アカシックレコード: 青天を衝けから考察する狐の憑依と近代国家について
今回は、3日前(3月15日)に書きました大河ドラマ「青天を衝け」の話の流れで、狐の憑依と近代国家について書いていこうと思います。大河ドラマ・青天を衝けは、日本の資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一さんの生涯を描くストーリーです。その第5話(3月14日放送)の狐の憑依騒動の話になるのですが、美しい村川絵梨さんが演じる、主人公・栄一の姉・渋沢なかが、突然、精気がなくなった感じで村をふらふらするようになります。話によると、なかは結婚の縁談が決まっていたのですが、相手の家が「おさきもち」という特殊な家柄なため、伯父・伯母が結婚に反対をして、夢遊病者のような振る舞いをするようになったということです。注釈
おさきもちというのは、くだ狐や九尾狐とも呼ばれる尾っぽが割けた妖怪が
憑依する特殊な家系のことを意味していて、江戸時代から忌み嫌われており、
差別の対象となっていたのだそうです。東日本に多く見られる伝承ですが、
西日本では犬神様(狐はイヌ科)という形で伝承されており、不思議なことに
このような憑き物がある家系には精神異常など特殊な病気による祟りがある
一方で、富み栄えるとも言い伝えられています。
また、神社の入口に朱色の鳥居の横で巻物と玉を咥えて鎮座する狛狐は、
おさきもちの狐とはまた別のもので、そちらはお稲荷さんと呼ばれている
稲荷神社の眷族で、妖怪の類ではなく、稲荷大神様のお使いだそうです。
民間では、稲荷神社と言えば狐が神様と思っている人もおりますが、
農家にとっては、狐は穀物を食い荒らすネズミをとる益獣だったために
田の神様・山の神様として人々に崇拝されるようになったのだそうです。
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