最近、「自分でKindle本を書こうと思うのですが」という相談を受けることが非常に増えました。
同時に、「生成AIを使えば、あっという間にKindle本が作れます」という広告もやたらと目にします。
しかし結論からいえば——
我流で“人に読まれるレベル”のKindle本を作るのは、ほぼ不可能 です。
これは編集歴30年、紙・電子合わせて300冊以上の本を編集してきた私の経験から断言できます。
■ 実際に「自分でやります」と言った人はどうなったか
編集のプロである私に対しても、
「自分でKindle本を書いているので、今回も自分でやります」
と言う方は少なくありません。
ですが、そのほとんどが 途中で挫折します(やり遂げる人ももちろんいますが)。
理由は単純です。
書き慣れていないから、いざ書こうとすると手が止まる
3日、1週間、1ヶ月と“書けない時間”が積み重なる
テーマも構成も明確でないから迷走する
書いているうちに「これでいいのか?」と自信がなくなる
気付けば、原稿はほとんど進まず、執筆意欲もゼロに。
これは特別なことではなく、むしろ“よくある結末”です。
■ 「AIで作るKindle本」が“クズ本”になってしまう理由
生成AIの進化は目覚ましいものがあります。
Gemini 3がリリースされ、今後も大きく進化するでしょう。
しかし現状では、
AIを駆使すれば即、商業レベルの本が作れる、というのは幻想です。
たとえば「相続手続き」や「冠婚葬祭マナー」など、
誰が書いても内容が大きく変わらないテーマならAIでも一定レベルにまとまります。
ですが——
自分のビジネスメソッド
自分が経験から得た生き方・哲学
他者を動かす言語化
こうした“あなた自身の価値”をゼロから文章として落とし込むのは、AIでは無理です。
※相当に高度にAIを駆使できる人なら可能かもしれません(私の周りにもいます)
むしろAIで安直に作った本は「クズ本」と呼ばれ、
あなたのブランド価値を毀損するリスクすらあります。
■ そもそも「テーマ設定」から難しい
「何を書くか?」
これが決まらない限り、本づくりは一歩も進みません。
出版社では担当編集者と著者が何度も議論し、
“読者目線で最も刺さるテーマ”を設定します。
しかし、経験のない方がひとりでこれをやるのは、まず不可能です。
自分目線だけでテーマを選ぶと、
読者不在の“自己満足本”になるのは必然です。
■ 「構成をつくる」ことはもっと難しい
本づくりでは、何章立てにするか、
各章で何を語り、その順番をどうするのか——
この“構成力”が作品の質を大きく左右します。
結論を先に置く本
どの項目から読んでも成立する本
事例から議論に入る構成
ストーリーで引っ張る構成
こうした戦略を一冊ごとに設計するのが編集者の仕事です。
出版経験のない方が我流でやるには、あまりにも負荷が高すぎます。
■ タイトル・表紙デザインの壁は“想像以上”
タイトルは「読者との最初の接点」です。
しかし多くの人は、以下のどれかになります。
自分しか分からないタイトル
刺さらない抽象的なフレーズ
陳腐でありふれた言い回し
競合リサーチがゼロ
表紙デザインも同様で、
本のデザインを専門にしていないデザイナーが作ると、
“素人感”が一目でわかります。
文字の詰まり、余白のバランス、
縦横の配置、視線誘導…
これらは経験がないと絶対に分からないポイントです。
結果として、
「Kindleのクズ本」と言われる本の特徴が丸出し
になってしまうわけです。
■ 時間は有限。「我流で挑む」か「プロに任せる」か
自分でKindle本を書くこと自体を否定するつもりはありません。
ただし——
やるなら相応の覚悟が必要 です。
一方、プロに任せれば
テーマ設定
構成作成
取材
ライティング
タイトル
デザイン
これらをすべて最短距離で進められます。
結果として、
労力も時間も圧倒的に節約でき、成果も最大化できる
というのが私の結論です。
自分の事業や存在を知ってもらい、
信用を得るために電子書籍を作りたい人であればなおさら、
プロに任せる価値は大きいと強く感じています。
あなたの時間は有限です。
だからこそ、どの選択肢を取るか——
そこに意思決定が必要になります。