【あなたは何を求めてる?】

記事
学び
 「他者の存在を認知している」、つまり、
 「あなたがそこにいることを私は知って
 います」、という意味の「ストローク」。
 人は人の中でしか生きられない生き物で
 あるが故に否定的ストロークで心的問題
 が蓄積しても「ストローク」への欲求は
 喪失せず求め続ける(ストロークの法則)
 とされるが、身体的(肌の触れ合い)・
 非言語的(表情・動作)・言語的(言葉)
 という3種類の「ストローク」の中から、
 相手が求めている「ストローク」を選び、
 それに応じた接し方をすることは難しい。
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 大の大人でも自分の気持ちや考えを正確
 に伝えることのままならない人は多いが、
 適切な手段を持たず立場も弱い子供なら
 尚更だ。以前、私が入っているLINE
 グループでも現実に起こっている問題と
 して対策が話し合われたことがあったが、
 親の関わりが不足していたり、関わり方
 に問題がある場合、子供は、他者に暴言
 を吐いたり乱暴な態度を取ることで心の
 中にある満たされない何かを周囲の人に
 分ってほしいというサインを出している
 かのように私には思える。その時に私が
 出した意見は、①お母さんの自分発信が
 なく放置なイメージというのが気になる、
 ②存在を認めてほしいという欲求が強い
 (ストロークに飢えている)ように思う、
 ③先ずは本人が求めているストロークを
 探し出し、気持ちの充足を図る、の3つ。
 要するに、お母さんの向き合い方を考え、
 且つ、本人の欲するストロークを与える。
 難しい議論はあるが、結局これに尽きる。
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 実例のみならず、メールカウンセリング
 のテキストでこんな事例にも出くわした。
 「8歳と10歳になる二人の息子がおり、
 兄弟喧嘩がひどくて困っている。喧嘩の
 原因は、お菓子やおもちゃ等の取り合い、
 テレビを見る位置等、よその兄弟と同じ
 ような内容だが、兄の方がかなりひどく
 暴力を振るうようになった。殴る蹴るは
 言うに及ばず、先月は弟を階段から突き
 落とした。弟は頭を打ち、すぐに病院に
 連れて行くことになった。兄は、同級生
 の中でも体も大きい方で、兄なんだから
 ある程度は我慢してほしいが、弟に譲る
 という考えが全くない。いくら怒っても、
 全く反省せず、本気で手を上げても無視。
 今迄の育て方が悪かったのか?今のまま
 では弟が可哀そう。どうすればいいか?」
 兄がそんな態度では不安になるだろうし、
 弟が可哀そうだと思うのも親として当然。
 これ迄の育て方が悪かったのかと考える
 ことも辛かろう。だが、私の見るところ、
 この親には、兄が何故そこまでの暴力を
 弟に振るうのかという気持ちを検証する
 視点や、兄なんだから我慢して弟に譲る
 という考えを持ってほしい、という親の
 価値観を子供に押し付けて、兄のことを
 思いやる気持ちが欠けているように思う。
 先ず、何故兄が弟にそこまでひどい暴力
 を振るうのか、思い当たることがないか、
 兄の気持ちの検証も含めて考えることだ。
 結果として、親が思いもしなかった兄の
 辛さが見えてくる可能性は十分にある筈。
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 相手の行動の中から心の奥にある本当に
 欲しい「ストローク」を感じ取り、返す
 際に核心に焦点が合った「ストローク」、
 これが「ターゲットストローク」である。
 相手が本当は何を求めているのかを行動
 から読み取ることは簡単なことではない。
 だからこそ否定的ストロークで心的問題
 が蓄積しても「ストローク」を求め続け、
 人との交流を絶やしてはならない。人は
 人の中でしか生きられない生き物だから。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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