小説「最後の13月”弍”」

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これは続編です。壱話をご覧になってからこの続きをお読みください


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「みんな静かにしろ‼︎俺が職員室まで呼びにいくから静かに待ってろ」
流石うちらのクラスの学級委員、斎藤くん。頼りになるなぁ

ガラガラ〜

「おい遅えぞ」
「先生はいなかった、それも一人もな」
「は?なんでだよ」
「俺が考えるに、『人生リセット計画』はみんな知っているか?知っているだろうな。あの話は本当って言うことだ。あと一年となれば、貯金で生きることができるんだろう、ましてやお金に困れば、闇金にでも手を出せばいい、、」
「そんじゃ学校は無くなるのか?」
「そうゆうことになるな」
「マジかよ‼︎よしゃ帰ろうぜー」
そう櫛羅花が言うとみんなも一緒になって言った。
「帰ろ帰ろ〜」
「最高じゃん」
「やった〜」
みんなは一斉に教室を出たそして教室は一気に静かになった。確かに学校に来なくてもいいというのは嬉しい。けどなんでだろうか、この心の奥のモヤは。どうしようまだしたいことたくさんあるのに。
「夢花。お前は帰らないのか?」
そう斎藤くんが私に言った。
「帰ろっかな。またね」
「おう、じゃあな」

私は帰りながら、今後したいことについて考えていた。
「そうだな〜家族で旅行に行きたいよな、健斗、遊園地好きだから連れて行ってあげよ〜あとは、美味しいものたくさん食べて、、やりたいこと多いなぁ」

そうしているうちに家についた。

「ただいま〜、、、あれ誰もいないの。お父さん仕事休みって言ってたのに」
家は電気ひとつ付いておらず、真っ暗だった。
「うわ‼︎何これ誰か水でもこぼしたの?」
靴を脱いでリビングに入ろうとすると、私の靴下が濡れた。そして怒りながらも玄関の電気をつけると、そこには真っ赤に染まった水が溢れていた。
「どういうこと、、」
私は急いでリビングに行った。そしてそこには想像もしなかった光景が私を待っていた。
「なんで、、お母さん‼︎お父さん‼︎健斗‼︎しっかりして」
家族全員大量に血を流し、必死に抵抗したんだろう、いろんなものが散らばりぐちゃぐちゃになっていた。
「ゆめ、、か、、」
「お母さん‼︎死んじゃいや、、お願い。今救急車呼ぶから、、」
「健斗、、だけでも、、たす、、けて、、あげて」
「全員助けるから、、お願い」
私は急いで携帯を取り出し救急車を呼んだ。

「お母さん、、健斗、、お父さん、、お願い」
私はお母さんの手をぎゅっと握り泣くことしかできなかった。

「救急隊です」
救急隊の方々は5分もしないうちに来てくれた。
「お願いします‼︎」
「運べ‼︎あなたは大丈夫なのですか?」
「はい、私は平気です」
「それでは家族のそばへ」
「私は残ります。あとはお願いします」
「では後ほどお電話させていただきます」

そういうと救急隊の人は行ってしまった。

「私、、何してんだよ、、お願い、、生きてて」
私は警察の方が来るまでずっと一人部屋で泣いていた。

大丈夫、、うんきっと






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