出版で成果が出る人・出ない人の決定的な違い

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「自分の考えを広めたい」という気持ちが、壁になることもある

「いつか自分の本を出したい」「自分の考えを世の中に広めたい」
そう思う人はとても多いでしょう。
でも実は——この“想いの強さ”が、出版のチャンスを遠ざけてしまうことがあるのです。
私自身、これまで数百冊の本を編集してきましたが、
自分の考えに固執して、周囲の意見をまったく受け入れない人ほど、
残念ながら出版で成果を出せていません。
一方で、「読者にどう伝わるか」という視点を大切にする人は、
出版をきっかけにチャンスをつかむケースがとても多いのです。

自分の中で完結してしまう「自己満足の本」
自分の考えをストレートに表現することは、悪いことではありません。
むしろ本来の出版の原点は「自己表現」です。
ただ、“自分の中ですべてが完結してしまう表現”になると、
それは読者に届かない本になってしまいます。
たとえば、自費出版で身近な人に配るのであれば、
それでも構いません。
しかし、商業出版や電子書籍で「世の中に広めたい」と思うなら、
もう一段深く考える必要があります。
「読者はこの本を読んで、どんな気持ちになるだろう?」
「読者にとって、どんなベネフィット(得られる価値)があるだろう?」
この“読者目線”を持てるかどうか。
ここが、成果を分ける最初の分かれ道です。

読者目線に切り替えたら、テレビ取材まで舞い込んだ話

私が編集を担当したある著者は、
足専門の整体院を経営している“足の専門家”でした。
最初は「女性向けダイエット本にしたい」と企画書を持ってこられました。
しかし当時、私は街中で“男性の靴底の外側だけが減っている”ことに気づいていました。
それはつまり、体のバランスの崩れを意味します。
にもかかわらず、男性向けにそのテーマを掘り下げた本は、ほとんどありませんでした。
そこで私は提案しました。
「女性向けのダイエット市場はすでにレッドオーシャンです。
男性向けに“体のゆがみを整える健康&ダイエット”を切り口にしませんか?」
著者は驚いた様子で「そういう見方もあったのですね」と言い、
最終的に「すべてお任せします」と快諾してくださいました。
結果、その本はスムーズに企画が通り、発売後にはテレビ朝日系列
『大下容子ワイド!スクランブル』で5分以上にわたって特集されました。
取材や講演の依頼も次々に入り、出版社としても大成功の一冊になったのです。

「自分の考えに固執する」と、出版後に後悔することも

逆に、失敗の例もあります。
「自分のメンタルブロックを外す」というテーマの本を出したいという著者がいました。
その方には、ベストセラーをいくつか出した“先生”が指導役としてついていました。
ただし、その先生は特定ジャンルに特化した実績の方。
私が行う構成提案やタイトル案は、なかなか受け入れてもらえませんでした。
最終的に本は発売までこぎつけたものの、結果は正直に言って散々。
後日カフェでお会いしたとき、著者はこう言いました。
「みやがわさんの言う通りにしておけばよかったと、今になって思います」
出版というのは、自分の内面を表現する場であると同時に、
“他者と共鳴する場”でもあります。
読者の心に届く本を出せる著者ほど、自分の主張を一歩引いて見つめる勇気を持っています。

「手放す勇気」が、成果への第一歩

「自分の考えを広めたい」という気持ちはとても大切です。
でも、執着してはいけません。
自分の想いを「読者に伝わる形」に変換すること。
そのために、編集者の意見を聞いたり、他人の視点を取り入れたりすること。
それは“妥協”ではなく、“翻訳”です。
著者の想いを、より多くの人に届く形に翻訳する——
それが編集者の役割でもあり、
読者目線を持つ著者が必ずやっていることでもあります。
出版で結果を出したいなら、
まずは「読者に自分を託す」気持ちを持つこと。
それが、成果へのいちばん確かな第一歩です。
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