土地売却の流れ【入門編】

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コラム
境界・書類・契約・税金まで、やさしく解説!
土地を売りたいと思っても、何から手をつけていいのか分からない。
そんな方は少なくありません。
「測量が必要って聞いたけど本当?」
「境界線がわからないと売れない?」
「古家がある土地はどうしたらいいの?」
この記事では、土地売却が初めての方でも安心して理解できるように、
「事前準備」から「税金申告」までの全ステップをわかりやすく解説します。
一度読めば、土地売却の流れと注意点がすっきり整理できるはずです。

① まずは「事前準備」から

土地を売る前に確認すべきことが3つあります。

1. 境界線を確認する
土地を売るとき、まず一番大切なのが「境界線(きょうかいせん)」の確認です。
これは、あなたの土地と隣の土地の“正確な境目”を明確にすることを指します。
売主には「境界の明示義務」といって、買主に対して「この土地の範囲はここまでです」と示す責任があります。
すでに境界が確定している場合は問題ありませんが、特に古い土地や相続で受け継いだ土地では、境界が曖昧なケースが多く注意が必要です。
もし境界が不明な場合は、土地家屋調査士や測量士に依頼し、「境界確定測量」を行う必要があります。この作業には時間と費用(数十万円〜)がかかるため、早めの着手がおすすめです。

なお、境界には2種類あります。
「民々境界」:隣の土地との境
「官民境界」:道路や公道との境
特に官民境界が確定していない場合、役所との協議に時間がかかることもあります。
早めに不動産会社や専門家に相談しておきましょう。

※境界確定測量や境界の明示をせずにそのまま売却することも可能です。
買主の同意があり、売却後に買主の負担と責任にて境界確定測量や境界の明示をする形です。
しかし、買主側としては境界が確定している物件を購入したい気持ちが強いはずですので、売却を成功させたいのであれば、境界確定測量や境界の明示を実施することをオススメします。

2. ローン残債を確認する
住宅ローンが残っている場合は、残高を銀行に確認しましょう。
売却時には「抵当権(ていとうけん)」という担保を外す必要があります。
抵当権とは、ローンを借りたときに銀行が土地を担保に取る権利のこと。
売却代金を受け取るタイミングで銀行担当者も同席し、残債を一括返済 → 抵当権抹消の流れになります。
ただし、売却額がローン残高より少ない「オーバーローン」の状態だと、
自己資金で差額を埋める必要があります。
この点は必ず早めに把握しておきましょう。

3. 必要書類をそろえる
売却時にはさまざまな書類が必要になります。
不動産会社がなくても査定はできますが、
揃っているほどスムーズに進み、査定額にも良い影響があります。
主な書類は以下の通りです。
売買契約書・重要事項説明書(購入時のもの)
登記識別情報通知(または権利証)
土地測量図・境界確認書
建築確認済証・検査済証
固定資産税評価証明書  など
もしこれらが手元にない場合でも慌てなくて大丈夫です。
測量会社や役所で再発行できる場合もあります。
特に「境界確認書」や「測量図」は、買主が安心して購入できる重要資料になるため、早めに準備しましょう。

② 価格査定 ― いくらで売れるのかを知る

土地の査定は、周辺の「取引事例」をもとに価格を決める方法で、専門的には「取引事例比較法」と呼ばれます。
つまり、あなたの土地と似た条件(立地・広さ・形など)の土地が、過去にどのくらいの金額で売れたかを参考にして査定します。
さらに、より客観的な参考値として「相続税路線価」も使われます。
これは、国税庁が毎年公表している「道路ごとの土地評価額」で、ほとんどの市街地で設定されています。
路線価は、公示地価(国が発表する地価)の約8割程度。
実際の取引価格(実勢価格)は、公示地価の1.1〜1.2倍が目安といわれています。
そのため、ざっくりした計算式で言うと:
実勢価格の目安=相続税路線価 × 面積 ÷ 0.8 × 1.1
これにより、「今の相場でどれくらいの価格で売れそうか」を把握できます。
つまり、不動産会社の査定は「周辺の取引データ」と「公的な土地評価」の両方をもとに、現実的な価格を導き出しているのです。
その他に「固定資産税路線価」や「公示地価」「基準地価」などを活用し、査定価格を算出する方法もございます。

③ 不動産会社と「媒介契約」を結ぶ

査定に納得できたら、売却をお願いする不動産会社を選び、契約を結びます。
この契約のことを「媒介契約」といいます。
簡単に言うと、「あなたの代わりに売却活動をしてくれる正式なパートナーを決める」ということです。
媒介契約には3つの種類があります。
「専属専任媒介契約」
1社の仲介会社にのみ売却を依頼する契約になります。そのほかの仲介会社に依頼することは契約上禁じられています。契約後に、売主様が自分で見つけてきた買主様(親戚や知人など)と直接交渉する場合でも、仲介会社を通して取引することが義務づけられています。

「専任媒介契約」
専属専任媒介契約とほぼ同一条件の契約内容になりますが、売主様が買主様を直接見つけてきた場合は、仲介会社を通さずに取引することが可能です。

「一般媒介契約」
複数の会社に仲介を依頼することができる契約です。売主様にとっては、複数の不動産会社が売却窓口の担当になってくれることがメリットと言えますが、その一方で、窓口の複数社と販売の状況をやり取りしなければならないなど、手間も多くかかります。
どの契約にもメリットとデメリットがあります。
大事なのは「どの会社と」「どんな担当者と」組むかです。
担当者の誠実さ、報告の丁寧さ、説明のわかりやすさを見て選びましょう。

④ 売却活動 ― 広告と見学で買主を探す

契約が終わると、いよいよ販売スタートです。
不動産会社は、次のような手段で買主を探します。
指定流通機構(レインズ)への登録
 → 全国の不動産会社が共有するデータベースです。
不動産ポータルサイト(SUUMO・HOME’Sなど)への掲載
折込チラシ・ポスティング・DMなどの地域広告
現地販売会(オープンハウス)の開催
これらを組み合わせて購入希望者を集めます。
販売中は、問い合わせ数や内覧の反応を定期的に報告してもらいましょう。
反応が少ない場合は価格や見せ方を見直すことも大切です。

⑤ 売買契約 ― 買主と正式に約束する

購入希望者が現れたら、価格や条件を交渉し、合意に至れば「売買契約」を結びます。
契約当日は次の流れで進みます。
重要事項説明(宅建士が内容を説明)
契約書の読み合わせ
署名・押印・印紙の貼付
手付金の受け取り
今後のスケジュール確認
手付金は売買価格の5〜10%ほどが一般的です。
契約時には、登記済権利証・実印・印鑑証明書・身分証などを用意します。
また、固定資産税や管理費などの清算も忘れずに。
引渡し日以降の分は買主負担になるため、日割り計算をして調整します。

⑥ 決済・引き渡し ― 売却完了の日

決済当日は、銀行で行われることがほとんどです。
買主がローンを実行し、あなたの口座に残代金が入金されます。
同時に、司法書士が所有権移転登記の手続きを進め、
鍵や関係書類を買主に引き渡します。
残代金の受領と登記が終われば、取引は完了です。

当日の持ち物
権利証または登記識別情報
実印・印鑑証明書・本人確認書類
銀行通帳
固定資産税通知書などの関係書類
仲介手数料の残金  など
決済と引渡しは平日に行うのが基本です。
法務局が閉まっている土日を避けましょう。

⑦ 売却後の税金 ― 忘れがちな確定申告

土地を売って利益が出た場合は、「譲渡所得税」がかかります。
税率は、所有期間によって異なります。
5年以下 → 約39%(短期譲渡)
5年超 → 約20%(長期譲渡)
ただし、自宅を売った場合は3,000万円の特別控除があります。
この控除を使えば、多くのケースで課税されません。
逆に、売却して損が出た場合も「損失の繰越控除」を使って、
他の所得(給与など)と相殺することができます。
申告時期は翌年の2月〜3月。
売買契約書や経費の領収書などは大切に保管しておきましょう。

⑧ 土地売却の2つの方法 ― 更地と古家付き

土地には「建物を壊して売る」か「そのまま売る」か、2つの方法があります。
・更地で売る場合
古い建物を解体して更地にしてから売る方法です。
自由に建築できるため買主の需要が高く、売れやすい傾向があります。
ただし、解体費用がかかります(木造で坪3万円ほど)。
また、建物を壊すと固定資産税の軽減措置が外れ、税金が最大6倍になることもあるため、タイミングをよく検討しましょう。

・古家付きで売る場合
建物を壊さずに「古家付き土地」として売る方法です。
解体費用が不要で、固定資産税も安く抑えられますが、
用途が限られるため売れにくいデメリットもあります。
買主が解体を希望する場合、費用負担を求められることもあるので注意しましょう。

⑨ よくあるトラブルと注意点

土地売却では、特に「境界」と「契約不適合」がトラブルの元です。
境界が不明確なまま売ると、後から「越境している」「面積が違う」と揉めることがあります。
売主は、知っている欠陥(地盤沈下・雨水の流れ・擁壁の亀裂など)を正直に伝える義務があります。
分からないことがあれば、必ず不動産会社や専門家に相談しましょう。

まとめ:土地売却は「準備と信頼」がすべて

土地売却は、「境界」「書類」「契約」「税金」と聞くと難しそうですが、
一つずつ順番に進めれば大丈夫です。
流れをもう一度整理すると――
境界や書類を確認(事前準備)
査定を受けて価格を把握
不動産会社と媒介契約
広告・見学などの売却活動
売買契約の締結
決済・引渡し
税金の申告
大切なのは、「信頼できる担当者」と出会うこと。
親身に話を聞いてくれて、丁寧に説明してくれる会社を選びましょう。
あなたの土地が、次の人の新しい暮らしや未来につながるように――。
誠実な準備と正しい知識で、安心・安全な売却を実現しましょう。

ではまた。
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