天元春日 周易古占例(7)「4人の候補のうち、誰が役替えになるか」の占、「医業を行うに際し、3つの選択肢の中のどれが良いか」の占

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天元春日  周易古占例 7  

本ブログでは、少しずつ周易の古占例を掲載してゆきたいと思います。

【易学・易占界において「2千年来の1人」と称された真勢中州とその一門の占例(7)】

ー真勢中州について

真勢中州(ませ・ちゅうしゅう)は、日本の易学史上、最も有名な人物の一人です。

『浪速人傑談』の伝えるところに依ると、

「真勢中州。名は達富、字は発貴、中州と号し、また復古堂と号す。俗称を彦右衛門という。尾張の人。天性・廉直にして、若くして易学を好み、新井白蛾(あらいはくが)に従いて学び、なお自ら研究して遂に易道に妙を得たり。中年の後は浪花(なにわ)に移り、専ら易学を講ず。また象蓍(しょうし)を作り、爻卦(こうか)を製し、易経の本文を錯綜(さくそう)して『復古易経』と唱え、其の占験の群に秀逸せること、精義入神にして、世・二千年来の一人と称す。文化十四年丁丑二月四日、齢六十四にて終る。歿後、北野寒山寺に墓石を立つ。」

と記されています。

ー真勢中州とその一門の占例

(13)は「4人の候補のうち、誰が役替えになるか」、(14)は「医業を行うに際し、3つの選択肢の中のどれが良いか」の占例です。

(13)或士(あるし)の曰く、我國(わがくに)もとより役替(やくがえ)を告来(つげきた)ることあり。
其役(やく)を勤(つと)むる者四人の中(うち)、何(いずれ)の人なるや。ただし一より四まで順(じゅん)ありという。
これを筮して家人(かじん)の小畜(しょうちく)に之(ゆく)を得る。
占之曰、離を明(めい)とし、巽(そん)を命(めい)とす。
ゆえに明(あきらか)なる人に君命(くんめい)の下(くだ)る義あり。
又四人の中何(うちいずれ)の人なることを云ば初上(しょじょう)を外(ほか)として取らず【これ初上を無位の地とすればなり】二より四まで順(じゅん)にして四人とす。その四人の中一番の人ならんという言二爻変じて動(うごく)なり。
かつ二は中正(ちゅうせい)を得、五の君に応ず。故に二爻ならんことを知る。
又外の三爻は動かず応なり。因て二爻(こう)の人というに果たして然り。

(14)ある医師問いて曰く、自宅(みづからたく)を求めて医業(いぎょう)をするが宜(よき)や又他へ養子(ようし)に行くが宜(よき)や同姓(どうせい)に家の亡(ほろび)びたるあり。その跡(あと)を建(たて)て宜(よき)や此三の中の吉凶を決せよと。
因て筮して蠱(こ)の大畜(たいちく)に之(ゆく)を得。
占之曰蠱はやぶれなり。かつ初爻(しょこう)の辞(ことば)に幹二父之蠱一有レ子考无レ咎厲終吉(ちちのこにかんたり。こあればちち、とがなし。あやうけれどもついにきつなり)と云えり。
然ればやぶれたる跡(あと)を建(たて)て業をすることを告たる卦(か)なり。
また初爻(しょこう)変じて大畜(たいちく)となるは、大に畜(たくわ)ゆの義なれば、同姓(どうせい)の家を建て、医業をして吉なりという。果たして同姓(どうせい)を建て業用(ぎょうよう)蕃昌(はんじょう)せり。

※出典 谷川順祐(竜山)『周易本筮指南』
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