「編集者と著者は、対等であり、互いの信用で成り立つ。」
私が30年以上の編集者人生で痛感してきた真理です。
人気におぼれて天狗になれるような一過性の有名人ならともかく、99.9%の著者にとって、編集者との信用構築は“出版の生命線”です。
丁寧に信頼を積み上げた新人と、傍若無人にふるまった“そこそこ経験者”──。
明暗を分けた出来事を紹介します。
徹底して信頼してくれた新人著者の話
私が主婦の友社時代、デジタルファースト施策の一環で、あるスピリチュアル系著者の電子書籍企画が持ち込まれました。
別の出版社から条件付きの商業出版話もあったものの、著者は迷いなく電子出版を選択。
その段階で私はすでに「この人は信頼できる」と感じました。
ただし、問題は原稿。
何万字も書いた経験がない。だから私は言いました。
「思いを伝えたいのは分かります。でも、ルールを守らない原稿では届きません。徹底的に推敲しましょう」
結果、初稿は…正直、読むに堪えないレベル。
私は全面的に修正し、ポイントを説明し、また書き直してもらう。
二人三脚そのものでした。
著者は一切文句も言わず、
「ここはプロを信頼しよう」
と姿勢を崩さない。
その気持ちに応えようと、私も最大限向き合いました。
出版後、読者からイベント登壇オファーが複数来た、と報告を受けました。
努力と信用が、やがて実を結ぶ。編集者冥利に尽きる瞬間です。
編集者を“付き人扱い”した著者の末路
一方、昔こんな著者もいました。
・休日おかまいなしの電話
・「なんで他の著者はもっと出版できるんだ」
・近所の書店に本が並んでいないとクレーム
・編集者への侮辱
はっきり言いますが、こういうタイプは“筆力が低い”ことが多い。
実力が伴わない自信ほど、扱いづらいものはありません。
私は仕事を最短で終わらせ、距離を置きました。
そしてその人が今どこにいるか、知りません。
出版から消えていく人の共通点はただひとつ。
「信用を軽んじた」
それだけです。
出版は「信用のビジネス」
著者の実力も大事です。
でも、実力より前にあるのは「スタンス」。
出版は1人では成り立たない。
編集者、デザイナー、校正者…多くの人の力が集まる世界です。
信用を積み重ねる人は、次の仕事が舞い込む。
信用を壊す人は、静かに退場していく。
出版で生き残れるのは、
“書ける人”ではなく“信頼される人”。
もしあなたがこれから出版を目指すなら、今日からできることがあります。
相手の専門性を尊重する
指摘を感情でなく、学びとして受け取る
最速で対応する
約束を守る
これだけで、編集者からの信頼は圧倒的に変わります。
行動しよう:最初の一歩は「信頼の返事」から
今日、誰かからメッセージが来ているなら、誠実に返しましょう。
修正依頼が来ているなら、素直に向き合いましょう。
出版の未来は、あなたの“信頼行動”の積み重ねです。
出版に興味がある方へ
私は商業出版の編集歴30年以上、現在はひとり出版社を運営しています。
これまで多くの著者と向き合ってきましたが、
出版で成功する人は例外なく「信用を積む行動」を徹底できる人です。
もしあなたが、
信頼される著者として出版したい
自分の専門性を“本という形”にしたい
出版を事業のレバレッジにしたい
と考えているなら、ぜひ一度ご相談ください。
出版はゴールではなく、新しいステージの始まりです。
あなたのストーリーを、丁寧に世の中へ届けるお手伝いをします。