「家の価格」だけ用意しておけばOK…と思っていると、あとで
「え、こんなにお金かかるの!?」
とビックリするのが 購入時の諸費用 です。
ここでは、
中古マンション
中古戸建
新築戸建
新築マンション
それぞれで「いつ・何に・どれくらい」お金がかかるのかを、できるだけ噛み砕いて説明していきます。
最後に、代表的な費用の中身もわかりやすく解説します。
1.まずは全体イメージ(どのくらいかかる?)
ざっくり目安はこんな感じです。
中古マンション … 物件価格の 約8〜10%
中古戸建 … 物件価格の 約8〜10%
新築戸建 … 物件価格の 約8〜10%
新築マンション … 物件価格の 約4〜5%
たとえば3,000万円の中古マンションなら、
諸費用だけで240〜300万円前後 かかるイメージです。
2.中古マンションの諸費用
2-1 契約時にかかるもの
● 仲介手数料
不動産会社に支払う報酬です。上限は
物件価格(税抜)×3.3%+6万6,000円
※売主が個人なら価格はそのまま。
売主が業者(建売・業者所有の中古)の場合は「建物価格から消費税を引いた金額」で計算します。
● 売買契約書の印紙税
売買契約書に貼る「収入印紙代」です。
契約金額によって金額が変わります。
● 手付金
契約の「本気度」を示すお金
契約が無事に進めば、最終的に代金の一部として充当
目安は売買代金の 5〜20%
小さすぎると簡単に解約されやすく、大きすぎると身動きが取れなくなるため、
5〜10%前後で設定されることが多いです。
●(必要に応じて)適合証明手数料
フラット35を利用する場合、
「この物件はフラット35の基準を満たしていますよ」という証明書(適合証明書)が必要になります。
検査機関の建築士にチェックしてもらう費用です。
2-2 引き渡し・住宅ローン実行時にかかるもの
● 金銭消費貸借契約書の印紙税
住宅ローンの契約書にも印紙税がかかります。
借入額に応じて印紙代が変わります。
● 融資事務手数料(融資手数料)
銀行に支払う事務手数料です。
定額型:3〜6万円程度
定率型:借入額の2.2%程度
● ローン保証料
返済不能になったとき、銀行に立て替えてくれる「保証会社」へ払う費用です。
一括で払う方式(借入額の約2%)
金利に0.2〜0.5%上乗せする方式
どちらかを選ぶケースが多いです。
● 団体信用生命保険(団信)
返済中に万一のことがあったとき、残りのローンを保険で完済してくれる保険です。
銀行ローンでは、保険料は金利に含まれている場合がほとんどです。
● 火災・地震保険料
戸建て:10年分で10万円前後が目安
マンション:10年分で4万円前後が目安
※地震保険は別途、1000万円あたり年6,500〜3万2,600円ほどが目安と言われます。
(補償内容・地域によって大きく変わります)
● 司法書士報酬
所有権の名義変更や、抵当権の設定登記を
司法書士に依頼するための報酬です。
目安として 4〜20万円前後。
● 登録免許税(登記にかかる税金)
抵当権設定登記:ローン残高×0.4%
所有権移転登記:軽減措置後の税率が適用されることが多い
※税率は時期・条件で変わるため、個別確認が必要です。
● 固定資産税・都市計画税の清算金
その年の税金は1月1日時点の所有者にまとめて課税されますが、
売主と買主で「日割り清算」するのが一般的です。
決済日以降の分を買主が売主に支払う、という形が多いです。
● 消費税(該当する場合)
個人が売主の中古マンションは建物も「非課税」です。
売主が業者の場合、建物部分にのみ消費税10%がかかります。
2-3 取得後にかかるもの
● 不動産取得税
購入後しばらくして、都道府県から納付書が届きます。
土地・建物の固定資産税評価額を基に計算
新築や住宅用などには軽減措置あり
● 固定資産税・都市計画税(毎年)
1月1日時点で所有している限り、毎年かかります。
固定資産税:各自治体が評価額を基に計算
都市計画税:市街化区域の土地・建物にかかる「町づくりのための税」
● 管理費・修繕積立金(毎月)
マンションなら毎月かかるランニングコストです。
これとは別に、駐車場代などがかかることも多いです。
●(必要に応じて)リノベ・引っ越し・ホームインスペクション費用
内装を変えたい → リフォーム・リノベ費
遠距離の引越し → 数十万円かかることも
建物状況調査(ホームインスペクション) → 数万円〜
3.中古戸建の諸費用
基本的な考え方は中古マンションと同じですが、
戸建ならではの項目もあります。
3-1 契約時
仲介手数料
売買契約書の印紙税
手付金
(フラット35利用なら)適合証明手数料
などは中古マンションと同様です。
3-2 引き渡し・融資実行時
こちらも内容はほぼ同じです。
金銭消費貸借契約書の印紙税
融資事務手数料
ローン保証料
団信保険料
火災・地震保険料
司法書士報酬
登録免許税(所有権移転登記・抵当権設定登記)
固定資産税・都市計画税清算金
消費税(売主が業者の場合の建物部分のみ)
3-3 取得後の主な費用
不動産取得税
固定資産税・都市計画税(毎年)
土地の測量費(必要な場合)
境界があいまいな場合や、将来の売却を見据えて
リフォーム・リノベ費用
引っ越し費用
建物状況調査費(ホームインスペクション)
戸建は「土地の境界」「古さに応じた修繕費」が
マンション以上に重要になります。
4.新築戸建の諸費用
新築戸建は「建物が新しい」ぶん、
登記や水道負担金など、少し違う費用も出てきます。
4-1 契約時
仲介手数料(仲介業者がいる場合)
売買契約書の印紙税
手付金
適合証明手数料(フラット35利用時)
4-2 引き渡し・融資実行時
中古と共通する費用に加え、登記の内容が少し変わります。
金銭消費貸借契約書の印紙税
融資事務手数料
ローン保証料
団信
火災・地震保険料
司法書士報酬
消費税(建物部分)
登録免許税
抵当権設定登記
所有権保存登記(新築の建物)
建物表題登記
※土地の固定資産税清算金が発生するケースもあります。
4-3 取得後
不動産取得税
固定資産税・都市計画税
引っ越し費用
水道負担金(給水分担金・水道加入金など)
新築戸建の場合、
水道を新設する場合や口径変更 で
15〜30万円前後かかるケースが多いです。
5.新築マンションの諸費用
新築マンションの特徴は、
諸費用割合が 4〜5% と比較的少ないことです
(仲介手数料がかからないケースが多いからです)。
5-1 契約時
売買契約書の印紙税
手付金
(仲介会社を通さない場合、仲介手数料は不要)
5-2 引き渡し・融資実行時
金銭消費貸借契約書の印紙税
融資事務手数料
ローン保証料
団信
火災・地震保険料
司法書士報酬
消費税(建物部分)
修繕積立基金(購入時にまとめて支払うもの)
登録免許税(所有権保存登記・抵当権設定登記・建物表題登記)
固定資産税・都市計画税の清算金(発生する場合)
5-3 取得後
不動産取得税
固定資産税・都市計画税(毎年)
毎月の管理費・修繕積立金・駐車場代など
引っ越し費用
6.代表的な諸費用の「中身」をざっくり整理
少しややこしいものだけ、ポイントをおさらいします。
● 仲介手数料
上限:「物件価格(税抜)×3.3%+6万6,000円」
かならず満額ではなく、値引きに応じる会社もあれば、
きちんと正規手数料を取り、その分サービスで返す 会社もあります。
● 手付金
契約の証拠・解約のペナルティ・違約金の性格を持つお金
買主都合でやめる → 手付金を放棄
売主都合でやめる → 手付金の2倍を返す
「相手が履行に着手する前」までなら手付解約が可能
(引き渡し準備や分筆登記、引越し契約などをしてしまうと難しくなる)
● 不動産取得税
購入・贈与・建築など「不動産を取得したとき」に一度だけかかる税金
相続は対象外
住宅の場合、軽減措置があることが多いので、「通知が来たらそのまま払う」のではなく、条件を確認して減額申請が必要かチェックしましょう。
● 固定資産税・都市計画税
毎年1月1日時点の所有者に課税
評価額は3年ごとに見直し
マンションは土地を共有しているため、戸建と比べると土地部分は少なく、建物部分の評価が中心になります。
● 水道負担金・修繕積立基金
水道負担金:新築戸建で水道を新設・口径変更する際に自治体へ支払う
修繕積立基金:新築マンション購入時に、将来の大規模修繕費用の「元手」として一括払いするお金
7.諸費用で失敗しないためのコツ
最後に、エンドユーザーとして「ここだけ押さえておけばOK」というポイントをまとめます。
物件価格+諸費用で予算を組む
→ 3,000万円の物件なら、
「3,300万円前後までが総予算」というイメージで。
諸費用の見積もりは必ず「書面」で出してもらう
→ 口頭だけだと、あとから
「そんな金額聞いてない…」になりがちです。
毎月かかるランニングコストもシミュレーションする
→ 管理費・修繕積立金・駐車場代・固定資産税などを含めた
「本当の支出額」を見ておくことが大事です。
よく分からない費用は、その場で必ず質問する
→ 専門用語のまま進めないこと。
「これは何のためのお金ですか?」と遠慮なく聞いてOKです。
リフォーム費用・引っ越し費用も別枠で見ておく
→ 諸費用だけで予算ギリギリにせず、
生活スタートに必要なお金も残しておくと安心です。
ではまた。