正論だけでは継続不可能な書店、出版業界を笑顔にする方法

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ビジネス・マーケティング

「本が好き」だけでは、やっていけないと感じたことはありませんか

本が好きで、この業界にいる。
読者の顔を思い浮かべながら企画を立て、著者と向き合い、書店の棚に並ぶ瞬間に胸が熱くなる。
それでもふと、「このやり方は、もう続かないのではないか」と感じる瞬間がある。
期待と不安。その両方を抱えたまま、私たちは今日も出版という仕事に向き合っているのだと思います。
神保町・三省堂書店の再出発を見て考えたこと
2026年3月19日、神保町の三省堂書店 神保町本店がリニューアルオープンします。
先日、現地を通りかかると、すでに新しい看板が掲げられていました。
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ニュースを読む限り、より読者に寄り添い、「欲しい本に出会える」書店を目指すとのこと。
この流れは、数年前に紀伊國屋書店 新宿本店が行った1階フロアの大幅リニューアルとも重なります。
確率論的な大量陳列をやめ、画一性を外し、「出会い」を重視した空間へ。
個人的には、とても美しい進化だと思っています。

しかし、出版社の経営はどうなるのか

一方で、出版社を取り巻く環境は、正直に言って厳しさを増す一方です。
空間がゆったりすれば、当然、棚に並ぶ冊数は減る。
それはつまり、出版社にとって「書店への入荷」がよりシビアになることを意味します。
従業員が30人以上いる出版社が、これまでと同じ感覚で経営を続ければ、固定費は一気に重荷になります。
売上は伸びにくく、返品は増える。
この悪循環を断ち切るのは、簡単な話ではありません。

店頭販売で痛感した「信用のクレジット」

私は2年前、紀伊國屋書店 新宿本店と丸善 丸の内本店で、自分が編集した本の店頭販売を行いました。
これは、当時一緒に仕事をしていた販売メンバーが、それぞれの店舗の決裁権者と深い信頼関係を築いていたからこそ実現したものです。
彼がいなければ、この企画は成立しませんでした。
このとき、私ははっきりと感じました。
数字や条件を超えて効いてくるものがある。
それが「信用のクレジット」だと。

人情だけでは食べていけない。数字だけでも続かない

もちろん、現実は甘くありません。
書店も、これまで以上に数字にシビアにならざるを得ない。
出版社も、思うように部数を出せず、返品が積み上がる。
この先、環境はさらに厳しくなるでしょう。
それでも、関係者みんなが笑顔で出版に携わる道はあると、私は思っています。

笑顔で続けるための、たった一つの視点

答えは、意外とシンプルです。
身の丈に合った経営をし、書店が「置きたい」と思う本をつくること。
大手出版社は資金力で耐えられるかもしれない。
しかし中小出版社は、余剰人員を抱えた瞬間に経営が傾く。
実際、倒産する出版社は毎年のように出ています。
だからこそ、
信用のクレジットを少しずつ貯めながら、
無理をせず、でも誠実に、会社のダウンサイズにきちんと向き合って、
この業界に関わり続ける。
棚が減る時代だからこそ、
人と人の信用が、これまで以上に重みを持つ。
私は、そう信じています。
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