なぜ、実績のない人の小説指導を受けてはならないのか。
ライトノベル作家・専門学校現役講師のひびき遊です。長年、専門学校にて小説添削を行ってきた私ですが、「これくらいのことは、プロ作家ならその気になれば誰でもできるだろう」と思っていました。しかし、どうも違ったようで……。あるとき、指導実績のないプロ(非小説書き)が素人さん相手に、見当外れな小説指導をしているのを見かけました。素人さん――といっても、提出したのは「とある新人賞に最終選考までは残った」という原稿を、手直しした作品です。私が見ると「なるほど、ここの描写は瑞々しくて、選考に引っかかるだけはあるな」という感じでしたが……。その指導実績のないプロは「ここ(※瑞々しい描写シーン)いらないですね!」「なんでこんなシーン作ったんですか?」と、とんでもない感想を投げつけることに。目も当てられないとはこのことです。私はフォローのコメントをしたのですが、下手をするとその書き手は筆を折っていましたよ。このとき感じたのは、『まともな指導実績のない人が、教える側に立つのは悪影響がある』ということです。相手に合わせた指導もできないし、どこを直せばよくなるかもわかっていません。そういう人ほどなぜか、自分を過信して、指導したがるわけですが……。一方で、私は「あれ? 比べると……自分のコメントや指導力はまともだな」というのをようやく自覚しました(笑)。「お金を払ってでもひびきさんに見て欲しい」そう頼まれることが増えたので、専門学校とは別に、ココナラにて有料の課題添削を始めたわけです。↑↑↑幸いなことに、2022年10月時点で満足度は5.0を維持しています。指導実績もない、筆名も明かせない――という相手に
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