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「AIで稼げる」は甘い罠──出版・ライティングをバカにするな/信用が不可欠

SNSで炎上した“AIライティング講座” 最近、SNS上であるインフルエンサーが開催した「AIを使ったライティング講座」が炎上しています。 「AIを使って文章を量産し、ライターとして稼ぎましょう」という触れ込み。 費用はなんと50万円。 参加した人の話では、講義と合宿がセットになっていて、「AIはすごい」「これからはAIの時代」「AIでお金を生み出そう」といった話ばかりが延々と続いたそうです。 まともなライティングのテクニックや文章の構成法といった中身は、ほとんどなかったとか。 私は出版業界の現場で30年以上、編集・ライティングの最前線で仕事をしてきました。 そんな私から見ると、正直こう言いたくなります。 「出版・ライティングをバカにするな!」 AIを使えば書ける?──そんなに甘くないAIが進化しているのは確かです。 プロンプト(指示文)をうまく使えば、AIは構成案や見出し、語彙提案など、文章づくりの補助にはなります。 しかし、それだけで「読者に届く文章」になるわけではありません。 どんなにAIを使っても、心を動かす文章を書くには「人間の経験」と「思考」が不可欠です。 読者の背景を想像し、言葉の温度を調整し、伝わる順番を考える。 それがプロのライターや編集者の仕事です。 AIはあくまで“補助輪”です。 それを「エンジン」だと勘違いした瞬間、文章は薄っぺらくなります。 そして、そんな勘違いを助長するような講座が存在することに、私は強い憤りを感じます。 フォロワー数=信頼ではない この講座に50万円を支払った人たちは、「フォロワーが多い」「影響力がある」という理由でそのインフルエン
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「起業しました!」と報告しても、なぜ誰も興味を持ってくれないのか?読者の心を動かす隠し味

せっかく頑張っているのに…と感じていませんか? 一生懸命書いたnoteやSNS。「起業しました!」「目標を達成しました!」と大きな出来事を報告したのに、反応が薄くて寂しい思いをしたことはありませんか? 「おめでとう」とは言われるけれど、そこからファンが増える気配がない……。実はそれ、読者が一番知りたい「あるもの」が抜けているからかもしれません。 事実だけを書くと「それでどうしたの?」と思われる 読者は、あなたの「キラキラした結果」が見たいわけではありません。 「すごいですね」で終わる投稿と、「この人についていきたい!」と思われる投稿の差。それは、出来事の裏側にある「なぜ?」という背景の有無です。 反応したくなる投稿の構造とは? 私たち編集者が一冊の本を作る時、著者の輝かしい成功体験だけを並べることはしません。 「なぜ、その時あきらめなかったのか?」「なぜ、他の道ではなくその道を選んだのか?」 この「理由(Why)」を掘り起こし、言葉に宿らせる。これこそが、読者の心を震わせる「共感」の正体です。 これが読者目線に立つということになります。 あなたの気持ちを掘り起こして投稿してみる 次の投稿をする前に、自分にこう問いかけてみてください。 「その出来事が起きた時、私の心はどう動いたのか?」 カッコいい成功談の隙間に、あなたの「泥臭い理由」を1行添えるだけで、記事の体温は劇的に上がります。
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「それさえ伝わっていれば、十分です」と言い切れる人に、あなたは最近出会いましたか

つながっているのに、なぜか孤独だと感じるあなたへ SNSを開けば、誰かと簡単につながれる。 メッセージは一瞬で届き、フォローも解除もワンタップ。 それなのに、ふとした夜に 「自分は本当に誰かとつながれているのだろうか」 そんな不安に襲われたことはありませんか。 便利になったはずの世界で、 なぜか心だけが置き去りにされているような感覚。 今日は、その感覚を少しだけ言葉にしてみたいと思います。 私と沖縄をつないでくれた人 私と沖縄をつないでくれた新里さんという方がいます。 五年以上にわたって、毎日noteに投稿を続けている人です。 本当に、毎日、休まず。 もともとは、自分がこんなに毎日情報発信するとは思っていなかった、と本人は話していました。 けれど日々の想いを、飾らず、ダイレクトに、気持ちをのせるような文章で綴り続けています。 学生時代は勉強が好きではなかったという新里さん。 しかし、その毎日の投稿には、プロの編集者である私がハッとさせられる一節がいくつもあります。 たとえば、こんな言葉です。 「言葉の重要性や大切さを 日々、発信しているけれど、 言葉が必要ない瞬間や 何の役にも立たない時だってある。 あなたにはちゃんと 安心できる場所や 逃げ道があるんだよ。 それさえ伝わっていれば、 十分です。全然、大丈夫。 一番、やっちゃいけないのは、 自分のことを駄目な人間だと 思ってしまうこと」 私はこれまで何千冊という本を読んできました。 けれど、人生における本質的な安心を、ここまで静かに、しかし力強く伝える文章には、滅多に出会えません。 プロの作家でも、ここまで届くメッセージを書ける
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正論だけでは継続不可能な書店、出版業界を笑顔にする方法

「本が好き」だけでは、やっていけないと感じたことはありませんか 本が好きで、この業界にいる。 読者の顔を思い浮かべながら企画を立て、著者と向き合い、書店の棚に並ぶ瞬間に胸が熱くなる。 それでもふと、「このやり方は、もう続かないのではないか」と感じる瞬間がある。 期待と不安。その両方を抱えたまま、私たちは今日も出版という仕事に向き合っているのだと思います。 神保町・三省堂書店の再出発を見て考えたこと 2026年3月19日、神保町の三省堂書店 神保町本店がリニューアルオープンします。 先日、現地を通りかかると、すでに新しい看板が掲げられていました。 ニュースを読む限り、より読者に寄り添い、「欲しい本に出会える」書店を目指すとのこと。 この流れは、数年前に紀伊國屋書店 新宿本店が行った1階フロアの大幅リニューアルとも重なります。 確率論的な大量陳列をやめ、画一性を外し、「出会い」を重視した空間へ。 個人的には、とても美しい進化だと思っています。 しかし、出版社の経営はどうなるのか 一方で、出版社を取り巻く環境は、正直に言って厳しさを増す一方です。 空間がゆったりすれば、当然、棚に並ぶ冊数は減る。 それはつまり、出版社にとって「書店への入荷」がよりシビアになることを意味します。 従業員が30人以上いる出版社が、これまでと同じ感覚で経営を続ければ、固定費は一気に重荷になります。 売上は伸びにくく、返品は増える。 この悪循環を断ち切るのは、簡単な話ではありません。 店頭販売で痛感した「信用のクレジット」 私は2年前、紀伊國屋書店 新宿本店と丸善 丸の内本店で、自分が編集した本の店頭販売を行
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Kindle出版後、3週間で人生がどんどん進む(実例あり)

無名からでも「出版」は信用をつくり、事業を広げる 私はこれまで数百冊の本を編集し、多くの著者の出版を支援してきました。その中で、いま最も鮮烈な事例が、新里哲也さんです。 📚『無名でも書き続ければ誰かとつながる』 で検索してみてください。新里さんは沖縄で生まれ育ち、特別な肩書きを持たない、いわば「無名の一人」でした。しかし、ただ一つ、誰にも真似できない強みを持っていました。 それは—— 毎日noteを書き続けること。 5年間、一日も休まず投稿し、2000日以上継続。その結果、地元では「noteといえば新里さん」と呼ばれるほどになりました。 そして、今年8月に電子書籍を出版。出版からまだ3週間ですが、すでにKindleランキング総合2位、3部門で1位を獲得しています。 出版は「終わり」ではなく「始まり」 多くの人は「出版できればゴール」と考えます。けれど、出版はスタート地点です。 新里さんは出版後、すぐに動きました。 ランキング獲得の経緯を発信 周囲の反応を共有 出版で得た知見をセミナーへ展開 そして次に企画したのは、100人規模の「出版記念パーティー」です。 もし100人が参加して、そのうち1人がSNSで「こんな場に参加しました」と発信すれば、その情報はあっという間に1000人規模に広がります。つまり、出版は「人を巻き込む磁石」になり得るのです。 この期間、わずか3週間です。 信用力をつくる「著者」という肩書き 出版前の新里さんは「地元で知られるnoteの人」でした。しかし今では、全国的に「Kindleランキング総合2位の著者」として知られるようになりました。 この変化は決定的で
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スープとよく噛んで味わう食事──なぜ私は立ち止まって本を開くのか

気づけば、流れていってしまうものばかり見ている 気づけば、動画ばかり見ている。 通勤中、移動中、仕事の合間。YouTubeを開き、オーディブルを流し、気になる情報を「ながら」で取り入れる。便利だし、効率もいい。以前なら本を開かなければ得られなかった知識が、今はボタンひとつで耳や目に入ってくる。 忙しいビジネスパーソンにとって、これほどありがたい環境はないと思う。 けれども同時に、こんな感覚を持ったことはないだろうか。 確かに見たはずなのに、覚えていない。 確かに聞いたはずなのに、自分の中に残っていない。 私は、何かを「得た」はずなのに、何も「残っていない」ような、不思議な空虚さを感じることがある。 私にとって動画は「情報のスープ」だった 出版社で編集の仕事を始めて30年以上になるが、私自身も動画や音声を日常的に利用している。移動中にオーディブルを聞き、YouTubeで新しい知識を得る。 その便利さは疑いようがない。 ただ、あるとき私はふと、こう思った。 これは「情報のスープ」だ、と。 スープはおいしい。温かくて、すっと体に入ってくる。飲みやすく、負担も少ない。忙しいときには、それだけで満足感を得ることもできる。 動画や音声も同じだ。 情報がなめらかに流れ込み、その瞬間の味わいや、のどごしを楽しむことができる。 しかしスープは、飲み終わったあとに「何を食べたか」を強く意識することは少ない。 満足感はあるが、記憶に深く刻まれることは、必ずしも多くない。 それは欠点ではない。 スープにはスープの役割がある。 短時間で栄養を補給し、次の行動へと向かうためのエネルギーを与えてくれる。現代
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ライターという職業は今後どうなるのか?残っていく人の特徴

不安を抱えているのは、あなただけじゃない 「この先、ライターの仕事って本当にあるんだろうか」 生成AIの進化を目の前にして、そんな不安が頭をよぎったことはありませんか。 スキルを磨いてきたはずなのに、AIのほうが速く、安く、それなりの文章を書いてしまう。 努力が無力化されていくような感覚に、言いようのない焦りを感じている人も多いはずです。 私自身も、決して他人事ではありません。 私が感じた「手応え」と「違和感」 今週まで、かつての同僚編集者と一緒に「編集者・ライター養成講座」というオンライン講座を開催していました。 受講者の評判は上々で、「受けてよかった」「目から鱗だった」という声も届き、正直ほっとした気持ちになりました。 一方で、講座を終えたあと、ずっと考えていたことがあります。 それは「これから先、ライターという職業の需要はどうなっていくのか」という問いです。 生成AIの影響を最も受ける職業のひとつが、ライターであることは間違いありません。 仕事の総量は、確実に減っていく 企業が発信するオウンドメディアや広報コンテンツは、今後ますます生成AIによる内製化が進んでいくでしょう。 Web媒体や雑誌もすでに飽和状態で、資金力のある企業が運営するメディアだけが生き残り、インディーズ系の媒体は淘汰されつつあります。 これは何を意味するのか。 シンプルに言えば、「ライターの仕事の総量が減っている」という現実です。 では、この環境で生き残るのは、どんなライターなのでしょうか。 生き残るのは「うまい人」ではない 結論から言えば、 生き残るのは「文章がうまいライター」ではありません。 媒体に
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生成AI時代に、本が果たす“唯一無二の役割”──情報のスピードに負けない「信用」という価値を取り戻すために

■ 生成AI本が“半年で古くなる”時代の到来 2024年以降、書店には生成AI関連の書籍が一気に増えました。 ですが、2025年現在、このジャンルには大きな構造的な問題が生まれています。 それは、 出版スピードが生成AIの進化に追いつかない という決定的な事実です。 紙の商業出版は、企画から発売まで最短でも6カ月以上。 しかし生成AIのアップデートは、数週間、時には数日単位で世界を塗り替えます。 実際、私のクライアントの中にも「生成AIの本を書こう」としていた方がいますが、半年の間にAIが想定外の進化を遂げ、構成そのものを全面的に変更する必要があるほどでした。 私の周囲の“AIガチ勢”が口をそろえて言います。 「情報の遅れは致命的」 と。 Gemini3、Claude、GPT…新モデルが出るたびに常識が壊れ、昨日のベストプラクティスが今日には使えなくなる。 これが生成AI領域のリアルです。 では、そんな世界で「紙の本」はもはや役割を終えつつあるのでしょうか? ──私は、そうは思いません。 むしろ役割はこれから大きく変わり、研ぎ澄まされていくと考えています。 ■ これから紙の本に残るのは「人間という普遍テーマ」 結論から言うと、紙の本として残るのは 生き方 哲学 心の持ち方 時間の使い方 人としてどう在るか といった、人間の本質を扱うテーマです。 なぜなら、 こうした領域だけは、AIのアップデート速度と関係なく“価値が腐らない”から。 生成AIそのものの解説書は、紙で出すほどの耐久性を持ちません。 半年後には内容が古び、読者の信頼を失う危険すらあります。 一方で、人間の本質を問う
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「たった2カ月」で著者への信頼が崩れた日──次のチャンスを手放す人の共通点

今日は紙の商業出版での経験をベースに書いています。 しかし、電子書籍の世界でも通じる話です。 ぜひ、参考にしてください。 「企画が通れば、一冊の本は基本的に最後まで出る」。 よほどのトラブルが起きない限り、出版の現場では、これが常識です。 企画が正式通過すれば売り上げが予算として計上されるからです。 だからこそ、企画が動き始めたら、著者と編集者は同じゴールを見て走り続ける必要があります。 しかし私は、ある著者をたった2カ月で「信用できない」と判断しました。 今日は、その実例から「信頼を失う著者の特徴」を共有します。 これは、これから本を出したい人にこそ、ぜひ知ってほしい話です。 ■ 信用が失われた瞬間 ある企画が走り出し、著者の原稿制作フェーズに入りました。 著者自身の執筆ではなく、腕の立つプロのライターを私が依頼し、執筆を進める流れでした。 初稿が上がり、著者へ確認を依頼しました。 返ってきた反応は── てにをは 言い回しの細かな言い換え 読者にとって意味が変わらない表現修正 など、いわば“重箱の隅つつき”とも言える修正が、全編にびっしり。 その瞬間、私はこう感じました。 「この著者は、ライターの力量も、私の判断も信じていない」 そして最も問題なのは── その修正が丸ごと読者のためになっていなかったことです。 難解な文章になるものも多く、読者が読みやすく、理解しやすくなる方向とは真逆でした。 ■ 信頼が失われる著者の共通点 その著者が示した態度には、はっきりとした特徴があります。 ●「自分目線」しか持たない 読者より、自分のこだわりを優先する。 ●編集者・ライターを軽視する
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●●万部突破!の裏側を知らずに“浮かれる”と危ない理由― ベストセラーの仕組みを正しく理解し、次の行動につなげるために ―

■「●●万部突破!」の数字だけを見てはいけない SNSを見ていると、「著者累計●●万部突破!」「自分が編集した本がトータル●●万部!」とアピールしている人をよく目にします。 もちろん、売れたこと自体は素晴らしいことです。出版界に明るい話題をもたらし、経済効果も生みます。 しかし――その数字だけを切り取って“その人の手柄”のように語るのは、出版の仕組みを正しく理解していないと言わざるを得ません。 なぜか? 理由はシンプルです。 ベストセラーは、著者や編集者の力だけでは絶対に生まれないからです。 ■大手出版社だからこそ可能になる“莫大なリスク” 今の出版業界では、部数を積んだ際の返品リスクは、私の体感では10年前の10倍ほどに増えています。「たくさん刷れば売れる」という時代ではありません。 では、なぜ数万部〜十万部規模の重版がかけられる本があるのか? それは—— そのリスクを背負えるキャッシュフローを持つ大手出版社だからこそ可能になるからです。 大量に刷れば、当然返品も増える。 返品が増えれば、出版社はコストを丸かぶりする。 つまり、資金的な体力がある企業でなければ、そもそも「大きく積む」ことさえできません。 逆にいえば、 同じ内容の本でも、中小出版社では絶対に十万部級には持っていけないケースが山ほどある ということです。 内容だけ見ればもっと評価されるべき本は、実はたくさんあります。しかしそれでも売れない現実があるのは、こうした“仕組み”が背景にあるからです。 ■宣伝・販売・書店…多くの人の力でベストセラーはつくられる さらに忘れてはいけないのは、ベストセラーは「置いておけば勝手
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天狗になった著者の末路は?

「編集者と著者は、対等であり、互いの信用で成り立つ。」 私が30年以上の編集者人生で痛感してきた真理です。 人気におぼれて天狗になれるような一過性の有名人ならともかく、99.9%の著者にとって、編集者との信用構築は“出版の生命線”です。 丁寧に信頼を積み上げた新人と、傍若無人にふるまった“そこそこ経験者”──。 明暗を分けた出来事を紹介します。 徹底して信頼してくれた新人著者の話 私が主婦の友社時代、デジタルファースト施策の一環で、あるスピリチュアル系著者の電子書籍企画が持ち込まれました。 別の出版社から条件付きの商業出版話もあったものの、著者は迷いなく電子出版を選択。 その段階で私はすでに「この人は信頼できる」と感じました。 ただし、問題は原稿。 何万字も書いた経験がない。だから私は言いました。 「思いを伝えたいのは分かります。でも、ルールを守らない原稿では届きません。徹底的に推敲しましょう」 結果、初稿は…正直、読むに堪えないレベル。 私は全面的に修正し、ポイントを説明し、また書き直してもらう。 二人三脚そのものでした。 著者は一切文句も言わず、 「ここはプロを信頼しよう」 と姿勢を崩さない。 その気持ちに応えようと、私も最大限向き合いました。 出版後、読者からイベント登壇オファーが複数来た、と報告を受けました。 努力と信用が、やがて実を結ぶ。編集者冥利に尽きる瞬間です。 編集者を“付き人扱い”した著者の末路 一方、昔こんな著者もいました。 ・休日おかまいなしの電話 ・「なんで他の著者はもっと出版できるんだ」 ・近所の書店に本が並んでいないとクレーム ・編集者への侮辱 はっ
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20年以上もベストセラーを出す著者 最後に勝つのは「信用される存在」

出版業界は年々縮小しています。 書店の数はこの20年で約4割減と言われ、紙の売上も右肩下がり。 そんな中でも、5万部突破、7万部突破の本を今なおコンスタントに出し続けている著者がいます。 私はこの著者と20年以上お付き合いし、何冊も編集してきました。 衰退と言われる市場で生き残る人。 一冊だけの偶然ではなく、何冊もヒットを続けられる人。 その共通点は、「才能」や「文章力」よりも明確です。 それは── 小さな約束も、大きな約束も、絶対に守る人。 業界で長く本を出したいなら、これは避けて通れません。 駆け出し時代、運命の一冊と出会った 私が編集者として駆け出しだった頃。 『パワーシフト』という一冊の本を手にしました。 画像 ビジネス心理学をテーマに、 世界中の実験データや文献を根拠として紹介する一冊。 「これは面白い。信頼できる内容だ。」 そう思って著者を探したものの、 当時はネット情報も少なく、なかなか連絡先が見つからない。 それでも諦めず、あらゆる手段を使い、なんとか連絡。 そこからお付き合いが始まりました。 いま、その著者は20年以上、第一線。 羽鳥慎一モーニングショーにも定期出演し、 心理学テーマで分かりやすい解説を続けています。 出版社からのオファーは今も途切れません。 ヒットを続ける人に共通する姿勢 旬が過ぎ、オファーが減り、 出版界から静かにフェードアウトしていく人を、私はたくさん見てきました。 その一方で、彼は違った。 小さな締切も守る 返信が早い 言ったことを必ず実行する 約束を守る姿勢が一貫している 編集者やデザイナーを“仲間”として扱う タイトルや装丁も「任せ
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出版で成果が出る人・出ない人の決定的な違い

「自分の考えを広めたい」という気持ちが、壁になることもある 「いつか自分の本を出したい」「自分の考えを世の中に広めたい」 そう思う人はとても多いでしょう。 でも実は——この“想いの強さ”が、出版のチャンスを遠ざけてしまうことがあるのです。 私自身、これまで数百冊の本を編集してきましたが、 自分の考えに固執して、周囲の意見をまったく受け入れない人ほど、 残念ながら出版で成果を出せていません。 一方で、「読者にどう伝わるか」という視点を大切にする人は、 出版をきっかけにチャンスをつかむケースがとても多いのです。 自分の中で完結してしまう「自己満足の本」自分の考えをストレートに表現することは、悪いことではありません。 むしろ本来の出版の原点は「自己表現」です。 ただ、“自分の中ですべてが完結してしまう表現”になると、 それは読者に届かない本になってしまいます。 たとえば、自費出版で身近な人に配るのであれば、 それでも構いません。 しかし、商業出版や電子書籍で「世の中に広めたい」と思うなら、 もう一段深く考える必要があります。 「読者はこの本を読んで、どんな気持ちになるだろう?」 「読者にとって、どんなベネフィット(得られる価値)があるだろう?」 この“読者目線”を持てるかどうか。 ここが、成果を分ける最初の分かれ道です。 読者目線に切り替えたら、テレビ取材まで舞い込んだ話 私が編集を担当したある著者は、 足専門の整体院を経営している“足の専門家”でした。 最初は「女性向けダイエット本にしたい」と企画書を持ってこられました。 しかし当時、私は街中で“男性の靴底の外側だけが減っている”こ
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「伝わる文章」は、うまい文章より難しい──信用してもらえる存在になるには?

最近、主婦の友社時代の同僚だった女性編集者と一緒に、これからを担うライターに向けた「文章力講座」を開いています。 受講生はすでにウェブ媒体や広報誌などで執筆経験を持つ、一定のレベルに達した人たちです。 今回の講座には、私たちが実際に原稿を添削するサービスをつけました。 受講者が提出する原稿は、もちろん基本をきちんと押さえており、誤字脱字も少なく、構成も整っています。 それでも、私たちは「まだ伸びしろがある」と感じています。 なぜなら、良い文章よりも“無駄のない伝わる原稿こそが、プロの世界では求められるからです。 修飾語より「余白」、技巧より「意図」 世の中には、文章術に関する本があふれています。 「書き出しのコツ」「リズムの作り方」「五感を使った表現法」──。 テクニックを何十個も紹介している本も少なくありません。 もちろん、それらは知っておくに越したことはありません。 ですが、私たちが原稿をチェックするとき、まず見るのはテクニックではなく構造と意図です。 例えば、 ・過剰な修飾語の連発 ・「それ」「これ」など指示語の多用 ・主語の省略で曖昧になった文意 これらが重なると、どんなに美しい言葉を使っても、読み手には伝わりません。 日本語は主語がなくても何となく通じてしまう言語ですが、“なんとなく”の積み重ねが伝わらない文章を生むのです。 「上手い」より「届く」文章を 添削をしていると、基本に忠実で誠実な原稿を書く人が多いことに驚かされます。 その姿勢は本当に素晴らしい。 しかし、プロとしてやっていくためには、もう一段階上の“読まれる文章”が求められます。 それは「うまく書く」では
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プロっぽい文章、書きませんか?

「自分もプロっぽい文章が書けたらいいな」 そう思ったことはありませんか? SNSやメール、ブログ、仕事での企画書や提案書──。 文章を書く機会は誰にでもあります。けれど、いざ書いてみると、なぜか「伝わらない」「冗長になってしまう」「読み返すと気恥ずかしい」と感じる方は多いものです。 私自身、29年間編集者をしてきましたが、文章に関する悩みを持つ人に数え切れないほど出会ってきました。そして共通しているのは、「良い文章を書こうとすればするほど、文章がゴテゴテしてしまう」ということです。 「良い文章」の正体はどこにあるのか? 世の中には文章術の本が山ほどあります。ネットで検索しても、ルールやテクニックを列挙した記事が並んでいます。 しかし、実際に目を通すと、「これは一体、誰に向けて書かれたものなんだろう?」と感じるものが少なくありません。 なぜなら、それらの多くは複数の本の内容をまとめただけであり、「著者自身が体得してきた実感」が抜け落ちているからです。 私は長年編集の仕事をしてきて、ひとつの答えに辿り着きました。 それは──「誰にでも当てはまる完璧な“良い文章”の定義は存在しない」ということ。 けれど、逆に「これはやってはいけない」というものは、明確に存在します。 「やらない方がいい」ことを減らすだけで文章は伝わる 例えば── 一文を長々と書きすぎない 指示語(これ、それ、あれ、どれ)を安易に使わない 主語と述語をあいまいにしない 同じ語尾を「です、です、です」と連続させない たったこれだけでも、文章はぐっと読みやすくなります。 「文章を良くする」ために何かを足していくよりも、むし
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会社を辞めた瞬間、あなたに何が残るのか 出版社の再編成

この不安、あなただけじゃない 最近、出版業界のニュースを目にするたび、胸の奥がざわつく。 「このまま会社にいていいのだろうか」 「肩書がなくなったら、自分には何が残るのだろうか」 年齢を重ねるほど、こうした不安は現実味を帯びてくる。 これは、決して一部の人だけの悩みではない。かつて大手出版社で働いていた私自身が、まさにその渦中にいたからだ。 出版社再編の時代に、何が起きているのか 私が長年勤めた主婦の友社は、現在カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下のカルチャーエンターテイメントに紐づく出版社となっている。 徳間書店、CCCメディアハウス、美術出版社など、十社ほどがグループに名を連ね、先週には親会社に対してSBI系企業が出資するというニュースも流れた。 今後の詳細はまだ見えないが、SBI主導で再編が進んでいくであろうことは、想像に難くない。 絶体絶命の会社を立て直した「信用」 私が主婦の友社に転職した当時、専務としてMさんという方がいた。後に社長になる人物だ。 当時の主婦の友社は、バブル崩壊の影響で400億円以上の負債を抱えていたと言われている。まさに崖っぷちだった。 その状況でMさんは社長を引き受け、「今は苦しいが、利益が出たら必ず社員に還元する」と繰り返し語っていた。 約束は、言葉ではなく行動だった Mさんは7期にわたり社長を務め、事業をすべて黒字化した。 そしてある年、全社員へのインセンティブ支給を本当に実行した。 私の記憶では32万円。銀行振込ではなく、手渡しの現金だった。 その瞬間、社員の空気が変わったのを、今でもはっきり覚えている。 「この人についていこう
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「企画力で売れる本」のお手本はここにあった——三五館シンシャの“日記シリーズ”が教えてくれる編集の本質と本と読者の信用構築

出版業界に長くいると、「今の時代は広告を打てないと売れない」「SNSでバズらないと難しい」といった悲観的な声を耳にします。しかし、それを軽々と超えていく“企画力だけで勝負しているシリーズ”が存在します。 それが、三五館シンシャが刊行している 日記シリーズ です。 普通の人の、普通の日々。だが、読む者の心が揺れる このシリーズは、特別な有名人でも成功者でもありません。 登場するのは、ごく普通の仕事をしている人たち。 ノルマに追われる生命保険営業マンの日記 10年勤めて突然クビになったメーター検針員の日記 利用者の人生と向き合い続けるケアマネージャーの日記 過酷な現場を渡り歩く派遣添乗員の日記 お客様に頭を下げ続ける住宅営業マンの日記 どれも「えっ、こんな日常があるのか」と胸を掴まれる哀愁とリアリティでいっぱいです。 凄いのは、これらが 派手な脚色も、強烈な成功譚もない“等身大の毎日” の記録だということ。 まさに 企画の勝利。 そして、このシリーズが長年続いているのは、書店と読者が同じように感じているからでしょう。 シリーズ化=信用の証。読者は「次も絶対面白い」と思っている シリーズとして成り立つということは、 「今回も絶対面白いはずだ」という、読者と出版社の間に信用が育っている証拠です。 広告予算が潤沢にあるわけではない出版社が、倒産を経験しながらも再スタートし、 企画力だけで読者の心を動かし、棚を確保し、シリーズを継続させている。 これほど出版社の原点を思い出させてくれる例はなかなかありません。 出版とは本来、 「読者が思わず手に取るテーマを見つけ、形にし、届ける仕事」 であ
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我流でKindle本を書こうとする人が、なぜ挫折してしまうのか― 300冊以上を編集してきた立場からの率直な見解 ―

最近、「自分でKindle本を書こうと思うのですが」という相談を受けることが非常に増えました。 同時に、「生成AIを使えば、あっという間にKindle本が作れます」という広告もやたらと目にします。 しかし結論からいえば—— 我流で“人に読まれるレベル”のKindle本を作るのは、ほぼ不可能 です。 これは編集歴30年、紙・電子合わせて300冊以上の本を編集してきた私の経験から断言できます。 ■ 実際に「自分でやります」と言った人はどうなったか 編集のプロである私に対しても、 「自分でKindle本を書いているので、今回も自分でやります」 と言う方は少なくありません。 ですが、そのほとんどが 途中で挫折します(やり遂げる人ももちろんいますが)。 理由は単純です。 書き慣れていないから、いざ書こうとすると手が止まる 3日、1週間、1ヶ月と“書けない時間”が積み重なる テーマも構成も明確でないから迷走する 書いているうちに「これでいいのか?」と自信がなくなる 気付けば、原稿はほとんど進まず、執筆意欲もゼロに。 これは特別なことではなく、むしろ“よくある結末”です。 ■ 「AIで作るKindle本」が“クズ本”になってしまう理由 生成AIの進化は目覚ましいものがあります。 Gemini 3がリリースされ、今後も大きく進化するでしょう。 しかし現状では、 AIを駆使すれば即、商業レベルの本が作れる、というのは幻想です。 たとえば「相続手続き」や「冠婚葬祭マナー」など、 誰が書いても内容が大きく変わらないテーマならAIでも一定レベルにまとまります。 ですが—— 自分のビジネスメソッド 自分
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時代が変われば「出版したい人」の条件も変わる──そして最後に残るのは“信用”だけ

◆大手出版社がひたすらフォロワーを追う理由 ある大手出版社では、編集者全員が毎日SNSやYouTubeのフォロワー数を調べ続けている──そんな話を聞いたことがあります。 もちろん、どの出版社も似たようなことをしていますが、その会社は群を抜いています。 フォロワー10万人以上であれば即オファー。 数年前までは、これが出版の王道ルートと言ってもよかったでしょう。 しかし、今は状況が変わっています。 SNS総フォロワー60万人の著者の本を担当したとき、正直なところ“まったく売れなかった”経験があります。 フォロワーが多い=本が売れる時代は、もう終わったのです。 では今、何が人を本の購買へと動かすのか? その答えは、時代とともに変化してきました。 ◆メルマガ10万人でベストセラーになった時代 私が編集者として駆け出しだった2005年頃。 当時は「メルマガ登録者数」が本の売れ行きを左右していました。 デビュー作を担当したある著者は、10万人のメルマガ読者を持っていました。 発売日にメルマガで告知しただけで、Amazon総合28位まで一気にランクイン。 その後、3万部近いヒットになり、文庫化までされました。 当時の私は驚きの連続でしたが、“メルマガの影響力”が出版を動かしていたのは確かです。 ◆19,800円の情報商材から生まれたヒット本 次に私が着目したのは、黎明期の「情報商材」でした。 19,800円の恋愛ノウハウを販売していた男性著者を見つけ、東京から信越地方まで会いに行きました。 再現性が高く、内容にも信頼がおけると判断した私は、彼を口説き落とし、 “情報商材のダイジェスト版を本に
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「また会いたい人」は、何をしているのか。中谷彰宏さんに教わった信用のクレジットの貯め方

「頑張っているのに、なぜか次につながらない」 「一度は仕事になっても、長い付き合いにならない」 「発信しているのに、人との関係が深まっていかない」 そんなモヤモヤを感じることはないでしょうか。 実力がないわけではない。 努力していないわけでもない。 でも、なぜか「あの人にまた頼みたい」と思われる人と、そうではない人に分かれていく。 その差は、派手な実績や話のうまさだけではないと私は思っています。 長く仕事をしてきて、強く感じるのは、結局のところ人は「信用のクレジット」を少しずつ貯めている人のところに戻ってくる、ということです。 その大切さを教えてくれた一人が、作家の中谷彰宏さんです。 20年以上続く関係の中で見た、自然な気遣い 中谷彰宏さんは、30年以上にわたり執筆活動を続け、マナーの先生、講師としても第一線で活躍されている方です。著書は1200冊を超える、まさに他に類を見ない存在です。 私がファッション雑誌の編集部にいた頃からのお付き合いなので、もう20年以上になります。もちろん、その間に中谷さんの書籍も数え切れないほど担当してきました。 中谷さんと仕事をしていて、いつも驚かされるのは「徹底的にやり抜く」姿勢です。 原稿を書く。 直す。 戻す。 確認する。 その一つひとつに、仕事相手への配慮がある。 たとえば、添付した画像は、私が企画した本の原稿戻しの際に、一緒に入っていたメッセージカードです。私がドラマ『相棒』が好きだということを知ったうえで、自筆の筆文字でメッセージを書いてくださっている。 普通なら、原稿を戻すだけで十分です。 メールで「戻しました」と書けば済む話です。
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中谷彰宏さんの気遣いから学んだ「信頼関係」が本づくりの核心

母の命日に思い出すこと 今日、9月23日は私にとって特別な日です。 2012年のこの日、母が他界しました。もう13年が経ちます。 その朝、突然「危篤です」という連絡を受け、タクシーで病院へ駆けつけましたが、間に合いませんでした。晩年は体調不良やメンタルの不調もあり、きっと生きづらさを抱えたまま旅立ったのだろうと今になって思います。 当時の私は、年間で15冊前後の書籍やムックを編集しており、毎日7冊近くを同時進行していました。そんな慌ただしい日々の中に突然訪れた訃報。すべての編集作業を中断し、葬儀や告別式の準備に追われることになりました。 母は花が好きでしたが、長い闘病の末、かつて多くいた友人・知人も減ってしまい、葬儀はこじんまりとしたものに。私はただバタバタと、目の前の準備に追われていました。 斎場で届いた花と本 そんな時に、忘れられない出来事がありました。 作家の中谷彰宏さんから、大きな花と「大切な人との別れ」をテーマにしたご自身の著作3冊、そして自筆の短いメッセージが届いていたのです。 私はほとんど誰にも連絡していませんでした。会社に最小限の報告を入れただけです。なのに、なぜここまでの心遣いをいただけたのか。 その瞬間、私ははっきりと感じました。 「ああ、この人は“出版社”ではなく“私”という編集者を見てくれているんだ」と。 「著者と編集者」という関係性 中谷さんはいつも「出版社ではなく編集者と本を作る」と言います。その言葉を、この体験で私は骨身に染みて理解しました。だからこそ彼は今まで1200冊以上、さまざまな出版社から本を出し続けることができているのでしょう。 編集者に
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出版塾に入ると本が出せると思っている人に知ってもらいたいこと

私は編集者として20年以上、出版業界の内側を見続けてきました。 その中で、どうしても疑問を感じざるを得ない存在があります。 それは「出版塾」です。 出版コンサルティング会社や、一冊売れた本を出した著者などが主催しているケースが多いのですが、塾生からよく聞くのはこうした声です。 「半年間で出版の夢を叶えられると聞いて参加した」 「プロの編集者に企画を見てもらえると期待した」 「50万円近い費用を払ったから、必ずチャンスがあると思った」 しかし、現実はどうでしょうか。 私は出版塾の最終プレゼン大会の審査員として、これまで何度も参加してきました。塾生40人ほどが6カ月学び、最後に出版社の編集者に向けて企画を発表する。そこで出版社から「もう少し詳しく聞かせてください」と声がかかれば次の段階へ進む──この流れ自体はどの塾もほぼ同じです。 けれども、実際に出版が実現するのは40人中1人、多くて2人。これが長年の私の経験から言える率直な数字です。 出版社の「投資対象」という現実 なぜそれほど狭き門なのか。 理由は今の出版業界の構造にあります。 一冊の本を出すには、印刷・流通・宣伝などで350万円から400万円ほどのコストがかかります。かつては、複数の新刊を出してその中のヒット作で利益を回収するモデルがありました。しかし今は違います。 本の売れ行きは以前よりもずっと厳しく、返品されるスピードも早い。出版社も書店も「売れる保証のある著者」でないと、リスクを取れなくなっているのです。 つまり、一冊の本は「投資対象」として扱われています。 昔なら「売れなかったね」で済んだものが、今は「なぜ出したのか
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電子書籍出版発売10日後に次のビジネスチャンスに生かしている人の具体例

出版直後こそ最大のチャンス —— ランキング実績を次のビジネスにつなげる方法私は編集者として数百冊以上の出版を手がけてきました。その中でも印象的だったのが、新里哲也さんの電子書籍出版です。新里さんは沖縄で生まれ育ち、5年以上にわたってnoteを毎日欠かさず投稿してきた方です。いまでは「noteといえば新里さん」と呼ばれる存在になっていますが、出版前までは「地元では知られていても、全国規模ではまだ無名」という状態でした。しかし、出版してからの展開が本当に鮮やかでした。Kindleランキング総合2位、3部門1位の快挙出版開始後、わずか数日のうちに新里さんの電子書籍はKindleランキングで総合2位を獲得し、さらに3部門で1位を達成しました。📚「無名でも書き続ければ誰かとつながる」で検索してみてください。これは単なる「売れました」という話ではありません。ランキングという客観的な数字は、著者の実績を一気に強固なものにします。「沖縄のnote投稿者」から「Kindleランキング総合2位の著者」へ。この肩書きの重みは、ビジネスの場で計り知れない力を発揮します。実際、新里さんは出版からわずか10日後に、自身の出版経験を次のビジネスへとつなげました。「出版のプロセス」や「ランキング獲得の裏側」を学べるセミナーを募集開始したのです。このスピード感こそ、出版が持つ大きなメリットだと私は考えています。出版は「終わり」ではなく「始まり」多くの方は「本を出すこと」をゴールと考えがちです。けれど、出版はむしろスタートラインです。出版によって得られるのは、「著者」という肩書きAmazonランキングという客観
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「●●といえば◇◇さん」と言われれば勝ち

「noteといえば新里さん」が生まれるまで —— 無名からブランドになる力 私は長年、出版編集の仕事をしています。これまで数百冊以上の本を世に送り出してきましたが、今回ご紹介する著者・新里哲也さんほど「継続の力」を体現している人を見たことはありません。 📚「無名でも書き続ければ誰かとつながる」 でぜひ検索してみてください。沖縄に生まれ育ち、特別な肩書きもなく、最初は「自分が文章を発信するなんて」とさえ思っていた新里さん。けれど今では、地元では「noteといえば新里さん」と言われる存在になっています。 きっかけは、ある占い師の一言でした。 「あなた、文章を発信したら人生変わるわよ」 その言葉を受けて、翌日から毎日noteに投稿を始めたのです。結果として、5年以上、2000日以上の連続投稿を実現。私自身も驚いたのは、その記録がただの「数字」ではなく、着実に「ブランド」となっていったことでした。 ________________________________________ 「続けること」が生む信用 無名の人が文章を書いても意味がない。新里さん自身、最初はそう感じていたそうです。けれど、彼が気づいたのは「無名だからこそ届く言葉がある」という真実でした。 誰かに見せるためではなく、自分の思いや気づきを素直に書き続ける。その積み重ねが、読者にとって「信じられる人」になる。これこそがブランド構築の核心です。 私たち出版のプロがよく言うのは、「ブランドとは一夜にして作れるものではない」ということです。広告や肩書きで一瞬は注目を集められるかもしれませんが、本当の信頼は時間の中でしか育ちません
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