!シュロノアール食べる!神様……お願いだから……明日天気にな~れぇぇぇぇぇ!!【追記】明日は髪に行く予定でしたが……やめとこうかな    年末にサッ
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太刀風居合の背中に魔物を飼って生きていこう

 トリコって漫画にグルメスパイサーってあるじゃないですか。食べ物で遊ぶなって散々な言われようだったけど、あれには無限の可能性があると思うんですよ。……み、ミキサーを買えないお子様とかが……料理の楽しさに……いやでも……ないよ!可能性!悉く動画のネタにしかならないよ!ちょっと欲しいと思う自分がいる。だが、Amazonで値段調べるのもめんどくさい。明日は休みの予定なのに仕事になりました。レビューとは、評論、批評、見直し、検証などのニュアンスを持つ語(wikiをコピーしました)。という訳でレビュー動画を作る前に、どんなことをするのかをしっかり明記しておきます。基本的に小説の判定はタイトル、ストーリー、世界観、文体、キャラクターによって決まります。どこかの偉い人がキャラクター点を他と均等にせずに肥大化させるから判定がブレるって言っていた気がする。その辺をコンセプトに開設します。レビューといっても『お堅い』感じじゃなくて楽しい雰囲気でやりたいですね。①マイナスなことは書かない、批判なしで(そっちを喜ぶ人もいるけど、今回はパスで)②取り合えず更新している分は全部読む③考察を多めにする。今後の展望も話したい④ハイテンションでします⑤毎週1回は更新する!→まだ動画の編集ソフトもダウンロードしていないのに、この威勢のよさである。単純に自分の勉強のためですね。やってみます。年末にかけて学んだプログラミングの力でWeb漫画のHPも作りたいし……これはするか分からないけども。頑張ります!そう。もう5話延期パラダイスと職場のストレスで心が疲弊しているのである。背中に魔物を飼おう。ここで頑張るって言えば頑
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太刀風居合のコンビニでアリエールを買い忘れた自責の念

最近、やってみたかったこと。「小説家になろう」のレビューをしっかり書きたい。今までちゃんとやったことなかったから。まあ、漆黒企業で働いているのでどこまで出来るのか分かりませんが。頑張ろうと思います。と、言っておけば俺は頑張るだろう。と、思ってましたが、ちょっと改めて検討しなおします。軌道修正、軌道修正はい。プログラミングの勉強は(ほんの少しだけ)やっていたのですが、動画編集もやってみようと思いました。職場で動画を作成みたいなネタが飛び交っていまして。最近自分でも出来なければいけないと思い出しました。機械音痴、パソコン音痴、言葉とか全く知らないですけれども。少しずつでもいいので、勉強している最中です。あぁ、少し休みが欲しい……。週の折り返し地点まできて、少し落ち着きました。職場から帰って我慢できずに「キャプテンアメリカ/シビルウォー」見てましたけど。それを見終わって、本当に良いシナリオだったなぁと思って賢者になり、ちょっと色々あって……落ち着きました。とりあえず明日も仕事に行きます。マイク届きました。ちょっと今日は疲れていたので開封出来ていませんが、明日に開けようと思います。これで悪さを色々と考えているのでご期待って言おうと思って日中ワクワクしていたのですが……うん。たぶん今日はカフェインが足りないのだと思う。落ち着いてしまった。明日から、またカフェイン飲んでハイになります。作戦会議です。このままではいけない。でも、今すぐではありません。とりあえず、男がやるって言ったことはどんなに粗末でも最後までやり切ろうと思います。(これから嘘をつきます)クリスマスの日に冬のボーナスを使って、
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太刀風居合の飼いならされた社畜による輪舞

5話の投稿ですが、本日の投稿は難しくなりました。期待してくださった方がいたかどうか分かりませんが、申し訳ない。お詫びに1曲聞いてください。太刀風居合で参上!!ギニュー特戦隊。「俺の名はリクーム。最強のパワーさ。お命を頂戴しちゃうからね」……誤魔化せないか。あと二日ほど伸びます……あぁ…………俺ってやつは……。↑まあ完全に完膚なきまでに私が悪いので何とも言えない絶望感はい。今日の会議で今週末は土日と二連休だったはずなのに、土曜日もお仕事になりました。朝にゆっくり起きて、パソコン持ってコメダ珈琲に向かいシュロノアールを食べる計画が台無しだよ。あと散髪行きたかったのに。「去年よりマシ?」「あんなの(先々週の日曜日)は仕事とは言わない?」ふざけるな!こっちはやりたいことが山ほどあるんじゃ!リアルテイコウペンギンなう。これが「生殺与奪」の権を他人に握らせた人間の末路ですよ。(鬼滅人気にあやかりたい)。【太刀風居合の今週末やりたかったこと】①知り合いの小説家の先生の本を読む②それを解説する動画を編集技術を学びながら投稿③プログラミングの勉強を長々としたかった(まあ職場ですればいいか)④最近書いている小説の続きを書きたかった。⑤「小説家になろう」の活動報告をコッチと連動させる⑥甘いケーキを食べる!コーヒーを飲む!⑦ココナラの色々な欄を書く。年末に向けて色々整えたかった。全部台無しだよ!二日あるから頑張れるのに……。しかも土曜日嫌いなんだよ。嫌なことが一杯起こるから。もう疲れ切っているのに、頑張れるわけがないじゃん。俺の希望を返して欲しい。奇跡よ起きろ!やばい……本気で涙が出てきた。リゼロのS
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太刀風居合のダイエットしたいなら、毎日体重計に乗れ!

今日の晩御飯は温泉卵と白飯、サラダに……ピザまんでした。……さぁ、お手を拝借。なんでやねん!何でピザまん食べるねん!え?いま?ガツンと甘いチョコオレ飲んでいるけど?痩せる気ないのか!……あるよ!痩せたいよ!でも悪いのはセブンイレブンなんだよ!!ポチってね!下の動画見てね!!チャンネル登録もしてね!えぇ、皆さんが言いたいことは分かります。「お前、いつになったら5話を出すの?何日待たせれば気が済むの?」と。悪いのは私なんです。インターバルの計算も出来ない私が。漫画の人も、編集の人も、声を入れてくれている人も、悪くないんです。全ては私のプロジェクト不足。多分、明日でます。今日は語りたいテーマがあります。チャンネル登録者数のことです。私もあまりチャンネル登録はしない派です。知人がメインで本当に自分が好きなチャンネルしか登録していない。普通そういうものなのかな。どんなに好きでも、更新しない人は登録を消すからなぁ。と、いうわけで投稿頻度をあげる必要があるのですが、動画を編集する技術とそれをルーティン化することが必要ですね。大事なのは多くの人のニーズに答えること。そして……苦痛に感じないくらい自分が好きなテーマかどうか。なんてポエムを書き連ねていますが、正直お先真っ暗です。難易度高いなぁ。ちょっと考えます。今週末は休みを貰えているので、二日間使って色々したいです。その前に5話!5話を出したい!【追記】年賀状という年末の魔物を見て見ないフリしている。【追記】progateレベル11まで達成!!
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太刀風居合の同情するなら有給休暇をおくれのコーナー

七転八起。立ち上がるしかないのだ。いま連続14日出勤目。頭が回らない。注意深くなれない。少し今週は肩の荷が降りているが、また新たなる落とし穴が我が目の前に立ち塞がった。5話の投稿なるか……はたして……。【次回】太刀風居合、死す。デュエルスタンバイ!洗濯機で大事なものをグルグルしちゃったかもしれない(↑這い上がらなきゃいけない落とし穴)と、いうわけで動画編集をようやくお願い出来ました(太刀風居合は動画へ編集をする技術も知識も体力も時間も精神的余裕もありません)。ほら、有名な人がこぞって、何でも人に頼っていいって言っていたから!私は物語を書くことに集中しなきゃ(最近はブログとプログラミングの勉強しかしていない奴がよくいうよ)。楽しみ!楽しみ!そして、またしばらく更新が空きます。もう確定です。投稿頻度をあげたいと熱弁していた奴が、このザマです。全ては私の責任です。誰も悪くない。しいて言えば私が悪いんです。泣きそう。洗濯機のミスと合わせて今完全に落ち込んでいます。ネガティブゾーンです。ルイージマンションやりたい。で、新しい手段を考えました。マイクを買おうと。自分で何か解説動画を投げようと。ということで、頑張ろうと思います。ちょうどプログラミングスクール行くの止めてお金が帰ってきたことだし。頑張るぞ!!何をやるかはおおまかに決めているんですけど、内緒で。動画あがってから言います!チャンネル登録とTwitterのフォローをお願いします!!!【追記】全くお酒が飲めないんですけど、最近練習しています。【追記】資格試験終わりましたよ!頑張りました!
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太刀風居合の眠いのを我慢するか、腹痛でも珈琲飲むか

3度の飯よりも珈琲が好き。カフェインなら俺に任せておけ。ちゃんと毎日6時間以上は睡眠時間を取っているのに、忙しいだの、眠いだの、疲れたなど豪語してブラックコーヒーを飲む不逞の輩。あえて言おう!カフェイン中毒であると。でも、夜中にコーヒー飲んでもしっかり眠れているから、珈琲はずっ友。缶コーヒーも大大大好きなんですが、最近はスタバやコメダ珈琲も好きです。めっちゃ甘党なんですよ!!これ何のブログ?お分かりいただけるだろうか。そう、職場から投稿しているのである。まあ日曜日だし、サービス残業だし、いつもより仕事の流れるペースがゆっくりだからいいかなって。よくないけども。表紙の画像は家帰ってから追加します。今は少し時間がありますので、色々やっています。今日は少し落ち着いている。私としては5話を早く出したいというか、もっと更新頻度を上げたいのです。仕事そっちのけでずっと考えているのですけど。【ボイスコミックを作って苦労したこと】※1~5話①お金めっちゃかかる!②シナリオ、イラスト、ボイス、BGM、編集と構成要素が多いピクミンのような同時進行が俺には苦手(考える時間と余裕がない)③ミス調整が鬼のように難しい。後から怒涛のようにミスが発覚する④タイトル、サムネ、説明、ツイッターでの広報と意外とやること多い(たぶん、まだやっていないことが沢山ある)⑤「あるあるネタ」という最初に台頭していた定番を超えられない(最近はカラー当たり前なの本当にびっくりする)⑥仕事(普段の)が鬱陶しい!!!!!はい。一週間に二回でも投稿出来ればと思うのですが……できない……。一か月に一回でもキツイです。私が徹夜して済む話
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太刀風居合の渡る世間に鬼が大量発生

こんにちは。このブログを見てくださった方へ感謝を込めて、取り合えず12月の中旬にならないとプログラミングネタが動き出さないのでシナリオライターとして生活してきた経緯をご説明します。そんなに何もないけど……。大学1年生で「特に何もしない陰陽師」なる小説を書き始める。当初の目論見から離れていき、変な方向へストーリーが進むも完結。1,480,462PV達成しています。で、書き足らなかったので「特に何もしない陰陽師②カレイドスペクター」を大学4年生まで書き続けます。動画になっているのはコレです。(何で一部から動画にしないって話は後日にしましょう)この大学生の間に「えんため大賞」に小説を送り、二次審査で爆死してます。そして社会人へ……2年でクビになり(悪いことは何もしていないよ!契約社員だったから!)、次の会社もクビになり(悪いこry)、今の会社にいます。全部ブラック企業だったけど、今の会社は人間関係も破綻しているから最悪ですね。で2社目をクビになった時に人生に絶望して、少しだけ時間があったので執筆活動を復帰。3社目で少しだけ書いていた「特に何もしない陰陽師③ターミナルガーデン」を書き始めました。今月で完結しています。まあタイトル詐欺で悪霊の物語ですけどね。実はゴールデンウィークに単行本一作書いて大賞に送ったけど、箸にも棒にも掛からぬ次第です。で、動画制作にも今年乗り出しました。もう少し動画のペースを上げたいな……。他にも上げたいし。今度はギャグをあげたい。←なめんな!はい。こんな経歴です。良かったらチャンネル登録とリツイートをお願いします!
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【サンプル】支払い、1円【小説】

 真四角に切り取られた黄色いアイコンに、ブルーの文字ではっきりと書かれた言葉を、俺は思わず読み上げた。 「……『いじめられる権利券』?」  俺はスマートフォンで『いじめ 権利』と調べていた。  学校の宿題で、いじめを題材に自分なりの意見を作文で書くために調べていたけど、調べる言葉が悪かったかな。  何故か、『いじめられる権利券』という、いかにも怪しいタイトルの広告が出てきた。  普段はタップしないけど、やっぱり気になる。  そうして中を見ると、ごくありふれたネットオークションサイトに繋がった。オークション形式で、その『いじめられる権利券』が売られている。1枚の価格はたったの1円で、何かのジョークとしか思えない。 「変なもんもあるんだな……」   口ではそう言いながらも、脳裏に『幼馴染』の顔が過る。幼馴染の、園田美晴は、いじめを受けている。 中学校に入ってから昔通りに付き合うのが、なんだかお互いに気恥ずかしくなった。それで何となく、女子グループと男子グループにそれぞれ分かれて所属してきた。 そのうちに、どうやら美晴は女子グループ全体の恨みを買ってしまったらしい。らしい……としか俺が言いようがないのは、一緒にいる時間も減ったから、美晴がどうしていじめられているのか、まるで分らなくなってしまった。 宿題は完成したものの、やっぱり、あの広告がどうしても気になった。 翌日になり、 僕が登校すると、美晴は席についたまま小さくうなだれていた。「おはよう、美晴」 気にしていたせいだと思う。前のようについ声をかけたけど、美晴には無視された。でもその顔は、どこか悲しそうだ。「美晴ちゃん
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小説サンプル2(ライトBL)

 好き嫌いかでいうまでもなく、圧倒的に好き。ただそれだけで、その気持ちを『恋』だと決め付けるのはどうかと思う。  俺がそう言うと、友人二人のうち一人は「まあそうだな」と頷いて、もう片方は何故か苦々しい顔で紙パックに挿したストローを噛んだ。 「何それ、どういう表情?」 「何言ってんだこいつって顔だよ。何言ってんだお前」 「いや、だってさあ」 「往生際が悪い」  続く言葉は、バッサリ。そう表現するに相応しい切り口。  その隣で、もう一人が「まあそうだな」と頷く。――コピペで喋るのはやめてほしい。 「俺は二人のことも好きだよ」  わざわざ『嫌い』を持ち出さなくても、俺は二人のことが『好き』。  同じ言葉を使うのだから、俺の好きは『恋』ではない。そう思っているんだけれど。 「圧倒的に?」 「え。いやそれは別に、ないかな」 「だよな。その差は何よって話じゃん」  重さの違い。その意味とか理由とか原因とかを問われるとちょっと言葉が出なくて。誤魔化すように、手に持ったままだった卵サンドを頬張った。 (だって圧倒的に好きなのは事実だ。) 「ていうかいきなり何、誰かに何か言われた?」  自分の食事がひと段落したことでコピペ回答縛りは終わったらしい。めんどくささを隠しもしない表情でいちごオレを吸引する片割れに代わって、もう一人が会話を引き継いだ。 「いや、直接何か言われたわけじゃないけど」  俺の視線は、教室の隅でグループを形成する女子の集団に。  クラスの中ではおとなしく、皆校則をきっちり守った保守的な制服の着こなしをしているグループだ。普段ほとんど関わりのない人達なのだけれど 「あそこの子ら、
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小説サンプル①ライトホラー/冒頭のみ

 子供は純粋な生き物だ。  落ちてるものをとりあえず食ってみたり、本音というナイフで大人の心を切り刻んでみたり。  目に見えるもの、耳に聞こえるものがすべてで、それが真実。落ちてたお菓子が毒だとか、建前という名の嘘だとか疑いもしない。  俺もそんな純粋な子供の1人だった。  天使のように無垢! とは流石に自称するにも無理があるけれど、世間一般的なレベルの、実に子供らしい子供だったと思う。土地柄(なんせここらは絵に描いたような田舎だ)、ちょっとやんちゃが過ぎる部分はあったけれどそれもまあ、子供らしさの範囲内だ。  いたずらをしては怒られて、妙な遊びで怪我をして。そんな子供時代。  妖精的な何かが見えてもおかしくはない。  そう。「視えた」んだ。  今となってはもう、気配を感じることもできないけれど。  当たり前に視えていたものがみんなには視えなくて。俺にとっての「当たり前」が皆には「異常」なのだと気づいた時、俺は初めて疑うということを知った。  今でも充分子供だけれど、もう拾い食いなんてしないよ。  どこかの可愛いお姫様みたいに、怪しいばあさんからの林檎も食べない。  疑うことを覚えることが、大人の階段のはじめの一歩なのかもしれない。    ■  夏は暑く冬は寒い。  それは全国共通していえることだけれど、この地方のそれはとても極端な、気候上の『特徴』として語られる。  四方を山に囲まれた土地の宿命だ。  あたりを見渡せば山。少し自転車を漕げば川。そして堂々と立ち並ぶ古い家々に守られるように、この学校は立っている。  私立匡嶺学館。  前身である私塾の始まりは江戸末期。そこから延
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花の粉

春が近づくにつれ、空気中に花粉が舞い始めた。人々はマスクを着用し、鼻をかみ、目をこすりながら日常生活を送っていた。 ある日、私は花粉症で苦しんでいる友人と一緒に、山へハイキングに行くことになった。彼女はマスクを着用し、鼻をかみながら歩いていたが、私はまったくの無防備であった。最初は気にならなかったが、時間が経つにつれ、鼻水が止まらなくなり、目がかゆくなってきた。 やがて私たちは山頂に到着した。そこで、息を切らしながら、周囲の景色を見渡した。山の頂上には、たくさんの花が咲いていた。それらの花たちが、風に吹かれて花粉を散らし、私たちを襲ってきた。 私は目をこすりながら、友人に「こんなにたくさんの花があると、花粉症の人はどうするんだろうね?」と尋ねた。友人は「そうね、私たちはマスクを着用することで対処できるけれど、花たちはどうしているんだろうね?」と言った。 私たちは、花たちが花粉症に苦しむことを考えて、寄り添うように座り込んだ。すると、花たちの中から一輪の花が、私たちに話しかけてきた。 「ありがとう。でも、私たちは大丈夫だよ。私たちは風に吹かれて花粉を散らして、新しい花を咲かせるために生まれた存在だから。私たちにとって、花粉は命を繋ぐための重要なものなの。」 私たちは、花たちの言葉に感動し、その場で花たちに感謝の気持ちを伝えた。そして、花たちを見上げると、風に吹かれて、優雅に舞う花粉の姿が、美しくもあり、強くもあった。 私たちは、花粉症という辛さを忘れ、ただただ、花たちの美しさと命の尊さに気づかされたのであった。
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花開く才能の鍵 第5話

「な、何だよこれ⁉︎」  私達を包み込むバリアを見て、さっきまで私達を痛めつけていた学生達が驚いている。  いや、それは私達もだ。  何が何なのかさっぱり分からない。でもこれが私達を守ってくれたのは事実だ。 「お、おい、どうする?」 「くっ!別にどうってことはねぇ!何度でもぶん殴ってりゃ割れんだろ!」 「そ、そうだよな………おりゃあ!」  頷いた男子が炎を纏ったハンマーを思いっきり振り下ろした。  たしかにこんなバリアがずっと保つとは思えない。せめてもう少し厚みが無いと。  私がそう思った瞬間、バリアが丸めた紙のようにまとまった。それが振り下ろされたハンマーを受け止めた。  ガンッと大きな音がするが、バリアは割れずに攻撃を受け止めている。  さらにバリアのエネルギーが反発して、攻撃してきた男子が吹き飛ばされた。 「ぐっ!何なんだよ!当たらねぇぞ!」  バリアに弾かれて男子は尻餅をついた。それを見てみんなが愕然としている。  私は守ってくれたバリアを呆然と眺めた。  私が大刀石花を守りたいと思ったらバリアが生まれて、さらに頑丈にしたいと思ったら、バリアの範囲を狭めて厚みを増やした。  まさか、これ、私の意思を反映してるの?  もちろんこれまでこんな事は起きなかったし、こんな事が起こる理由が分からない。  わけが分からずに視線を落とすと、さっきまで手に集まっていたタレンテッドキーの光が無くなっていた。  よく見ると、バリアの光は私のキーの光によく似ている。  もしかして………これが私の武器? 「クソが!おい、この変なバリアごとコイツら壊すぞ!」  攻撃の当たらないことに業を煮やした
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花開く才能の鍵 第4話

「はぁっ!くっ!」 「おっと、よっ!ほいっ!」  体育の時間に、私達はタレンテッドキーを用いた模擬戦を行う。  私も刀を手にしてクラスメイトの女子と練習をしていた。  相手が使っているのは二丁のサブマシンガンだ。本人曰く『スコーピオンっぽいよね』とのこと。悪いけど銃には詳しくない。 「とりゃあっ!」  適度に間合いを取っていると、相手が銃の引き金を引いた。それと同じに私も刀を振るう。  サブマシンガンが火を吹いて、高い音が鳴り響く。訓練用のキーを使っているので死にはしないが、痛いので当たりたくない。  発射された何十発ものの光弾は、私が出現させた裂け目に吸い込まれていった。  さらに裂け目は相手の右隣に出現した。そこから吸い込まれた光弾が吐き出される。 「わひゃあッ⁉︎」  ある程度は予想していたようで、送り返した光弾は全て避けられた。でもある程度隙はできた。  その隙をついて私は大きく踏み込んだ。刀を振るってトドメを刺そうとする。  しかし相手が素早く背中を丸めて私の視界から姿を消した。  慌ててその姿を目で追うが、こうなってしまうと……… 「ほい、私の勝ちだね」  私の真隣で声がした。こめかみには銃口が突きつけられている。 「はぁ………また負けかぁ」  私は負けを認めて身体の力を抜いた。それを見て彼女も銃を下ろす。 「これで二勝一敗。これで今日の昼ごはん奢ってもらえるぜ!」 「おい、そんな事聞いてないよ」  歩射《かちゆみ》 |九十九《つくも》。高校に入ってからできた友達だ。  クラスの中で一番背が低く、髪は短髪でぴょこんとアホ毛がある。身体も全体的にほっそりしていて、ボー
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花開く才能の鍵 第3話

 そんな事があった翌日。  身体がいつもより快調な事を除いて、特に変わったことは無かった。やっぱり手当ては人にやってもらった方がいいのかもしれない。  それでも傷は完全には癒えなかった。仕方なく顔にガーゼを貼ったまま学校に行く。  一人でのんびりと学校へ登校して教室に入る。  当然だけど私に話しかけてくる人はいない。  私が話しかけないというのも一因だが、たとえ話しても無視する人がほとんどだろう。  遠巻きには私を見てヒソヒソと話して指差す人もいる。  別に一人だからって学校生活に何の支障もない。席に座ると持ってきた本を広げて読み始める。 「おはよー」  本を読み耽っていると、教室の入り口から声がした。  特に変わり映えのないただの挨拶だ。いつもの私ならスルーしていただろう。  しかしその声は昨日何度も聞いた声だった。だから自然と顔がそちらに向いた。  教室に入ってきたのは昨日私を助けてくれた大刀石花 三狐神だった。近くにいる友達に挨拶をしている。  同じクラスっての本当だったんだ。  すると私と目があった大刀石花は軽く手を振ってきた。なんと返すべきか分からずに、とりあえず頭を下げとく。  大刀石花は私に気を遣ってくれたのか、それ以上話しかけてくることはなかった。  私も話すことがなかったので、席に座ったままだ。  その後に入ってきたのは昨日私を痛めつけてくれた六人組だ。  パッと見た感じは普通だが、制服が何となく汚れている様に見える。昨日ヘドロまみれの池に落とされたからだろう。  私の方を見ると、溢れんばかりの怒気を放って恨みがましそうに睨んでくる。  大刀石花のせいにするつ
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花開く才能の鍵 第2話

「あ?何だテメェ?」 私を犯そうとした男子達がこちらを向いてきた。  しかしどんなに睨みつけられても彼女は顔色を変えることはない。私を抱えたままただそこに立っている。  威圧感や貫禄は感じないが、殺気や恐怖も感じない。 「見ての通りの同級生。欲しい漫画があって、本屋に行く途中でたまたま見かけたから」  この状況でもまるで日常会話のように話す彼女を、私は呆然と見ていた。 「タレンテッドキーを使用していない者への攻撃は原則違法。このまま交番に駆け込めば、あなた達一発で停学、下手すれば退学ですよ?まぁ私もこの人に能力使っちゃったけど」  私を見て淡々と告げる彼女に、男子達は少しだけ怯んだ。 「ッ!お、おい、どうするよ?」 「へっ!別にビビることねぇだろ!ただキー使える女が一人増えただけだ。コイツブチのめして、犯せる女ふたりにしてやりゃいいだろ!」 「そう、だよな。それじゃあこの女は俺が貰うぜ!」  そう叫ぶと男子達は一斉に武器を構えた。 「あー、こうなるのかぁ。どうしようかなぁ…………あの、悪いんだけどさ、もうちょっとだけ地面で寝ててくれない?」  めんどくさそうに口を動かすと、彼女は私を地面にそっと下ろした。今度は痛みは感じなかった。  そして刀を握り直すと間合いを取るように構えた。  しかし剣道のようなしっかりとしたものではなく、ただ立ったままの姿勢で、鋒を前に向けて距離を取っているだけだ。 「オラ、いくぞ!」 「あぁっ!」「おぅ!」  さっきまで私を痛めつけていた武器を握って、男子達が駆け出した。  彼女は一応刀を握ってはいるが、体格や姿勢から見ても戦闘が得意には見えない。  
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花開く才能のカギ 第1話

「一、二、三、四、五、六、七、八!」 ここは高校の体育館。準備体操の号令がこだましている。それが終わると先生が指示を出した。  男子は外で体育をしてるみたいだが、私達女子は体育館の中だ。 「よし。それじゃあ今日のペアを言うから、作って広がって」  指示通りに私は近くにいた女子とペアを組んだ。  全員一度は無理なので、何組かに分けて行う。数人が適度に広がり間隔を空ける。 「なぁんだ、私のペア瘧なの?萎えるなぁ」  私とペアになった女子が呆れたようにため息をついた。いつものことすぎて反応する気も起きない。 「全員ペアは作れたか?それじゃあ、キーを起動させろ」  次の指示が飛ぶと、みんな体操服のポケットから一つの鍵を取り出した。上に丸い輪があって、いかにも昔の鍵といった感じのものだ。  私の目の前の女子は手にした鍵でくるりと円を描いた。  するとまるでペンで紙に描いたように、空中に円ができた。さらにその円は鍵穴のような形に変化していく。  その鍵穴に鍵を差し込んで回すと、鍵は光の粒子となって彼女の元に集まった。  その粒子は増えていき、やがて大きな斧へと変化した。彼女はそれを握ると軽く振る。  みんなもそれぞれ同じように鍵を回して、自分のアイテムを作り出す。  剣、槍、鞭、装飾品。色んなアイテムがみんなの手に作り出されていった。  まだ武器を持ってないのは私一人だ。 「海金砂。とりあえず早く起動させろ」  先生に名指しでせっつかれて、私はため息をついた。  また嗤われるんだろうな………  私は暗い気持ちを何とか鎮めると、ポケットから鍵を取り出した。  我が国の最新兵器・タレンテッドキ
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自作小説 [線香花火]

 私の恋人は、死にたがりだ。  例えば、仕事がうまくいかなかったとき。例えば、夜うまく眠れなかったとき。例えば、作っていた料理を失敗したとき。例えば、芸能人の訃報をきいたとき。例えば、何もない休日をだらだらと過ごしているとき。 「ああ、もう。死にたい」  決まって彼はこうこぼす。 「もう、またそんなこと言って」  そのたびに、決まって私はこう返す。 「ダメだよ、あなたがいなくなったら、私が死んじゃう」 「大丈夫だよ、お前は」 「いやいや、大丈夫じゃないよう」  そう言って、私はからりと笑う。笑って見せる。 「大丈夫だって。お前はなんだかんだ生きてるよ」  嘘だ。  だって、少なくとも今、私の中の小さな私が死んだ。  彼の言葉によって、殺された。  彼が死をほのめかすたび、その言葉は私のハラワタに突き刺さる。そして、その中にあるたくさんの小さな私を葬っていく。  深くできた傷は大きな跡になり、その上にまた傷ができていく。何度ふさがっても、ぶり返したように痛みだす。この傷は、二度と治らない。ふさがりはしても、治りはしない。ずっと、永遠に、思い出したように痛みだすのだ。 「ねぇ、」  声をかければ、だらだらとゲームを続ける彼は「ん?」と声だけで返事をした。振り返らないその背中に、私は続ける。 「私より先には死なないって約束してよ」 「ええ、何それ」  笑いながら、彼は答える。 「そんなん、約束できるわけないじゃん。人間、いつ死ぬか、誰から死ぬかなんてわかんないんだからさ」  ああ、また、死んだ。 「うん、そっか。そうだよね」 「そうそう。そうだよ」  私は口を閉じ、彼のプレイするゲー
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オリジナル小説『高校の教科書』

私は、高校二年生の時の英語の教科書は未だに捨てられない。 私と、私の彼「ミズキくん」とが出会ったのは私が大学に入学した頃の話。右も左も分からない、まさにそんな初々しい大学一年生だった私は新しい生活に胸を躍らせていた。高校時代は部活を頑張りながら、そこそこ青春も楽しんでいた。しかし、そんな青春の中でも自分の恋愛遍歴に関しては苦い思い出がほとんど。自分の気の強い性格が災いしたのか、それとも一緒にいる時間が多くなってから気づいたものがあったのか。どちらにせよ、私に原因があって離れていった人がほとんどだった。その時には、「自分から好意を寄せておいて、勝手に失望するな!」とよく周りの友達に嘆いていたものだった。 小さい頃に読んだ本で、「運命の人」という存在を知ってから、私は柄にもなく運命の人がいると信じていた。信じながら、探していた。 「あぁ、私の運命の人はどんな人なのだろうか。」と。 だが、自分の願いがそんな簡単に叶うわけがなく。童話の中のお姫様や少女漫画の主人公のようにキラキラ輝いて、たまに苦しくなるような、そんな青春は私にはやって来なかった。 願って願って、十何年が経った時。 「ミズキくん」に出会った。 彼は、見た目は見目麗しい、とはお世辞にも言えない。どちらかというと、ちょっと厳つい男の人。そして、私の第一印象は「森のクマさん…」だった。私よりも遥かに大きい彼は、私を見下ろすように見ていたのを今でも覚えている。そんな彼は、私より歳が2つ上の先輩。そして、何となく気分で見に行った弓道部の先輩でもあった。ミズキくんは、後輩の私にたくさん優しくしてくれた。授業の取り方、大学の仕組
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『花に亡霊』

はじめまして。こちらの作品はヨルシカさんの『花に亡霊』という楽曲の歌詞を元に書かせて頂きました。他にも乙女ゲーム(例えばヒプノシスマイクやあんさんぶるスターズ)などのカップリングのお話も書いたりしております。もし、読んでみたい!書いて欲しいカップリングがある!という方がいらっしゃいましたらお声掛け頂ければ書かせて頂きます。もちろんオリジナル作品も書いておりますので、このブログを使わせて頂き、何本か公開させて頂こうと思っておりますので、是非読んでみて下さい。よろしくお願い致します!↓↓↓↓↓↓ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー貴方はとても夏が大好きな人でした。夏の匂いがするーーーーーーーーーー毎年夏が来ると言っていた。実際、私には”夏の匂い”なんて分からなかった。でも今なら分かる気がする。貴方が大好きだった夏の匂いをーーーーーーー「ママー!!!!アイス食べたーい!!!」『はいはい。じゃあいつもみたいに縁側に座って食べようね!』「はーい!!」『はい!1日1個ね!』「えー!!もっと食べるー!!」『お腹壊したら元も子もないでしょ?』「うーん・・・わかった!!!我慢する!!!」『偉い!それでこそ私の娘だ!』「ねぇママー??パパはいつ帰ってくるのー??パパも一緒にアイス食べるー!!!」『・・・パパとはもう食べれないんだよ?この前も言ったよ?』「えー!!なんでぇ!!」『いなくなっちゃったって言ったよね?もう会えないって言ったでしょ?』「会いたいー!!!」『・・・会えるなら私も会いたいよ。・・・じゃあパパの話してあげようか』「うん!!!聞きたい!!!」『私とパパが出会ったの
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【ショートショート】最低限の返事すらできない人間に何ができると?

AとHとMは某企業の会議室でいつものように指示を待っていた。3人ともがフリーで仕事をしており、これは間違いなく大きなチャンスだった。だが、それがわかっていないのか、わかっていてやる気が出ないのか……周りも扱いに困っていた。曲がりなりにもその分野については詳しいはずなのに、今のところ、何の役にも立っていない。完全に人選ミスだと周りもわかってはいたが、今から別の誰かを探す余裕はない。とりあえず簡単な仕事だけさせて、これっきりにしよう……言葉にせずとも誰もがそう思っていた。
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公開中小説リンク集【日々更新♪】

現在公開中の小説ブログ記事のリンク集です。【掌編】シリアスチック。泣いている「あなた」に寄り添っても慰めることもできない「私」の物語。ギャグほのぼの。ちょっとブッ飛んだ、嫁さんと娘大好きお父さんの葛藤。【短編】戦うメイドさんのお話。極々軽い流血表現&人体破壊表現アリ。ロングスカートの下が隙なく黒タイツっていいな、と思っているのは私だけでしょうか。
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【ショートショート】後出し男

Hは机の上に高く積まれた刷りたてのパンフレットを満面の笑みで眺めていた。自分で作ったパンフレットだ。どこに何が書かれているのかわかりきっていたが、さも初めて見るものであるかのようにじっくりとページをめくる。ページをめくり終わると、Hは馴染みのレストランに電話をかけた。「お世話になってます。Hです」「ああ、どうもどうも。ご予約ですか?」「ええ、今日は1万円の予算でお任せしたいんですが、いいですか?」「もちろん、いいですよ。ご要望は?」
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【ショートショート】上から目線の芸大生

Iはデザインで悩んでいた。いくつか考えているものの、どれもしっくりと来ない。これが芸大生の限界だろうか。「どうにもならないときにはプロに相談してみるのもひとつだ」という先輩の言葉を思い出す。今がまさにそのどうにもならないときなのかもしれない。幸いなことに、近くのカフェにはデザイナーがよく集まる。Iの通っている大学で講義をしたこともあるデザイナーたちだ。そのカフェで目当てのデザイナーが集まるのを待って、声をかけてみるか。Iがカフェで3杯目のコーヒーを飲んでいたとき、目当てのデザイナー3人が連れ立ってやってきた。デザイナーたちがテーブルにつき、注文を終えたところでIは声をかけに行った。
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