ミトコンドリアとコンビニ
あたいは独自の生態系をもつ人間とはほぼ見分けがつかないやどかりのように家を変えていく誰かの家が空くそこであたいの出番だ引越し作業開始見つからないように移動する相手が完全に家を出たタイミング今だと言わんばかりに歩を進めるおやおや新築物件の情報が入ってきた築15才スイーツ好きハードロック完備新生物まで徒歩5分5分って近いと思うだろあたいは足が無い自衛隊のように匍匐前進で移動するあたいには移動ルーティンがある休憩がてらに必ずコンビニへ立ち寄る大好物のプリンがあるのさ柔らかいタイプが好きあたいとプリンは似てる食べる方だけどねいつもの冷蔵庫に体を這わせて向かう同じタイミングでもう一体が近づく最後の一つを目の前で取られた怒りでゼリー状の体がプルプルと震えるあれが無いと体力がもたないなにより気分がのらない嘘だろこんな日が来るなんて店員と話さないといけないじゃないかあたいは引っ込み事案なのに仕方がない引越しのためだ恐る恐る声をかける「もにゅもにゅ」店員はこちらに気づいていない少し大きめの声で「もーにゅもにゅ!」店員はこちらを振り返るだが天井を見ているコンビニってこれだから嫌なんだよ人に溢れている居酒屋と同じだよ声が通らないんだどうしようかと途方に暮れる同時に日も暮れていき朝を迎えたシフト交代の時間がきた店員は入れ替わりプリンを補充したミトコンドリアは液体へと変わり朝の掃除でゴミ箱へ吸い込まれていった[お悩み電話相談]悩み事をどうにもできずに苦しんでいる方は是非一度メッセージからご相談ください!心が辛くてどうしようもないときは、誰かに話すのが一番楽になります。どうぞよろしくお願いいたします♪[コ
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