タイパ至上主義を卒業したあなたへ。「無駄」の中にこそ、人生の宝物が隠れている

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コラム
効率、スピード、最短距離。

今の世の中は、まるで何かに追い立てられるように「いかに早く、いかに無駄なく」動くかが正義とされている気がします。

でも、僕は思うんです。

心がつらくなって、僕のところへ相談に来てくださる方の多くは、実はその「効率」を求めすぎるあまり、自分自身の本当の声を置き去りにしてしまっているのではないかと。

家事も仕事も、そして人間関係でさえも、損得や効率で測ろうとすると、どうしても心がカサカサに乾いてしまいます。

「この人と付き合って、何かメリットがあるのかな?」 「この時間は、何かの役に立つのかな?」

そんなふうに頭で考え始めたとき、私たちは人生の「余白」という一番贅沢な部分を、自ら削り取ってしまっているのかもしれません。

心理カウンセラーとして、僕が大切にしたいのは、その削り取られた「余白」にある温もりです。

たとえば、帰り道にふと見上げた夕焼けの美しさに足を止めること。

効率を考えれば、一秒でも早く家に帰って夕食の準備をしたほうがいいのかもしれません。

でも、その数分間の「無駄な立ち止まり」が、トゲトゲした心をどれだけ丸くしてくれるでしょうか。

あるいは、大切な人との、なんてことのない雑談。

結論も出ないし、明日から何かが変わるわけでもない。

でも、そんな「中身のない時間」を共有できることこそが、実は関係性の「深み」を作っているのだと僕は感じています。

「早く解決しなきゃ」「もっとうまくやらなきゃ」と焦る自分を、一度だけ許してあげてください。

効率を捨てて、あえてゆっくりと歩いてみる。

すると、今まで見落としていた路傍の花や、風の匂い、そして自分の内側にある優しい感情が、ゆっくりと顔を出してくれます。

それは、最短距離を走っているときには絶対に出会えない、人生の「深み」そのものです。

何も生み出さない時間があってもいい。

一歩も前に進めない日があってもいい。

そんなあなたを、僕は丸ごと肯定したいのです。

効率を追い求めて疲れてしまったときは、深呼吸をして、あえて「無駄」を楽しんでみませんか?

その無駄こそが、あなたの心を豊かに耕し、明日のあなたをそっと支えてくれるはずです。

誰かの期待に応えるための人生ではなく、あなたがあなたとして、心地よく呼吸できる時間を大切にしてくださいね。


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