『周囲が丸く収まるから医者になった』おおたわ史絵さん──医師を続けながら、語り・書く仕事でも活躍できた理由をチャートから読む
少し前、YouTube動画で知りました。おおたわ史絵さんのことです。内科医であり、テレビのコメンテーターとしてもご活躍されている方で、以前からお名前は存じ上げていましたが、実際にその話し方を聞いたのは初めてでした。動画を観て最初に感じたのは、「言葉の選び方が丁寧だ」ということです。誰かが傷つく言い方をしない。誰かが嫌な気分になる表現をしない。話しながら、常に聞いている人への配慮が言葉の中に織り込まれているのです。これは、意識して毎回できることではありません。習慣というより、ものの考え方そのものが違うのではないかと感じましたそこで気づいたのが、彼女のメタ認知の高さです。メタ認知とは、簡単にいうと「自分の思考や感情を、もう一段上から観察する力」のことです。「今、自分はこういう状態にある」「この状況で自分はこう感じている」と客観的に把握できる能力です。この力が高い人は、自分の言葉が相手にどう届くかを事前にシミュレーションしながら話すことができます。おおたわさんの言葉の選び方は、その能力の現れではないかと私は考えています。「自分の希望より、誰かの希望を優先してしまう」動画の中で、おおたわさんはこんなことを話していました。「自分が医者になったのは、自分が医者になることで周囲が丸く収まるからだった」と。これを聞いたとき、少し胸が痛くなりました。医者になりたかった、というよりも、医者になることで周りが平和になるから医者になった。つまり、自分の希望より、誰かの期待や周囲の空気を優先して、人生の大きな選択をした、ということです。自分の願いを後ろに置いてしまう人の語り方だと感じました。けれど同時に
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