■「連絡が取れない3日」で信用は壊れる
あなたが「いつか本を出したい」「ライターとして仕事がしたい」と思っているなら、
今日これだけは心に刻んでください。
“3日連絡が取れない”だけで、あなたの信用は一瞬で崩れる。
これは少し大げさに聞こえるかもしれません。
でも、出版や編集の現場では、それが現実です。
私は30年以上、編集の現場で多くの著者やライターと関わってきました。
どんなに実力があっても、どんなに良い原稿を書けても、
「連絡が取れない」というだけで、その人への信頼はゼロになります。
ある自己啓発書のゴーストライティングをお願いしたときのことです。
ライターさんは「大丈夫です、やります!」と快く引き受けてくれました。
ところが、執筆の途中から10日間、完全に連絡が取れなくなったのです。
メールを送っても既読にならず、電話にも出ない。
原稿がどこまで進んでいるのか、体調を崩しているのかすら分からない。
進行を確認できないまま、発売日が迫っていきました。
出版の現場で「10日間の沈黙」は致命的です。
それは「信用を失う10日間」でもあります。
結果的にその方との仕事は、その一件を最後に終わりました。
何年も一緒に仕事をしてきた信頼関係が、一瞬で消えてしまったのです。
■出版の現場では「発売日厳守」が絶対ルール
昔は少しぐらいスケジュールがずれても、何とかなった時代もありました。
しかし今は違います。
出版社は月次決算で細かく進行を管理しており、発売日の変更はほぼ不可能です。
1冊の発売が遅れると、他の本や広告、流通すべてに影響します。
そのため、編集者は常に進行を「見える化」しておきたいのです。
そんな中で3日、まして10日も連絡が取れないとなれば、
編集者は不安を通り越して「この人は信用できない」と判断せざるを得ません。
■「書けない」と言える人が信用される
ここで大事なのは、「書けないこと」自体が問題ではないということです。
どんなプロでも、執筆が思うように進まないことはあります。
でも、「今、どうしても書けません」「今こういう状況です」と
正直に伝えてくれる人なら、編集者はサポートできます。
代替案を立てたり、構成を調整したり、解決策を一緒に考えることができます。
一方で、黙り込んでしまう人には何もできません。
結果、原稿も信頼も、すべて失ってしまうのです。
■信用を積み上げる人がチャンスを掴む
締め切りを守るのはプロとして当然のこと。
でも、「すぐに連絡が取れる」「現状を素直に伝えられる」ことこそ、
長く信頼されるライター・著者の条件です。
出版の世界では、一度信頼を得ると仕事は安定します。
逆に、一度失えば二度と戻らないこともあります。
もしあなたが本気で「本を出したい」「ライターとして仕事をしたい」と思うなら、
まずは誠実な連絡を習慣にすることから始めてください。
それが、最初にして最大の「信用の武器」です。