【湿度とノイズ】梅雨時の特異故障、事例紹介

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 こんにちは、効率オタクです。

 関東圏も梅雨入りし、湿度の高い日が続いています。今回は多湿とノイズの関係性とその対策についてまとめてみたいと思います。。設備には季節性があり、気温や湿度の変化が少なからず影響を与えます。今回は私が経験したノイズ関係の症例を紹介したいと思います。

 まず、ノイズとは何かというと、ざっくり言えば電磁波のことです。電気製品はすべて電磁波を発しており、それが他の製品や設備に悪影響を及ぼす場合、まとめてノイズと呼ばれています。

 ノイズの厄介なところは、入り込んだ瞬間に設備が停止する点で、アラームが出ないことが多いのが特徴です。気がついたら止まっている、そんなパターンです。処置としては、電源のオンオフや再起動で復旧することがほとんどです。

 高温で基板がフリーズするケースに似ていますが、これはアラームが出ることが多い印象です。ノイズの場合はアラーム無しで止まることが多く、気づきにくいのが特徴といえます。

 ノイズの入り方には大きく分けて2パターンあると思っています。一つは電源コードを伝って入り込むタイプ。もう一つは大気中を飛んでくるイメージです。今回のテーマである梅雨に関連するのは後者になります。



 まずは電源コードを伝って入り込むノイズについて。家庭のドライヤーを例にすると分かりやすいです。ドライヤーとテレビのコンセントが2股ものに差し込まれていて、ドライヤーのスイッチを入れた瞬間、テレビにザーッと横波が入る、そしてスイッチを切ると消える。こんな現象がそれです。(今はノイズフィルターが入ってるはずなのでこの症状を今見る事はほぼ無いと思います)

 工業用の機器でも、ノイズフィルターなどである程度対策されているとは思いますが、工場では200V以上の電源を使う機械が多く、瞬間的な電流の乱高下が起きるとノイズの影響を受けやすくなります。

 私が実際に見た事例として、高速カッターの位置を変更したことによって発生。そのノイズによって、周辺の設備がアラームなしで止まるという現象がありました。

 前日まで正常に稼働していた設備が、何の変更もないはずなのに朝から急に止まり始める。唯一変わったのは前日残業の時間帯に行った高速カッターの配置位置変更、この設備の真横に変更となっていました。

 この高速カッターは切断時に負荷がかかり電流値が乱れるます。そこからノイズが発生し、二股のコンセントの先にあったこの設備に乗り移っていたようです。症状はカッターの動作タイミングでほぼ100%発生し、対策としてはカッターのコンセントを元の位置に戻すだけで(作業位置を元に戻す)解消しました。



 次に、大気中を飛んでくるノイズについて。こちらは発生頻度が低く、特定が非常に難しいタイプです。特徴としては、湿度が高い時期、特に梅雨時などに発生率が一気に上がる点が挙げられます。私が経験した例を2つ紹介します。

 一つ目は、プラズマ切断装置からのノイズでした。梅雨時に1日1~5回ほど設備が突然止まることがありました。発生頻度は少ないのですが、プラズマは切断に入る直前の「ある状態」に入るのですがすべてそのタイミングで止まっていました。

 アラームは出ず、再起動で復旧はします。「ある状態」の時のみで止まっていることから生産技術部に相談したところ原因がノイズだと判明しました。

 対策としては、ノイズフィルターとして使われるフィルム状の素材を、プラズマ装置から先端のトーチまで縦長に覆うことで解決しました。この時、私は初めて「ノイズ」の存在とその対策を知ることができました。




 二つ目は、前日に設置した扇風機が起因となっていました。
 FA装置(自動化設備)での事例です。アラーム無しで設備が止まる現象が突如朝から1時間に2回程度発生していました。

 金属加工で冷却水を使用しており、その水蒸気が扇風機によって横方向に流れてしまい、背後の配線が濡れていました。湿った状態の配線がノイズを拾いやすくなっていたのかもしれません

 発生源の特定はできなかったのですが、配線の濡れをふき取り、扇風機の位置を変更することで解決しました。



 以上3つの事例を紹介しましたが、後の2つは明らかに湿度と関連があるものかなと思います。梅雨入りした今、こうしたノイズによる特異なトラブルが発生しやすくなります。

 ノイズのやっかいなところは、アラームが出ないため原因にたどり着きにくい点です。ただ、分かってしまえば対策は比較的シンプルなものが多いです。まとめて書くと、

・ノイズは入り込んだ瞬間に影響が出るためアラームが出ないことが多い

・湿度が高いと発生しやすい

・発生源は電流値の大きな乱高下がある機器

・電源コード経由、大気経由の2タイプがある

 これから(梅雨)の季節、アラーム無しで止まる設備があれば、ノイズの可能性も疑ってみると良いかもしれません。

 特異故障は、原因が分からないうちは非常に厄介ですが、事例を知っておけばいざという時の対応がしやすくなります。私の経験が少しでも参考になれば幸いです。






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