信仰心が強く、純粋な人ほど、〝神さまの言葉〟と聞いた瞬間、疑うより先に信じてしまうものです。けれども、その言葉が〝本当は誰からのものなのか〟を冷静に見極める視点は、驚くほど知られていません。本記事でお伝えするのは、誰かの真偽や優劣ではなく、構造の話。〝ありがたい言葉〟の背後に潜む《真実》を知ることは、現代を安全に生き抜くために必要な一種の〝たしなみ〟と言えるのではないかと。
「この世で高い神に結びついているなどと思い、ある段階に到達したなどと思ってはいけない」
これは寺坂多枝子 先生(江原啓之さんのお師匠)が生前、もうかれこれ50年ほど前に招霊を行った時のこと。
【写真右 手前:寺坂多枝子 先生(この写真では霊媒)】
【写真左 手前:大西弘泰 先生(審神者)】
招霊された 浅野和三郎氏(日本における心霊研究の父)がおっしゃった言葉です。
【浅野和三郎 氏】
というのも、寺坂先生は当時「自分には大変 高い霊がついている、神様の霊がついている」と言う霊能者たちの発言がどうしても理解できないのだと、すでにご帰幽なさっていた浅野氏に『審神者|さにわ』の立場として尋ねたんですね。
すると浅野氏は
「そう思うこと(自分には神様の霊がついていると思うこと)ことこそ間違っているんだよ。自分こそはと思った時こそ、その人間の心境は落ちているんだよ。霊界に来てそのことが分かった(中略)この世で高い神に結びついているなどと思い、ある段階に到達したなどと思ってはいけない」
と、冒頭の言葉を霊媒の口を借りておっしゃったのです。
昨今のSNSには『神さまからのメッセージ』を発信なさっている方が非常に多く散見されますが、先に断っておくと、ひとつひとつの真偽について、本記事を通して、私がとやかく言うつもりはございません。
ただ、中には日頃、占術はなんであれ
自分が〝繋がっている相手〟が誰なのか?
特に霊視ではなく、タロットやオラクルカードなどを用いた鑑定をなさっている方々は内心どこかで〝本当に高次の存在〟なのだろうか?
相談者さまに〝害のあるメッセージ〟を伝えてやしないだろうか?
誠実な人ほど、こういった悩みがつきないはず。
そこで今日は、冒頭でも登場した『審神者|さにわ』と呼ばれる役職について、少しご説明をさせていただこうかと。
・・・
早速ですが、まずは下記の画像をご覧ください。
【美輪明宏さん】
これは1990年代に放送された某心霊番組のヒトコマ(みなさんご存じ『オーラの泉』が始まる10年以上前、美輪明宏さんもご出演なさっていました)
そして、スタジオ中央にいらっしゃるのが相談者さま(左手前)と
・霊媒=霊に肉体を貸す役割(左奥)
・審神者=霊の正体ならびに〝真偽〟を確かめ、正しい場所へと導く役割(右手前と奥)
というわけです。
掘り下げるとキリがないのでザッとした解説に留めておきますが、もともと日本では「霊媒と審神者は必ずセット」が基本でした。
なぜなら、目には見えない存在が〝神を騙って、人を間違った方向に導こうとする〟ケースが古来より実在することを知っていたからです。
日本以外の国でも「スピリットが善霊なのか邪霊なのかを見極める」システムは何らかの形で存在しているのですが、中でも『審神者|さにわ』は少し異色で、降りてきた存在に対してリアルタイムで問いかけながら、その正体や言葉の真偽を第三者の視点から厳正に見極め、ときには除霊や浄霊を行い、その場(ゆにわ)を取り仕切る役割を担っていました。
たとえば、先の番組にご出演なさっていた大西弘泰 先生(*)は多くの審神者を輩出なさった〝レジェンド審神者〟とも言うべき方で、見極めができるからこそ、正体を看破され、荒ぶる低級霊に対しても臆せず「やれるものならやってみろ!!!」と、真っ向から命がけで対峙されることもあれば、ときには相手が低級霊だと分かっていても恭しく対処をしたりなさっておられました。
その隣にいらっしゃる 小原みき 先生もまた、岩手を中心に活躍なさっていた霊的能力者であり、審神者でもあるお方で、寺坂先生(*)からもご指導を受けておられました。
* ちなみに、冒頭でご紹介した寺坂多枝子先生は、なかなか異色の経歴をお持ちでして、40代を過ぎてから霊的能力者となり、その後 50代になってから神主にもなり、審神者でもあった、こちらも名実ともにレジェンド(審神者に関しては、大西先生を中心にご指導を賜っておられました)
ここで冒頭、寺坂先生が生前に疑問視なさっていた「自分には大変 高い霊がついている、神様の霊がついている」という発言に話を戻すと、これは私(占梅)の解釈を含みますが、日頃 霊媒・霊視・審神者に携わっていたプロフェッショナルとしても「そんなはずはない」という見解を、寺坂先生はお持ちだったのでしょう(寺坂先生は非常に謙虚な方でもありましたから、そもそも〝霊的能力者の在りかた〟としていかがなものか、という想いもあったはず)
ちなみに「低級霊がいわゆる『神さま=高級自然霊』を騙る」ケースは、神仏への信仰心が強い人こそ〝標的〟にされやすく、「騙る」からには、騙される側が『神さまの存在や価値』を認知している必要があります。
たとえるならば『オレオレ詐欺』だって、親子仲が悪い家に「俺だよ、オレ、オレ」と電話をかけても「勝手にしやがれ バカ息子が!!!」と、一蹴されてお終いなのと同じ。
* たとえば『天使』にご執心な人の目の前には、狐霊が『天使の姿』を騙って現れることも(本人が〝信じやすい存在〟を騙って、言葉 巧みに信用させ、操作するので、そもそも〝信仰〟がないと成立しない)
とはいえ、スピリチュアリズムに精通している方ほど、宗教がなんであれ、神仏を敬う気持ちは少なからずお持ちでしょうから、だからこそ〝鵜呑み〟にするのは危険なのです(不安を煽っているのではなく、これは警鐘)
神仏の姿を可視化させただけでは、正体の真偽は分かりませんし、神を騙る低級霊はさも神聖な〝もっともらしいこと〟だって、平然とのたまいます。
ゆえに「霊知・霊能・霊格」すなわち『霊的な知識・霊的な能力・人間性』を日頃から磨いて備えておかないと、コロッと騙されてしまう。
余談ですが、先の『神さまからのメッセージ』の話でいえば、以前 某所で江原啓之さんからご指導(*)たまわった時のことですが、江原さんも「波長があまりにも違いすぎてしまって、我々 人間ごときが神さまと直接 繋がれるわけないのにね|*」なんてことをおっしゃっておられましたが、本当にその通り。
これも適切な知識と経験、理性的な判断力さえあれば、すぐに分かるわけですよ。
そして万が一、違和感に気づけば、しっかり抜かりなく、正体および言葉の真偽を確かめて、然るべき対処をおこなう(なので、浄化・除霊・浄霊の知識やスキルも必要になってくる)
ここまでやってようやく「霊感が強い人」や「霊能を持っている人」から『霊的能力者=霊的な能力を制御/自律して、世のため人のために使える技術者』として、安心・安全にさまざまなご相談にも乗ることができる。
私 自身、諸先輩がたに口酸っぱく、これらの話を聞かされてきたからこそ、日々、修練・研究・鑑定・施術に臨んでおります。
* 私は江原さんの門下生でも弟子でもなく、あくまでも一つの経験談として ご紹介しているだけであって、それ以上でもそれ以下でもないので悪しからず。
* いわゆる『神さま=高級自然霊』と何らかの接触を持とうと思った場合、必ず間に『守護霊』をはじめとする波長が高いスピリットが「仲介役」として入る必要があります(肉体を持った人間の波長はそもそも低いので、直接 繋がることは不可能)
そろそろまとめに入りますが、この記事で一番 お伝えしたかったことは
〝鑑定をする側も、される側も、誰しも『審神者|さにわ』の視点をもって、努めて理性的に、日頃からモノゴトを判断する必要がある〟
ここです。
正直、いかなる宗教であれ、無宗教であれ、占術であれ、相談者さまにとって〝いちばんの幸い〟に繋がるのであればなんでもいい。
というのが、私の考え。
しかし、信仰心と道徳心は似て非なるものであることを肝に銘じておく必要が、『審神者』という〝安全装置/役割〟が失われつつ現代ニッポンであるがゆえに、特に鑑定をする側には求められるのではないかと。
* 本記事は「note・アメブロ」に掲載されているものと同じ内容です。