「何から始めたらいいの?」をゼロからやさしく解説!
マンションを売るのは一生に何度もあることではありません。
初めての方にとっては「査定?媒介契約?決済?何のこと?」と不安がつきものです。
この記事では、マンションを売りたいと思ったその日から、引き渡し・税金の申告までの流れを、分かりやすく説明していきます。
読めば、「自分は今どの段階にいるのか」「次に何をすればいいのか」が明確になります。
【基本的な流れ】
①価格査定
↓
②媒介契約
↓
③売却活動
↓
④売買契約
↓
⑤決済・引き渡し
↓
⑥税金申告
① まずは「いくらで売れるのか?」を知る ― 査定
売却の第一歩は、「自分のマンションがいくらくらいで売れるのか」を知ることです。
不動産会社に査定を依頼すると、過去の成約データや周辺相場をもとに価格を出してくれます。
これを「取引事例比較法」といいます。
たとえば、同じマンションで1階が3,500万円、6階が3,900万円で売れたなら、
あなたの階はその間の価格になる、というように算出されます。
査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
机上査定は住所や間取りから概算を出す簡易的なもの。
訪問査定は実際に部屋を見て、日当たりや状態を踏まえて出す正確な査定です。
できれば2〜3社に査定を頼み、数字だけでなく「根拠」や「販売の考え方」を比べましょう。
高い金額を提示する会社が良い会社とは限りません。
大切なのは、根拠と説明に納得できるかどうかです。
② 不動産会社と「媒介契約」を結ぶ
査定に納得できたら、売却をお願いする不動産会社を選び、契約を結びます。
この契約のことを「媒介契約」といいます。
簡単に言うと、「あなたの代わりに売却活動をしてくれる正式なパートナーを決める」ということです。
媒介契約には3つの種類があります。
「専属専任媒介契約」
1社の仲介会社にのみ売却を依頼する契約になります。そのほかの仲介会社に依頼することは契約上禁じられています。契約後に、売主様が自分で見つけてきた買主様(親戚や知人など)と直接交渉する場合でも、仲介会社を通して取引することが義務づけられています。
「専任媒介契約」
専属専任媒介契約とほぼ同一条件の契約内容になりますが、売主様が買主様を直接見つけてきた場合は、仲介会社を通さずに取引することが可能です。
「一般媒介契約」
複数の会社に仲介を依頼することができる契約です。売主様にとっては、複数の不動産会社が売却窓口の担当になってくれることがメリットと言えますが、その一方で、窓口の複数社と販売の状況をやり取りしなければならないなど、手間も多くかかります。
どの契約にもメリットとデメリットがあります。
大事なのは「どの会社と」「どんな担当者と」組むかです。
担当者の誠実さ、報告の丁寧さ、説明のわかりやすさを見て選びましょう。
③ 売却活動 ― 見せ方と準備で差がつく!
いよいよ販売スタートです。
ただし、ここで多くの方が「広告を出せば自然に売れる」と思いがちですが、
実際は、準備の質で大きく結果が変わります。
まず検討したいのが「インスペクション(建物状況調査)」です。
これは、家の状態を専門家がチェックする“建物の健康診断”のようなもの。
構造や水回り、雨漏りなどを確認し、「問題なし」となると、
買主にとっては大きな安心材料になります。
費用は5万円前後(戸建ての場合は10万弱が多い)。築年数が古い物件ほど効果が高いです。
次に「付帯設備表」と「告知書」を作成します。
付帯設備表は、エアコンや照明などの設備を「残す・撤去・なし」で記入し、買主が引き渡し後に困らないよう明確にしておく書類です。
告知書は、売主が知っている不具合やトラブルを正直に伝えるための書面。
雨漏り、シロアリ、事件・事故、近隣トラブルなど、
「言いづらいことほど正直に書く」ことが、信頼につながります。
また、不動産会社は「レインズ」という業者間ネットワークに情報を登録します。
これは、日本全国の不動産会社が情報共有できるシステムで、専任契約の場合は登録が義務です。
登録後は、自社サイトやSUUMOなどのポータルサイト、チラシやダイレクトメールなどで広く宣伝されます。
問い合わせの数や内見の回数は定期的に報告してもらいましょう。
数字を見ることで、今の販売状況が「順調なのか」「改善が必要なのか」が判断できます。
④ 売買契約 ― 条件を決めて正式に約束する
買主が見つかったら、次は条件のすり合わせです。
価格や引き渡し時期、手付金の額などを話し合い、双方が納得すれば「売買契約」を結びます。
契約の際には「重要事項説明」といって、宅地建物取引士(国家資格者)が買主に対して法律や物件の詳細を説明します。
契約後、買主から「手付金」を受け取ります。
これはいわば“お互いの覚悟の証”のようなものです。
(1)契約時に必要なもの
・実印と印鑑証明書(3か月以内)
・本人確認書類(運転免許証など)
・登記済権利証または登記識別情報
・印紙(契約書に貼付)
・仲介手数料の半額分
など
(2)清算の考え方
固定資産税や管理費などは、「引渡し日」を基準に日割りで清算します。
たとえば6月30日に引き渡した場合、7月1日以降の分は買主が負担します。
こうした清算内容も、契約書に明記しておくことが大切です。
⑤ 決済と引き渡し
いよいよ売却の最終ステップです。
売買契約から1〜2か月後に、残りの代金を受け取り、家を引き渡します。
決済は、主に銀行で行われます。
買主のローンが実行され、残代金があなたの口座に振り込まれたタイミングで、鍵と書類を渡すのが一般的です。
当日は司法書士も同席し、登記(所有権の移転手続き)をその場で行います。
ローンが残っている場合は、同時に完済と抵当権の抹消をします。
平日に行うのが基本で、所要時間は1〜2時間ほど。その場で全ての手続きが完了します。
(1)当日の持ち物
・権利証や登記識別情報
・実印と印鑑証明書
・住民票(住所変更がある場合)
・管理規約やマンションの鍵
・仲介手数料の残金
・固定資産税の通知書など関係書類
など
⑥ 税金の申告 ― 売って終わりではありません
マンションを売って利益が出た場合は、
翌年に「譲渡所得税」という税金の申告が必要になります。
ただし、自宅として住んでいた場合は「3,000万円の特別控除」があるため、多くの人は実際に税金を払う必要はありません。
所有期間が5年を超えていれば「長期譲渡」となり、税率も20%程度に下がります。
一方、5年未満だと「短期譲渡」で約40%。
所有期間によって税率が大きく変わるので要注意です。
売却で損が出た場合も、4年間にわたって他の所得と相殺できる「損失の繰越控除」が使えます。
可能であれば税理士にご相談頂くのが良いかと思います。
(1)税金申告に必要な書類
・売買契約書
・仲介手数料や登記費用の領収書
・購入時の契約書
・リフォーム費用の領収書
など
まとめ ― 売却は“段階を踏めば”必ずうまくいく
マンション売却は、一度にたくさんのことが起こるように見えますが、
実際は次の6つの流れを順番に進めていくだけです。
価格を知る(査定)
不動産会社を選ぶ(媒介契約)
準備と宣伝(売却活動)
契約を結ぶ(売買契約)
お金を受け取る(決済・引渡し)
税金を整理する(確定申告)
どの段階でも、「正直に」「丁寧に」「確認を怠らず」。
これだけで、売却は驚くほどスムーズに進みます。
あなたの大切な住まいが、
次の人の“新しい暮らし”につながるように。
信頼できるパートナーと一歩ずつ進めていきましょう。
ではまた。