あなたは
完全に光がとざされた「純度100%の闇」を
体験したことはあるだろうか
とおく街の灯が わずかに差し込む部屋よりも
月あかりのない夜の 漆黒の森の茂みよりも
さらに暗く どこまでも深い 闇の中
視覚優位のこの社会で
「何も見えない」
その状態に置かれたとき
どのように感じ どのように行動できるのか
を想像してみてほしい
東京竹芝で開催されている
『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』
に行ってきた
どんなに目を凝らしても
全く何も見えない状態で
数人のグループの仲間とともに
白杖を手に歩を進める
アテンドをしてくれたのは
トレーニングを重ねた視覚障碍の方
「ここでたよりになるのは 白杖・手・声! さあ行くよ!」
そんな彼女の心強い声とともに グループは暗闇の中へ進んでいく
視覚が使えない
何を頼りに どこに向かって 進めばいいのだろう・・・・
積極的に声を発し 状況や方向性を示す人
わからないことを 物おじせず声でアテンダーに尋ねる人
不安にならなぬよう グループを声で元気づける人
そんな暗闇の集団の中でさえも
わたしはマイノリティを選んでいた
「不安なとき 自分から 待ってと言えない」
「発信することの難しさ」
「たすけて と言えない」
まわりを見渡しているからこそ
”声”を発することの難しさを感じている人も いる
それが わたしには伝わるからだ
マイノリティに 気づく マイノリティ
集団生活、社会生活を送るなかで
微細な感覚をもつ人こそ
自分の可能性を閉じてしまっているかもしれない
そう
わかるからこそ 閉じる
「社会からの無言の圧力」を感じ
「助けてと声を上げられない」まま
「つながりのなさ(孤立)」を感じる
微細な感覚があるがゆえに
集団の世界では 閉じる
しかし 裏を返せば
個の世界においては
その可能性は 大きく開花できるのだ
そういうことに気づくことができ
その存在の可能性に寄り添い
共に寄り添いあうことで
互いに可能性を広げられるような
そんな存在でありたい
そんなことを感じた体験だった
暗闇の中のアテンダー
100%純度の暗闇から得た
気づきだった