僕が、僕の本音を見つけるまで。〜山奥シェアハウス編③

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山奥シェアハウスに来て2ヶ月が経った頃、
僕は悶々としていた。

何故なら、
ゆっくり過ごすことに飽きてきていたからだ。

最初は、疲れ切った自分を癒すために古民家シェアハウスに来たのだが、
スローペースな生活の中で段々と体力が回復してきていた。

僕は、そろそろ動き出したくてうずうずしていた。

とは言っても、他の場所に移り住むとかいう訳ではなく、
何らかの住み込みの仕事をするつもりだった。

それに、貯金も尽きかけていたので、働くしかなかった。

当時の預金残高は15万円程だった。

進む先が決まらない焦りに加えて、お金がなくなる恐怖がのし掛かってきた。

毎日、indeedの画面を開いては、「あーでもない、こーでもない」とスクロールしていた。

時間をかけた割に、あまりピンとくるものは見つからなかった。

何度か、無理やり仕事を決めようとしてみたが、
途端に無気力が体の中を駆け巡り、それ以上進めることができなかった。

僕の心は、前より自分に対して正直になっており、
嫌なことに力を出せなくなっていた。

前進したい気持ちと、進めない苦しさがぶつかり合って、鬱々としていた。

「何なんだよ俺の人生って…」

何もしないで過ぎる時間に、虚しさを感じた。


この時期は、いつも目覚めが悪かった。

よく嫌な夢を見ていた。

全部、後味の悪い夢だった。

YouTubeや音楽を聴くこともしんどかった。

ファッションにもこだわりがなくなっていった。

何かをしたいのに、何をしていても楽しくなかった。

出口のないトンネルを、永遠と歩いているような気分だった。

いつになったら光が見えるのだろう。

そもそも光なんてあるのか。

ここまで来たのに、なぜ停滞しているのか。


本当に苦しかった。

もういっそ、死にたいと思っていた。




続く。

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