カサンドラ症候群

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コラム
カサンドラ症候群
パートナーや家族とうまくコミュニケーションがとれない
悩みをほかの家族や友人に理解してもらえない
といった状況からくる強いストレス

カサンドラ症候群の症状は
片頭痛・めまい・体重の大きな変動
自己肯定感の低下・パニック発作・抑うつ傾向や無気力感
疲労感や倦怠感が継続する
自律神経失調症に似た兆候が
身体面・精神面に複雑に出現することもある

夫婦・家族・職場の上司や同僚などの近しい関係性を持つ相手に
アスペルガー症候群(自閉スペクトラム障害、ASD)の特徴である
気持ちの共感性や情緒的表現の障害があると
カサンドラ症候群を発症しやすくなると考えられている

「関係性が悪化している」という事実を
パートナーにも周囲の人にも理解されず
孤立した状態になって苦しみを抱え続けてしまうことが
大きな発症因子となりうる

カサンドラ症候群の発症に深く関与しているASDには
主に3つの代表的な症状や特性がある
コミュニケーション能力の欠如
対人関係の問題
限定された物事への強いこだわり

ASDを持つ人はこれらの特性により
相手の苦しみを共有・理解できず
外部からはそのパートナー間の関係性や課題を
認識しにくいことから
カサンドラ症候群の兆候や予兆を周囲の人々が
確認しにくい状態になってしまう

ASDを持つ人がある程度の社会適応性を身につけていると
職場などでは他者とコミュニケーションをうまくとれていることもある
外部からは家庭内の状況に気付くことが
困難になる可能性が高くなる
カサンドラ症候群を発症した当事者が
周囲の人に苦しんでいることを訴えても
問題を軽視されてしまったり
理解されないことで孤独感を抱えて
多大なストレスをため込んでしまうという
負のスパイラルに陥り
症状が悪化してしまうことがある

めまいや片頭痛・継続する疲労感や倦怠感など
自律神経失調症に似た症状や兆候が現れている場合は
ゆっくり安静を保ちながら療養し薬物療法を実施する
抑うつ症状や不安障害などが合併した場合
適切な認知行動療法と薬物療法などを効率よく組み合わせて
出来る限り併発した症状を緩和して改善できるように
確実な治療を実践することが望まれる

これらの対処療法を行うだけでなく
根本的に治療することを目指すときは
発達障害を有するパートナーとの関係性や
交流関係を改善することが
治療の選択肢としては最優先となる

そのためにパートナーとのふたりだけの問題として捉えず
孤立した状態にならないようにすることが
治療を実践する上で重要なポイント
身内や信頼のおける知人などに相談して
ひとりで抱え込まないこと
発達障害者支援センターや専門の医療機関を
利用することを考えよう
そしたら今日より明日は少しだけよくなるはず


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