先日の2月19日、S&P 500（^GSPC）は6,144ポイントと過去最高値を記録しました。しかし、その後、火曜日の終値時点で約6%下落してしまいました。多くの投資家が、貿易政策の不安定さが米国経済に与える影響を心配しているようです。
貿易戦争の影響が市場に与える波紋
最近、ドナルド・トランプ大統領がカナダやメキシコへの関税を発効し、中国向けの新たな関税も加わりました。また、欧州連合にも関税が課される可能性があるとのこと。これに対して対象国は報復関税を打ち出しており、貿易戦争が激しくなる懸念があります。企業のコスト増が最終的に消費者に転嫁されることで、インフレの影響も心配されています。
歴史が示す「買い時」とは？
過去40年のデータを見ると、S&P 500は年間で少なくとも5%の下落を経験することがありますが、その後は短期間で回復するケースが多いという調査結果があります（ゴールドマン・サックス調査）。つまり、今回の下落も一時的な調整で、将来的には上昇局面が期待できる可能性があるという見方もできるのです。
経済指標から見た米国経済の今
とはいえ、明るい面だけではありません。1月の消費者支出が0.2%減少し、2月の消費者信頼感も7%低下するなど、経済に不安の声も上がっています。消費者支出はGDPの約3分の2を占めるため、この流れが続くと、第1四半期のGDP成長率が年率2.8%の減少になる可能性もあります。
さらに、トランプ大統領が実施した一連の関税措置により、米国の輸入品に対する平均税率が今年さらに上昇する見込みです。過去、2018年には同様の関税発動で市場が大きく下落した経験があるため、今回も慎重に対応する必要がありそうです。
これからの投資戦略について
市場は短期的なニュースや政策の変化に敏感に反応します。2018年の大幅な下落後、S&P 500はすぐに回復し2019年5月には新たな高値を更新しました。これを踏まえると、今回の下落は「買い時」として捉える投資家も多いようです。
皆さんには、以下のポイントを参考にしていただきたいです。
買い時を見極める: 歴史的には5%程度の下落は、その後の回復の足がかりとなることが多いです。
ポートフォリオの見直し: これまでに注目していた銘柄リストを再確認し、下落時に買い増しができるよう準備しておくと良いでしょう。
リスク管理を大切に: 貿易政策の変動やインフレといった経済指標にも注目しながら、柔軟に対応する姿勢が大切です。
市場は常に変動しており、今回のような調整局面も過去の経験からは決して珍しいことではありません。長期的な視点を持ちながら、冷静な判断で次の投資チャンスを捉えましょう。
以上、最新の市場動向を踏まえた投資のヒントをお届けしました。日々の情報収集をしっかりと行いながら、次のチャンスを逃さないように頑張ってくださいね！
