学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”③

学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”③

記事
コラム

書けないだけで、考えていないことにされた子


ユウトは、話すとすごかった。

歴史の人物の判断を、政治、経済、宗教、地理に分けて説明できた。

小説の登場人物の心の動きも、大人が驚くほど深く読めた。

でも、作文用紙の前に座ると、手が止まった。

頭の中には、言葉があふれている。

けれど、鉛筆を握ると消えていく。

書くことに力を使いすぎて、考える力が残らない。

先生は言った。

「思ったことをそのまま書けばいいんですよ」

ユウトは思った。

そのまま書けたら、こんなに苦しくない。

作文は白紙だった。

返ってきた紙には、赤字でこう書かれていた。

「もう少し真剣に取り組みましょう」

その夜、ユウトは母親に一時間半かけて作文の内容を話した。

母親は涙ぐんだ。

「こんなに考えていたの?」

ユウトはうなずいた。

「うん。でも、紙は僕の速さについてきてくれない」
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す