【連載 第1話】祖母の部屋の匂い
こんばんは。丸山修平です。私が「視える世界」に最初に触れたのは、
祖母の部屋でした。
幼い頃、祖母の家に行くと、決まって感じる匂いがありました。
お香のようでいて、どこか懐かしいような、
言葉ではうまく表せない、不思議な空気。
その部屋に入ると、なぜか心が静かになるんです。
当時の私は、それが特別なものだとは思っていませんでした。
ただ「そういうもの」だと受け止めていたんです。
祖母は、いわゆる霊能者でした。
人の想いや、目に見えない流れを感じ取り、
それを言葉にする人でした。
けれど、その姿はどこか穏やかで、
怖いという印象は一切ありませんでした。
むしろ、祖母の周りにはいつも、
安心した表情の人たちが集まっていたのを覚えています。
ある日、祖母の部屋で遊んでいたときのことです。
ふと、「ここに誰かいる」と感じた瞬間がありました。
もちろん、目に見えるわけではありません。
でも、確かに“気配”のようなものがあったんです。
私はその感覚を、何の疑いもなく祖母に伝えました。
すると祖母は、驚くでもなく、
ただ静かにこう言いました。
「そう感じたのね」
それだけでした。
否定もせず、特別視もせず、
ただそのまま受け止める。
その反応が、子どもだった私にはとても自然に感じられました。
後から思えば、その一言が、
私の中で「視えること」を特別なものにしなかったのだと思います。
怖いものでも、誇るものでもなく、
ただ“あるもの”。
それが、私にとっての始まりでした。
累計2,083人の方と向き合ってきた今でも、
あの部屋の空気は、どこか記憶の中に残っています。
人の想いには、言葉にならな
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