【知るべき】認知症ケア

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コラム
認知症、あなたは詳しくご存知ですか?
今回は身近な家族がかかるかも知れない認知症について紹介します。


1.認知症の症状とは
2.ケアのポイント
3.具体例
4.介護者の自己管理


1.認知症の症状とは

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・中核症状…全ての認知症に共通する症状。記憶障害、判断力の障害、問題解決能力の障害、見当識障害、失行・失認・失語など。
・行動・心理症状(BPSD Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)…個人の 過去や性格、生活、環境によって起こる症状。せん妄、幻覚、妄想、睡眠障害、多弁、多勘、依存、異食、過食、介護抵抗、不潔行動、徘徊、仮性作業、暴言、暴力、心気、抑うつ、焦燥、不安など。


2.ケアのポイント

・自尊心を傷つけないように「人としての尊厳」を守る。
・理解し思いやりを持ち、言葉や態度で気持ちを表す。
 日頃のコミュニケーションを大切にしましょう。
・バランスの取れた見守りと手助けをする。
 自分でできることはしてもらいましょう。
・ゆったりとした気持ちで傾聴し、安心感を与える。
 優しく声かけ、しっかり聴き取り、上手に相づち、が基本。


3.具体例

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(1)「あなたは誰?」と人を忘れる→よろしくお願いします。私は○○です。
 アルツハイマー型認知症に起こりやすい症状。否定をせず、受け入れましょう。
(2)しないといけないことを忘れる→大丈夫ですよ、こうしましょう。
 忘れることに注意するのではなく、その状態を受け止めましょう。
(3)同じことを何度も言う→そうなんですか。
 同じことを何度も言うのは不安の表れ。納得いくよう相槌をしましょう。
(4)食後にまだ食べていないと言う→食事の時間までもう少しお待ちください。
 食べていないということを受け止め、話を合わせましょう。
(5)食べたくないという→一緒に食べましょう。美味しいですね。
 体調不良や不安により食がすすまないことがあります。笑顔で優しく声をかけましょう。
(6)失禁する→すっきりしましたね。お腹は痛くありませんか。
 排泄の感覚が鈍くなります。自尊心を傷つけないよう叱る行為は避けましょう。
(7)ケアを拒否する→それでは後にしましょう。どうして欲しいですか。
 ケアを理解できないと拒否をします。安心できるよう声かけをしましょう。
(8)財布を盗まれたと言う→一緒に探しましょう。
 認知症の症状の一つです。一緒に探して安心してもらいましょう。
(9)ないものが見える→安心してください。大丈夫ですよ。
 幻覚や妄想の一種です。否定せず、受け止めてあげましょう。
(10)暴力をふるう→ごめんなさい。何か気に障りましたか。
 感情のコントロールができません。なぜ興奮しているのか観察しましょう。
(11)徘徊する→どちらに行かれますか。
 不安の表れです。今いる場所が安全であると伝え、なぜ歩き回るのか聞きましょう。
(12)身なりに構わない→おしゃれをしましょう、素敵ですよ。
 意欲喪失の症状です。声かけをして一緒に準備をしましょう。
(13)着替えができない→ゆっくりで良いですよ。お手伝いしましょう。
 手順が分からなくなることがあります。ゆっくり手伝いましょう。
(14)傷がないのに痛みを訴える→大丈夫ですか。お辛いですね。
 病気やけががなくても痛みを訴えることがあります。共感しましょう。
(15)眠れないと言う→どうされましたか。少しお話ししましょう。
 認知症の方によくある傾向です。理由を聞いて不安を取り除きましょう。


4.介護者の自己管理

・自分だけの時間を作る。
・食事を楽しむ。
・体調を整える。
・運動で気分転換をする。
・一人で抱え込まない。
・ストレスを溜めない。
出典:安心介護ハンドブック⓻ 認知症ケア こんなときどうする?その声かけ大丈夫?
2015年7月11日版

いかがでしたか。
認知症の家族と過ごすには、自分自身の健康も大切です。
正しい方法で、家族と自分が過ごしやすい環境を作りましょう。
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