前回のお話では、「他人の感情に振り回されないために、
心に境界線を引こう」という話をしました。
今日は、もっと内側に目を向けて、
あなた自身の中にある“言葉”についてお話ししたいと思います。
たとえば、こんなふうに思ったことはありませんか?
「どうせ私なんて」
「ちゃんとしなきゃ」
「また失敗するに決まってる」
「そんなこと、ムリに決まってる」
この“つぶやき”たち、心の中でよく聞こえてきませんか?
これを、**「思考をしばる口ぐせ」**と呼びます。
でも、ちょっと考えてみてください。
その言葉、本当にあなた自身のものでしょうか?
たとえば子どものころ、先生にこう言われたかもしれません。
「もっとちゃんとしなさい」「そんなことしたら恥ずかしいよ」
親からは、「甘えるな」「がまんしなさい」と言われて育ったかも
しれない。
そういった言葉が、長い時間をかけて、
“自分の声”みたいに染みこんでいることがあるんです。
でもそれは、本当は他人の声のコピー。
あなたの本音ではないかもしれません。
だからこそ、一度立ち止まって、こう問いかけてみましょう。
「いま私が心でつぶやいた言葉、
それは“誰”の声だろう?」
たとえば、「私はダメだ」と思ったとき、
「その“ダメ”って、誰が決めたんだっけ?」と考えてみてください。
意外と、自分ではない誰か——親、先生、昔の上司、世間の常識——
そういった“外の声”が、あなたの中でぐるぐる回っているだけかも
しれません。
言葉は、時間をつくる
ここでひとつ、面白い視点をお伝えします。
言葉は、時間をつくります。
たとえば「私なんてどうせ…」と思っているとき、
あなたの心は、すでに「未来がうまくいかない時間」に入り込んで
います。
逆に「やってみよう」「ここから変えよう」と思えば、
そのときから、あなたの中に「前に進む時間」が流れはじめるんです。
これは、心の中の“時計”の針のようなもの。
言葉ひとつで、その針は「止まる」こともあれば、
「過去に戻る」ことも、「未来に進む」こともある。
では、今のあなたは、どんな言葉で、どんな時間を生きているで
しょう?
そして、これからの時間をどんな言葉でつくっていきたいですか?